『鬼滅の刃』『8番出口』『国宝』…超強力な夏のヒット作たちはいまだ衰え知らず!“秋興行”の命運は?

『鬼滅の刃』『8番出口』『国宝』…超強力な夏のヒット作たちはいまだ衰え知らず!“秋興行”の命運は?

『カラダ探し THE LAST NIGHT』は4位デビュー!

勢い充分の夏のビッグタイトルは『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』『8番出口』『国宝』だけじゃない。公開6週目を迎えた劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』(公開中)は、前週から1ランクダウンの5位にランクイン。

『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』は興収50億円目前!
『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』は興収50億円目前![c]2025 劇場版『TOKYO MER』製作委員会

8月1日に公開されてから38日間の累計成績は、動員345万9600円&興収46億5801万8200円と、2023年に公開された前作の劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』の最終興収45億3000万円を超えることに成功。しかも前作と同様、動員ランキングで一度も首位を獲得せずにこれだけの成績をあげているのは興味深い。さらに先日、劇場版第3弾の製作も決定。次作では3作連続の大ヒットと、悲願の1位獲得が叶うだろうか。

また、公開5週目で7位にランクインした『ジュラシック・ワールド/復活の大地』(公開中)は、公開31日間で累計動員297万8758人、興収45億7130万3190円と、今年公開された洋画作品としては最速で興収45億円を突破。「ジュラシック」シリーズの根強い人気を見せつけている。

4位に初登場の『カラダ探し THE LAST NIGHT』は、前作に続きスマッシュヒットをねらう!
4位に初登場の『カラダ探し THE LAST NIGHT』は、前作に続きスマッシュヒットをねらう![c]2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会

さて、新作はトップ10の圏内に3本がランクインしている。そのなかで最上位に入ったのは、2022年に興行収入11億8000万円を記録した橋本環奈主演の青春ホラー『カラダ探し』(22)の続編となる『カラダ探し THE LAST NIGHT』(公開中)。全国353館で公開され、初日から3日間で動員11万7391人、興収1億4783万7740円を記録。

この成績は、前作のオープニング3日間対比70%。その前作は若い世代の観客の口コミに支えられて4週連続で2位をキープするスマッシュヒットを記録していたように、今回も口コミが重要なカギとなることだろう。『鬼滅』はもちろん、アトラクション性の高いホラーという点で共通する『8番出口』という強力なライバルがいるなかで、前作にどこまで迫ることができるだろうか。

アニメ版のファンからも熱烈な支持を獲得している実写版『ヒックとドラゴン』は6位に初登場
アニメ版のファンからも熱烈な支持を獲得している実写版『ヒックとドラゴン』は6位に初登場[c]2025 UNIVERSAL PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.

2010年から2019年にかけて3本の長編映画が製作されたドリームワークス・アニメーションの人気シリーズを、ディーン・デュボア監督自らメガホンをとって実写化した『ヒックとドラゴン』(公開中)は6位に初登場。ノーベル賞作家カズオ・イシグロの同名小説を、広瀬すず主演で映画化した『遠い山なみの光』(公開中)は8位スタートとなった。

以下は、1~10位までのランキング(9月5日〜9月7日)
1位『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』
2位『8番出口』
3位『国宝』
4位『カラダ探し THE LAST NIGHT』
5位『TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』
6位『ヒックとドラゴン』
7位『ジュラシック・ワールド/復活の大地』
8位『遠い山なみの光』
9位『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』
10位『ベスト・キッド:レジェンズ』

今週末は、東野圭吾のミステリー小説を福山雅治主演で映画化した『ブラック・ショーマン』、バカリズム脚本のもと、山田裕貴主演で歴史ノンフィクションを映画化した『ベートーヴェン捏造』(9月12日公開)、「プリキュア」シリーズの劇場版最新作『映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!』(9月12日公開)などが控えている。


文/久保田 和馬

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