チョン・ジヒョン&カン・ドンウォンがついに共演!期待のサスペンスドラマ「北極星」制作発表会をレポート

チョン・ジヒョン&カン・ドンウォンがついに共演!期待のサスペンスドラマ「北極星」制作発表会をレポート

カン・ドンウォンの21年ぶりのドラマ復帰作であり、第一次韓流ブームから活躍し続けているレジェンド女優チョン・ジヒョンと初共演となるディズニー+期待作「北極星」が本日9月10日より配信スタート。「涙の女王」の演出家キム・ヒウォンと「犯罪都市」シリーズのホ・ミョンヘン監督がタッグを組み、脚本はドラマ「シスターズ」や映画『別れる決心』(22)など、パク・チャヌク監督作品のブレインとして知られる脚本家チョン・ソギョンが担当するなど、韓国エンタメの真髄が集結。配信に先駆け、オンライン制作発表会が行なわれた。主演のカン・ドンウォン、チョン・ジヒョンをはじめメインキャスト総勢11人と、共同演出のキム・ヒウォン監督、ホ・ミョンヘン監督が登壇。韓国ドラマを代表する顔ぶれがそろう豪華な会見となった。

韓流ブームのレジェンドが夢のタッグ!実現したきっかけはお互いへのラブコール

物語の舞台は、長く対立が続く現代の朝鮮半島。韓国では南北の平和統一を願う大規模集会が行なわれていたが、そんな最中に大統領候補が射殺されてしまう。その妻で元国連大使のムンジュ(チョン・ジヒョン)は夫の遺志を継ぐようにして大統領選への出馬を決意したが、彼女もまた何者かに命を狙われる。間一髪を救った脱北者の男サンホ(カン・ドンウォン)をボディーガードとして雇うことにしたムンジュだったが、サンホには知られざる秘密と思惑があった。

【写真を見る】オールタイムレジェンドの2人がついに共演!
【写真を見る】オールタイムレジェンドの2人がついに共演![c]Disney+

北極星とは、最も強く輝く夜空の道しるべとなる星のこと。キム・ヒウォン監督によると、このタイトルは言葉通り“星”を指すと同時に、脚本担当のチョン・ソギョンが監督にどんなストーリーにしたいか尋ねたことをふまえて込められたメタファーだ。展開が進むと登場する“あるもの”を見れば分かるという。チョン・ソギョンの深みある脚本は出演者たちも驚かせたようで、国家情報院長ウンハクを演じたユ・ジェミョンは補佐官役のイ・サンヒに「サンヒよ…!僕らは今シェイクスピアの脚本を手にしているぞ…!」と感嘆の声をもらしたそうだ。キム・ヒウォン監督はさらに期待を高めるように「第3話のエンディングに注目してほしい!」と予告した。

「涙の女王」などを手がけたヒットメーカー、キム・ヒウォン監督
「涙の女王」などを手がけたヒットメーカー、キム・ヒウォン監督[c]Disney+

キム・ヒウォン監督はまた、暗殺された夫の代わりに大統領候補として選挙に打って出ながら周囲にくすぶる疑惑を探っていく元国連大使ムンジュ役をチョン・ジヒョンにオファーした理由を「チョン・ソギョン作家と一緒に作品を撮る、そしてパワフルな女性が活躍するとなったら主演はチョン・ジヒョンさんしかいないと思ったんです」と、“猛アピール”したことを明かした。そんなオファーに対し、いわゆる“即決”で引き受けてくれたというチョン・ジヒョン。「チョン・ソギョン作家とキム・ヒウォン監督の作品ということに、俳優としては『ぜひやりたい!』と欲を感じました」と語り、さらに「これ以上歳を重ねる前にカン・ドンウォンさんと共演したかったんです。ずっとファンなんです。本当です!内面を知れてもっと好きになりました」と、熱いラブコールで笑いも誘った。

大統領候補射殺事件の真相を追うムンジュ
大統領候補射殺事件の真相を追うムンジュ[c]Disney+

チョン・ジヒョンに“指名”された形のカン・ドンウォンもまた「20年ぶりのドラマ出演の理由?チョン・ジヒョンさんが出るからです!一緒に演技をしている間、ずっと良い影響をずっと受けていました」と満面の笑顔を見せながら彼女を称えた。

背中にリボンをあしらった衣装で会場を沸かせたカン・ドンウォン
背中にリボンをあしらった衣装で会場を沸かせたカン・ドンウォン[c]Disney+

そんなカン・ドンウォンが扮するのは、脱北者であり謎のスペシャルエージェントであるサンホ。偶然ムンジュを危険から救ったことから、ボディーガードとして雇われることになる。心のなかに苦悩を抱えたサンホだが、ムンジュを命がけで守ろうという使命感に次第に突き動かされていく。

これまで『MASTER/マスター』(16)、『ゴールデンスランバー』(18)など、カン・ドンウォンと仕事をする機会が多かったホ・ミョンヘン監督は「カン・ドンウォンさんには、あの手足の長さでしか表現できない格好良さがあります。実は今回、美術監督と相談し身長の高いお2人に合わせてセットの天井を高くしたんです。強靱さと美しさを兼ね備えた2人を毎日見ていられて、監督としては幸せでした」と、そのアクションに惚れ込んだ表情で語った。

チョン・ジヒョンも初めてだった、“成熟した演技”にも注目

お互いへのリスペクトを見せてくれた2人の初共演に期待!
お互いへのリスペクトを見せてくれた2人の初共演に期待![c]Disney+

ムンジュを演じるにあたっての役作りとして、チョン・ジヒョンは「秘密を抱えたサンホに疑惑の目を向けながらも、彼を頼らなければいけないという感情を声に込めました」と、声のトーンにキャラクターとしての個性を込めたことを明かした。対するカン・ドンウォンは「サンホは強い人間ですが、同時に孤独でもあります。自分とは違うしなやかさ持つムンジュを見つめる目に、そんな思いを込めました。自分がこれまで手にしたことのない、大切なものを見る目ですね。サンホにとっては少し執着もあったのかもしれません」と、眼差しで役作りをしたことを語った。

韓国の女性大統領候補と“秘密”を抱えた脱北者が、立場を超えて惹かれ合う…!
韓国の女性大統領候補と“秘密”を抱えた脱北者が、立場を超えて惹かれ合う…![c]Disney+

さらに物語が進むにつれ、2人の感情が徐々に変わっていく様子がアクションに垣間見えるという。当初のサンホは俊敏だったが、だんだんムンジュへの感情が込められることでそのファイトスタイルにも違いが現れているそうだ。チョン・ジヒョンはお互いを知り関係性が発展していく様子が、些細な仕草にも表現されている成熟した演技だったことを語りつつ、「『私、こんなに大人っぽい演技をしたことがあるのかな?』とモニタリングしながら思わず言ってしまいました」と感慨深げだ。カン・ドンウォンもまた「何というか、『もう全部知ってるだろう?』という大人のカップルだったと思います(笑)」と期待感をあおった。

憲法の書き写し、政治家の言葉の研究も!名バイプレーヤーたちが役作りを明かす

「北極星」には、主演のみならず個性も演技力も保証付きの名優たちが勢揃いした。パク・ヘジュンは、次期大統領候補ジュンイクを演じた。記者会見ではジョークを飛ばすなど盛り上げ役に徹していたが、「次期大統領候補ですが、実は謎めいた男だったと徐々に明かされるキャラクターです。役作りのために多くの政治家を研究し、彼らの言葉にどんな魅力があるのかということを考えました」と、極めて真摯に役に臨んでいたことが垣間見られた。

終始会見を盛り上げてくれたパク・ヘジュン
終始会見を盛り上げてくれたパク・ヘジュン[c]Disney+


忠誠心の強い補佐官としてムンジュを支えるミジを演じたイ・サンヒも、ムンジュの“仲間”というキャラクターを作り上げるためにどうすればいいか考えていた際、韓国の憲法書を読むことを勧められたため書き写しながら役作りに励んだことを語った。ジュンイクの警護室長チャンヒを演じたチュ・ジョンヒョクも実際に警護室長に会いに行き所作などを学んだそうだが「今は全部忘れてしまいました!」と会場を沸かせた。

ムンジュの補佐官役ミジを演じたイ・サンヒ
ムンジュの補佐官役ミジを演じたイ・サンヒ[c]Disney+

最後にキム・ヒウォン監督は、「普遍的な感情として込めたのは愛です。また歳を重ねると、若い時に全く関心のなかった国際政治や経済などのニュースが、実は我がことなのだと心から思うようになりました。このドラマを観て、皆さんも自分自身に問いかけて欲しいです」と、本作を通して伝えたいことを明かした。

取材・文/荒井 南


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