幻のカルト的ファンタジー『落下の王国』が再び劇場へ!4Kデジタルリマスター版が11月より公開
2008年の日本公開以来、国内では配信されることなく、“幻”とされ続けてきたカルト的ファンタジー大作『落下の王国』の4Kデジタルリマスター版が、11月21日(金)より劇場公開決定。あわせて、ポスタービジュアルが到着した。
『ザ・セル』(01)で鮮烈なビジュアル世界を築き、世界に衝撃を与えた“映像の魔術師”ターセム監督が、構想26年、撮影期間4年の歳月をかけて完成させた本作。4Kデジタルリマスター版では、オリジナルの劇場公開版でカットされたシーンが新たに追加。CGに頼らず、13の世界遺産、24か国以上のロケーションを巡って撮影された息を吞む“本物”の映像が描きだす、まるで万華鏡を覗くような世界観が映しだされる。
アメリカが誇る二大巨匠デヴィッド・フィンチャー、スパイク・ジョーンズが、盟友ターセムの渾身の一作である本作の製作を強力サポート。フランシス・F・コッポラ監督作『ドラキュラ』(92)でアカデミー賞衣装デザイン賞を受賞し、チャン・イーモウ演出の2008年北京オリンピック開会式のコスチュームも担当した、日本が誇る世界的クリエーター、故、石岡瑛子が衣装を手掛け、煌びやかにして未知なる視覚領域を拡張した、独自の美術世界を創出している。
このたび解禁となった日本版のポスタービジュアルは、映画撮影中の事故で傷を負った主人公のスタントマン・ロイが、入院中の少女アレクサンドリアに語り聞かせる、幻想的な物語の一場面を切り取ったもの。圧倒的な自然美と静寂が漂う、荘厳で神秘的なこのロケーションは、インドのラダック地方にある塩湖、パンゴンツォで撮影されたもの。まるで絵画のようなこの1カットは、ターセム監督が地球規模で捉えた“世界中の美”を象徴する場面として、映画の中でも特に印象的なシーンとなっている。
ポスターデザインを担当したのは、『さらば、わが愛/覇王別姫 4K』(23)、『オオカミの家』(18)など、数々の話題作を手がけてきたグラフィックデザイナー塚本陽。洗練されたビジュアルに添えられた「君にささげる、世界にたったひとつの作り話。」というコピーは、4Kで解き放たれる幻想世界への期待を感じさせると共に、日本公開当時の記憶を呼び起こさせる仕上がりとなっている。
世界中のアートやファッション、音楽、建築、民族文化のエッセンスを横断しながら、17年経ったいまもカルチャーとしての価値を放ち続けるタイムレスな傑作が再びスクリーンに降り立つ。『落下の王国』4Kデジタルリマスター版は、11月21日(金)より劇場公開。
文/サンクレイオ翼