エドワード・ヤン最後の傑作『ヤンヤン 夏の想い出』4Kレストア版が12月19日より日本公開決定!
『恐怖分子』(86)、『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』(91)、『カップルズ』(96)といった傑作群で知られ、2007年に59歳の若さで惜しまれつつもこの世を去った、台湾を代表する巨匠エドワード・ヤン。彼の最後の長編映画となる『ヤンヤン 夏の想い出』(00)が公開から四半世紀の時を経て4Kレストア化され、12月19日(金)より日本公開されることが決定した。
『ヤンヤン 夏の思い出』は、台北のマンションに暮らす8歳の少年ヤンヤンを中心とした、ある家族の群像劇。母の弟の結婚式を境に、一家の歯車が狂いはじめていくさまを描く。台湾・日本の合作で製作され、熱海も舞台に。イッセー尾形ら日本の俳優陣も参加している。2000年の第53回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞すると、その後も世界的に高く評価され続け、2023年には米「ハリウッド・リポーター」の批評家が選ぶ「21世紀の映画ベスト50」で堂々の1位に輝いた。
初公開から25年の時を経て4Kレストア化された本作は今年、2025年にカンヌに帰還。5月に開催された第78回カンヌ国際映画祭のクラシック部門(カンヌ・クラシックス)でオープニング作品としてお披露目されていたが、この度、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座、109シネマズプレミアム新宿ほかにて全国公開されることとなった。あわせて解禁された特報映像は、映画冒頭の結婚式のシーンと、少年ヤンヤンと家族のカットを30秒ほど切り取っただけの映像にもかかわらず、みずみずしい美しさに満ちている。
没後10年辺りから『牯嶺街少年殺人事件』『台北ストーリー』『エドワード・ヤンの恋愛時代』『カップルズ』といった監督作の4Kレストア、リバイバル公開が続いてきたエドワード・ヤン監督。彼の集大成ともいえる遺作を、ぜひ映画館のスクリーンで堪能してほしい。
文/MOVIE WALKER PRESS編集部