カンバーバッチが「悪ふざけって楽しい」と語る夫婦喧嘩が展開!?『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』ロンドンプレミアレポート
ある夫婦の離婚をめぐる“戦争”を描いたブラック・コメディとして大ヒットした『ローズ家の戦争』(89)。この名作を、監督ジェイ・ローチ、オリヴィア・コールマンとベネディクト・カンバーバッチの主演で再映画化した『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』が10月24日(金)より公開となる。本作より、ロンドンプレミアレポートとフィーチャレット映像が到着した。
順調なキャリア、可愛い子どもたち、完璧な家庭生活に彩られ、誰がどう見ても順風満帆な夫婦。しかし、夫が事業破綻をしクビを宣告されると事態が一変。見る見るうちに夫婦のバランスが崩れ、2人の心に秘められた競争心と不満が一気に火を噴いてしまう。1989年に公開され大ヒットを記録した『ローズ家の戦争』が、ローチ監督&トニー・マクナマラ脚本によって現代最高のキャストと共に復活した本作。夫婦間のよくある話を、痛快に、シビアに、そしてエモーショナルに描いていく。
現地時間8月27日にロンドンプレミアでは、オデオン・レスター・スクエアに”ローズ家”にちなんで大量の“ローズ”で作られたモニュメントが設置。先日開催されたニューヨークプレミアに続いて、料理家の妻アイビーを演じるコールマンと建築家の夫テオを演じるカンバーバッチを中心に、ケイト・マッキノン、アンディ・サムバーグ、ジェイミー・デメトリウ、ゾーイ・チャオ、スニータ・マニとチュティ・ガトゥ、アリソン・ジャネイら夫婦を取り巻くキャスト陣が再び勢ぞろい。特に、イギリス出身でこれまで英国アカデミー賞や数多の英国映画賞などの受賞歴もあり、本作で念願の初共演となったコールマンとカンバーバッチの“完璧な夫婦”の凱旋となった会場には多くのファンが詰め掛け、2人はファンからのサインやセルフィーのリクエストにも笑顔で応じていた。
「本当にワクワクします。ここまで来られたなんて信じられない」と大興奮だったコールマンは、夫婦が長続きする秘訣について聞かれると「今回の取材を通して、私たちは悟りました。お互いの話を聞いて、時には言いたくなることも言わないでおくこと」と笑顔で回答。カンバーバッチも「その1つは忍耐、愛に満ちた忍耐です。ただ自分自身に溺れず、結婚という関係があなた自身の中心にいることの意味を悟ることです」とその秘訣を明かした。さらにローチ監督と、脚本のマクナマラも登場し、会場に詰め掛けた観客たちを大いに沸かせた。
レポートとあわせて解禁になったのは、2人の夫婦の仲を修復すべくカウンセラーの前で「お互いのいいところ10個を上げる」というシーンから始まるメイキングを含めたフィーチャレット映像。ロンドンで情熱的な恋に落ちた2人だが、「出会った当初の熱はやがて重圧に変わる」とコールマンが語るように、テオの事業破綻をきっかけに夫婦関係は悪化し、テオが「遠くから眺めると頭の形がいい」と切りだすと、アイビーも「負け犬のろくでなし」と徐々にヒートアップ。一方で、カウンセラーが「関係修復は無理」と投げだすと、逆に2人は驚きの表情を浮かべるなど、英国風のユーモアもたっぷり。これまでクールな役どころが多かったカンバーバッチも「悪ふざけって楽しいね」と明かすほどの命懸けの夫婦喧嘩が繰り広げられる。
一度は愛を誓った夫婦でありながら両者一歩も譲らない、まさに“命懸けの夫婦喧嘩“を描いた本作は、食欲を刺激しまくる料理や斬新な建築デザインなどハイセンスなビジュアルも見どころ。誰もが自分と重ねながら、愛する人との時間を思いださずにはいられない、この秋最高のコメディムービー期待しよう。
文/サンクレイオ翼