『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』60年代のレトロフューチャーなデザインの舞台裏に迫る!

『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』60年代のレトロフューチャーなデザインの舞台裏に迫る!

「アベンジャーズ」シリーズなどのマーベル・スタジオが放つ、「ファンタスティック4」待望の第1作となる『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』(公開中)。今回、劇中でひと際目を引いたファンタスティック4のメンバーたちが乗る「ファンタスティカー」や、ファンタスティック4のリーダー、リード・リチャーズが世界を守るために知識を巡らせる「リードの研究室」の制作秘話が到着した。

【写真を見る】球体モニターが立ち並ぶさまが特徴的。青を基調としたミッション・コントロール・エリア
【写真を見る】球体モニターが立ち並ぶさまが特徴的。青を基調としたミッション・コントロール・エリア[c] 2025 20th Century Studios / [c] and TM 2025 MARVEL.

マーベル・スタジオが初めて描く伝説のヒーローチーム、ファンタスティック4のデビュー作として全世界で大きな注目を集めた本作は、全世界でオープニング興収2億1800万ドル(約322億6400万円/1ドル148円換算)という記録的な大ヒットスタートとなり、週末の世界興収ランキングでも、堂々の第1位を獲得。さらにはマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品の37作連続全米初登場No.1という驚異的な記録を更新し、いまもなお世界中で絶賛の声が広がっている。

家族の物語を描きだす『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』
家族の物語を描きだす『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』[c] 2025 20th Century Studios / [c] and TM 2025 MARVEL.

本作で描かれるのは、異なる力と個性を持ち、揺るぎない家族の絆で“最強”を超えた唯一無二のヒーローチーム、ファンタスティック4の物語。時には家族として、時には世界中から愛されるヒーローチームとして活躍する彼らだったが、家族の間に新たな命が加わろうとしていたその時、惑星を食い尽くす規格外の巨大な敵、宇宙神ギャラクタスの脅威が地球に迫る。ギャラクタスの狙いは、新たに生まれてくる子どもだった。地球滅亡へのカウントダウンが進むなか、彼らが守るのは全人類か、家族か…。1人の人間としての葛藤を抱えながらも、4人はヒーローとして立ち向かう。観客からは「1960年代のSF映画感があってよかった」「MCUというより2000年代SFヒーロー映画を観た気分」「作中でもレトロSFの世界が本当に魅力的だったよね」と、レトロフューチャー×SFの世界観に絶賛の声が続出した。

劇中で、ファンタスティック4を象徴する淡いブルーが特に映えるのが、4人が乗る「ファンタスティカー」だ。道路に加え、空も颯爽と飛んでいく姿がクールなこの車は、舞台となる60年代の雰囲気を捉えつつ、未来的なデザインとレトロな要素を融合させる形で制作。コミック版を踏襲しつつも現実的な車の形を追求したものに仕上げられたという。ダイヤモンド型のユニークなシートのレイアウトが特徴的で、全長約19フィート(約580cm)、幅約7フィート(約213cm)にも及ぶ大型の車となっており、登場時にも画面に映えるような大胆で力強い印象となっている。この車は、ファンタスティック4たちが宇宙へ行く際に乗っていた宇宙船「エクセルシオール」と並行して設計が進められたと言い、どちらも「ミッドセンチュリー・フューチャリズム」を体現するアイコンともいえる乗り物として同じデザイン言語を共有。本作の世界観を象徴するような造形が施された。

電子工学、化学、ロボット工学のような実践的な作業のための赤いワークステーション
電子工学、化学、ロボット工学のような実践的な作業のための赤いワークステーション[c] 2025 20th Century Studios / [c] and TM 2025 MARVEL.

そして、湾曲した黒板や、赤と青のエリアが特徴的だったのが、ファンタスティック4のリーダー、リードの研究室だ。プロダクション・デザイナーのカスラ・ファラハニは、「リードの研究室は人でいっぱいのビルのなかにあるので、実験がうまくいかなかった場合に備えて、爆風に耐えられる防御施設のような雰囲気を持たせることが重要でした」と語っており、通常の研究室としての役割に加えて、あの大きなバクスタービルのなかに作るうえで、どう溶け込ませるかも重要視したという。


リード・リチャーズの研究室で、2つの黒板が特徴的な黄色のスペース
リード・リチャーズの研究室で、2つの黒板が特徴的な黄色のスペース[c] 2025 20th Century Studios / [c] and TM 2025 MARVEL.

この研究室の3つのエリアにはそれぞれ別の役割が与えられている。電子工学、化学、ロボット工学のような実践的な作業のための赤いワークステーション。理論や問題解決のため湾曲した2つの黒板が特徴的な、熟考と議論のための黄色いスペース、そして宇宙からの音声信号を傍受し、恒星の位置を分析するためのレトロフューチャー的なコンピュータ・ステーション、大型モニター、カスタム設計の周辺機器を備えた青いミッション・コントロール・エリアの3つだ。さらに、ラボの頭上には、重量物を移動させるための装置(ガントリー・システム)も設置されている。

どこか懐かしさもありながら、未来的で洗練されたデザインがいたるところに施された『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』。ヒーローたちの活躍に加え、画面の隅々まで広がるその世界観に注目すれば、また違ったおもしろさが見えてくるかもしれない。

文/山崎伸子

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