毎月24日はA24の日!特集上映第9弾はホアキン・フェニックス主演『カモン カモン』監督のオンライン登壇も決定

毎月24日はA24の日!特集上映第9弾はホアキン・フェニックス主演『カモン カモン』監督のオンライン登壇も決定

A24制作×ハピネットファントム・スタジオ配給作品の特集上映第9弾として『カモン カモン』(22)がTOHOシネマズの日比谷となんばの2館で9月24日(水)に上映されることが決定した。

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A24はアメリカのニューヨークを拠点とする独立系映画スタジオ。日本の配給会社ハピネットファントム・スタジオは、A24との独占パートナーシップ契約を締結しており、今年2025年1月より、TOHOシネマズの劇場で「制作:A24×配給:ハピネットファントム・スタジオ作品」の特別上映がスタートした。

このたび特集上映の第9弾として上映されるのが、日本では2022年に劇場公開された『カモン カモン』。ニューヨークを拠点に全米各地を取材して回るラジオジャーナリストのジョニー(ホアキン・フェニックス)は、妹が家を留守にする数日間、9歳の甥ジェシー(ウディ・ノーマン)の面倒を見るためにロサンゼルスに飛ぶ。子育ての厳しさを味わうと同時に、驚きに満ちあふれたかけがえのない日々を送ることになるジョニー。それぞれに孤独を抱えた2人は、ぶつかりながらも真正面から向き合うことによって、新たな絆を見出していく…。

本作は『ジョーカー』(19)で狂気を体現しアカデミー賞主演男優賞に輝いたホアキン・フェニックスが、『ジョーカー』の次の主演に選んだ物語だ。「共感できる瞬間や感情がたくさん描かれている」と脚本に惚れ込んで出演を決めたというホアキンだが、そんな名優に引けを取らない才能を見せているのが、英国アカデミー賞助演男優賞にノミネートされるなど脚光を浴びた、当時12歳のウディ・ノーマン。「この作品には並外れた才能の子役が必要だった」とホアキンが話し、「キュートで遊び心があるだけでなく、複雑な陰影を漂わせている子を求めていた」と監督のマイク・ミルズが語るように、2人の期待値は高いものだったが、ノーマンはしなやかにそれに応えた。「ジェシーの好きなところは、彼が子どもの部分と大人の部分をあわせ持っているところ」と自身の演じた役柄を語り、ホアキンとの共演については気負うこと無く「ホアキンは僕と同年代だと思っています」と明かすまでに絆を深めた。映画には2人の親密さがリアルタイムで映しだされている。

ミルズ監督にとって、本作は『20センチュリー・ウーマン』(16)に次ぐ2度目のA24とのタッグ。前作では母との関係性を描いたが、本作は父となり子育てを通じて体験した数々の“想定外”の出来事にインスパイアされて物語を作り上げた。「父親になったことで、これまでよりさらに遠い未来まで見つめるようになった。しかも、未来について昔よりも懸念するようになった。子どもを愛していたら、政治との繋がりを感じるし、世界の暴力や歴史について考えないわけにもいかないんだ」と説明する。

また監督の意図や想いを尊重することでも有名なA24だが、今作でミルズ監督がA24へのプレゼンでプッシュしたのはモノクロ映像で撮ることだったという。「純粋にモノクロの方が美しいと感じる。『カモン カモン』に関しては、ある男性と少年の寓話や神話のようなイメージをずっと抱いていたんだ。モノクロにすることで、日常風景から切り離されて、これは“物語”なんだ、ということをまず提示できる。つまり“物語”の中へ導くための手段なんだ。僕たち人間は、世界をモノクロで見ることはないから、より映画的な世界を作り出せるんだと思う」と語る。

自身の経験やこだわりを本作に注ぎ込んだ監督のミルズ。今回TOHOシネマズ 日比谷では上映後に監督のオンライン登壇が決定。キャストやA24との制作過程や撮影秘話、そしていま観客に伝えたい本作に込めた願いなどが明かされるとのこと。また、『カモン カモン』来場者プレゼントとして海外ビジュアルを使用したステッカーを配布。さらに、全国のTOHO シネマズにて全作品来場者(先着限定)へ、特製ポストカードもプレゼントされる。

これからのA24×ハピネットファントム・スタジオの新作には、クリステン・スチュワート最新作『愛はステロイド』が8月29日(金)より、アイデンティティにもがく若者たちを描くメランコリックスリラー『テレビの中に入りたい』が9月26日(金)より全国公開を控えている。また、アリ・アスター監督3部作『ヘレディタリー/継承』(18)、『ミッドサマー』(19)、『ボーはおそれている』(23)のIMAX上映が8月29日(金)よりスタートする予定だ。


いまではすっかり映画ファンにお馴染みになったA24。貴重な過去作のスクリーンでの上映もお見逃しなく!

文/スズキヒロシ

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