飾らない姿をさらけだすバービー、『星つなぎのエリオ』で共鳴したのはヴィラン?「クライマックスに向けての展開は号泣です」

飾らない姿をさらけだすバービー、『星つなぎのエリオ』で共鳴したのはヴィラン?「クライマックスに向けての展開は号泣です」

ディズニー&ピクサーの最新長編アニメーション『星つなぎのエリオ』が公開となり、孤独と悩みを抱えた少年エリオの繰り広げる大冒険と友情の物語が、日本中に温かな感動を届けている。SNSやYouTube、テレビなどで見せている飾らない姿も人気を集めているお笑い芸人のバービーは、本作を観ながら「ずっと泣いていた」という。飛び出した宇宙で「そのままの君が好きだよ」と包み込んでくれる友人と出会えたエリオや、ガチガチの鎧をまとったヴィラン、グライゴンに寄せた共鳴。そして “自分の居場所”を見つけるまでの紆余曲折を、バービーが語った。

※本記事は、『星つなぎのエリオ』のネタバレ(ストーリーの核心に触れる記述)に該当する要素を含みます。未見の方はご注意ください。

「悲哀を寄せ合うエリオとグロードンの姿に、グッときた」

本作は、一番の理解者であった両親を失った少年、エリオを主人公としたファンタジーアドベンチャー。いつも孤独で本当の居場所を探していたエリオが、憧れの宇宙へと出発。何光年も離れた世界で、同じように孤独を抱えていたエイリアンの少年グロードンと出会い、心を通わせながら、2人の絆を引き裂く脅威に立ち向かっていく姿を描く。

主人公のエリオは、「ここではないどこかに、自分の居場所があるはず」だと宇宙への憧れを募らせている
主人公のエリオは、「ここではないどこかに、自分の居場所があるはず」だと宇宙への憧れを募らせている[c]2025 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

唯一の親族、叔母であるオルガのもとに預けられ、心の奥底で「自分は叔母さんの仕事や夢の邪魔をしてしまっているのではないか」と感じているエリオ。友達もできず、ひとりぼっちのエリオは「ここではないどこかに、自分の居場所があるはず」だと、空を見上げてばかりの日々を過ごしている。バービーは、宇宙へと憧れを募らせるエリオの姿を見て「最初から泣いていた」と告白する。

「両親を亡くして心を閉ざしてしまっているエリオを見ていると、親心が湧いてきて泣いてしまいました」と切り出したバービーは、「私も思春期のころは、ど田舎で空ばかり見ているような子で。太宰治や心理学の本を読んで、いつも“生きるとは、死ぬとは”と考えたりしていました」と照れ笑いを浮かべながら、「そういった話を一緒にするような友達もいなかったので、『自分はみんなと違うのかな』と孤独を感じることもあって。いつか誰かが、この閉塞感のある現実から外へと連れ出してくれるんじゃないか。ある日突然、すべてがハッピーに変わるような出来事が起こるんじゃないかと妄想したり、宇宙に救いを求めていました」とエリオの孤独に共感しきり。

【写真を見る】『星つなぎのエリオ』をモチーフにしたファッションを身にまとうバービー!本作を観ながら「ずっと泣いていた」という
【写真を見る】『星つなぎのエリオ』をモチーフにしたファッションを身にまとうバービー!本作を観ながら「ずっと泣いていた」という撮影/Jumpei Yamada

「周りとは違う」と感じていたバービーだが、「私は大学でインド哲学科に進んだんですが、そこでは全国から変わり者が集まってきていて(笑)。猛者たちが並んでいるのを見て、『私と同じような人たちがいたんだ!』という安堵感がありました」と一歩踏み出してみたことで、自分は一人ではないと身に沁みたという。そんなバービーだからこそ、エリオが遠く離れた星でエイリアンの少年、グロードンと出会い、あっという間に仲良くなる姿を目にして「すごくグッときた」と話す。

冷酷で誇り高き戦士であるグライゴンを父親に持つグロードンは、父親にとって自分は「役立たずで、期待外れの問題児」だと葛藤している少年。グロードンも、エリオと同じような孤独を抱えているのだ。バービーは「2人が、お互いの悲哀を打ち明けるシーンがありました。そういったところも『悲哀や孤独といった感情を共有できると、グッと距離が縮まるよな。わかる、わかる』と思いながら観ていました」としみじみ。

エリオとグロードンがあっという間に仲良くなる姿を、躍動感たっぷりに描いている
エリオとグロードンがあっという間に仲良くなる姿を、躍動感たっぷりに描いている[c]2025 Disney/Pixar. All Rights Reserved.


「グロードンってビジュアルはちょっと恐ろしくて、最初は『この子に感情移入できるのかな?』と思っていたんです。でもすぐに、グロードンが柔らかい心のまま生きている子だということがわかって。柔らかさの化身のような、こんなにかわいい存在はいないなと思うような子ですよね」と愛着をにじませながら、「お互いにきっと、これまで出会ったことのない異種族であるはずなのに、2人とも変な先入観を持たずに仲良くなる。そういう姿もいいなと思いました」と、生まれた星も見た目も違う2人の築く友情に胸を熱くしていた。

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