「ストレンジャー・シングス」スピンオフは“「ツイン・ピークス」風”に?マイク役フィン・ウルフハードが明かす
今年の後半に3部構成で配信されるシーズン5をもってフィナーレを迎える、Netflixのドラマシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」。世界中がその配信開始に大きな期待を寄せるなか、マイク・ウィーラー役のフィン・ウルフハードが、現在複数のプロジェクトが進行中と伝えられているスピンオフ作品について言及したようだ。
1980年代の小さな田舎町ホーキンスを舞台に、超自然現象と対峙する少年少女たちの姿を、当時の名作映画へのオマージュなどを込めながら描きだした「ストレンジャー・シングス 未知の世界」。2016年にシーズン1が配信開始となるや、たちまち世界中のドラマファンや映画ファンの心をつかみ、ウルフハードをはじめミリー・ボビー・ブラウンやノア・シュナップ、セイディー・シンクら若手スターを続々輩出。
2022年に配信されたシーズン4は、配信開始から90日間で全世界1億4000万回を超える試聴回数を叩きだし、英語圏のドラマシリーズとして新記録(当時)を樹立。また、テレビドラマ界のアカデミー賞として知られるプライムタイム・エミー賞では全シーズンあわせて57ノミネート12受賞。コミック化や舞台化など、さまざまなメディアミックスもされ、近年で最も大きな社会現象を巻き起こしたドラマシリーズの一つとして熱烈な支持を集めてきた。
そんな「ストレンジャー・シングス」のスピンオフ展開が最初に発表されたのは2022年。その後、2023年4月にスピンオフ・アニメシリーズが製作されることが正式に発表され、今年行われたNetflixのグローバルイベント「TUDUM」内でそのタイトルが「Stranger Things: Tales from '85」になると明らかに。さらに先ごろ行われたアヌシー国際アニメーション映画祭では、同作の舞台がドラマシリーズのシーズン2とシーズン3のあいだである1985年の冬であること、オリジナルキャラクターが新たなモンスターと戦うストーリーとなることが発表されている。
一方、今年2月に行われたNetflixのプレスイベント内では、シリーズのショーランナーを務めてきたマット&ロス・ダファー兄弟が実写でのスピンオフ作品を複数本計画していることを告白。その詳細についてはまだベールに包まれたままだが、先週公開された「Variety」のインタビューのなかでウルフハードは「デイヴィッド・リンチの『ツイン・ピークス』みたいな感じになる」と、かねてからシリーズ全体でオマージュを捧げてきた名作ドラマのタイトルをあげて説明。
「分類としてはアンソロジー作品で、ドラマシリーズとトーンは違うけれど、似ている世界観、もしくは同じ世界観を共有している。異なる場所の物語でも、裏側の世界(=アップサイドダウン)の神話で繋がっていると思います」と語り、「ホーキングや僕たちのキャラクターに触れることはないだろうけど、Netflix側から触れるよう求められることに備えてアイデアは練られている。きっとそういう要望はあるだろうし、実現するとは思うけど、まだ正式に発表はないです」と、自身の参加について含みを持たせた。
全8話からなるシーズン5は、1987年の秋を舞台に、裏側の世界へつながるゲートの出現によって傷ついたホーキンスの街で、脅威であるヴェクナを見つけだして抹殺することで一致団結した少年少女たちが“最後の戦い”に臨む姿が描かれていく。第1話から第4話が11月27日(木)より、第5話から第7話が12月26日(金)より、そして最終話が2026年1月1日(木)よりそれぞれ配信。シーズン5とさらにその先の展開に向け、いまのうちにシリーズをおさらいしておこう!
文/久保田 和馬