家族構成、本名も謎のまま!?『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』でついにスポットが当たったボーちゃんの魅力に迫る
どんなピンチでも慌てることなく、幼稚園バスも運転してしまうハイスペックさ
そんなボーちゃんの非凡さを特に感じさせるのが劇場版シリーズだ。初めてカスカベ防衛隊にスポットが当たった『映画クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦』(98)では、子どもたちだけで荒野に放りだされたにもかかわらず、冷静にサバイバルキットを確保し、不安がる友人たちを励ましてもいた。『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』(01)でも、いつも園長先生の運転を見ていたというだけで幼稚園バスを運転する離れ業をやってのけてしまう。
『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ』(04)で西部劇映画のなかに迷い込み、ほかのみんなが現実世界での記憶を忘れしまうなか、しんのすけと共に春日部での思い出を忘れずにいたし、ホラーテイストの『映画クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ!』(06)の冒頭で、巷で噂になっているいつの間にか人間と入れ替わる“そっくりさん”の存在を話して聞かせる際のどこか怪談めいた語り口も印象的だった。
しんのすけとボーちゃんの特別な絆
このような天才肌なところが共鳴するからなのか、カスカベ防衛隊のなかでも特にしんのすけと相性がいいのも興味深い。「鬼のいないかくれんぼ」などしんのすけが考案する常人では理解できない遊びにも戸惑うことなく自然と加わっている。そんな2人の関係性は、『映画クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁』(10)で未来の世界で大人しんのすけが唯一連絡を取り合っていた相手として描かれていたことからも特別であることが伝わってくる。そして最新作『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』ではこの絆にもフォーカスされている。
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ボーちゃんの秘めた内面にも迫る『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』
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