『ジュラシック・ワールド/復活の大地』ギャレス・エドワーズ&デヴィッド・コープが打ち解けられたのは、あのモンスター映画のおかげだった!

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』ギャレス・エドワーズ&デヴィッド・コープが打ち解けられたのは、あのモンスター映画のおかげだった!

スティーヴン・スピルバーグによって生み出された「ジュラシック・パーク」三部作、そのスピリットを継いだ「ジュラシック・ワールド」トリロジーに続く、シリーズ最新作『ジュラシック・ワールド/復活の大地』が公開中だ。恐竜が存在する世界というコンセプトはそのままに、キャラクターを一新して新たなアドベンチャーストーリーが展開する。舞台は、赤道付近の孤島。人類を救う新薬の開発に必要な恐竜のDNAを採取するためにチームが組まれ、秘密工作の専門家の女性や科学者らが島に向かう。ところが、その島に棲んでいたのは、彼らの知る恐竜だけではなかった!

これまで『GODZILLA ゴジラ』(14)や『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(16)で知られるギャレス・エドワーズ監督がシリーズに初参加。『ジュラシック・パーク』(93)、『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(97)を手掛けた脚本家デヴィッド・コープが久しぶりにシリーズ復帰を果たしたのも、注目のポイントだ。そんな彼らが宣伝のために揃って来日。新たな「ジュラシック・ワールド」の創作の舞台裏を語ってくれた。

『キングコング』のポスターがきかっけで打ち解けられた2人
『キングコング』のポスターがきかっけで打ち解けられた2人撮影/木村篤史

「モンスター映画について語り合って、デヴィッドとは気が合いそうだと気づいた」(ギャレス)

――まずはお2人の共同作業の始まりについて教えてください。

ギャレス「私は新参者なので、まずはプロデューサーのスティーヴン・スピルバーグとフランク・マーシャルとの最初のミーティングを乗り切るのが大変な仕事だと考えていました。そしたらスピルバーグに『このあとに会うデヴィッド・コープは、もっと大変だから』と言われて(笑)。恐る恐るオンラインミーティングに臨みました。すると画面に現われた彼の背後に、オリジナル版の『キングコング』のポスターが見えたんです。ご存じのとおり、私はモンスター映画が大好きなので、それをきっかけにしたら話が弾み、モンスター映画について大いに語り合いました。その時、デヴィッドとは気が合いそうだと気づいたのです。これは何気に重要なことで、映画の製作現場では皆が同じゴールを目指す必要があります。デヴィッドは私と同じゴールを見ていたので、仕事は進めやすかったのです」

ティラノサウルスに襲われるシーンは、手に汗握ること間違いなし‥!
ティラノサウルスに襲われるシーンは、手に汗握ること間違いなし‥![c] 2025 Universal Studios. All Rights Reserved.

デヴィッド「好きなものや影響を受けているものが共通していると、共通の言語を持つことができます。これは仕事をするうえで大事なこと。わずかな言語で通じ合えていれば、時間の短縮にもなる。たっぷりと好きな映画について話したおかげで、ギャレスとはそれができました」

ギャレス「嫌いな映画が一致するとなおよいのですが、あいにくデヴィッドは、私が監督した映画はどれも好きじゃないと言っていましたね(笑)」

デヴィッド「ギャレスは自虐を楽しみたいタチなので、気にしないでください(笑)」

モササウルスが海で大暴れするシーンは圧巻…!
モササウルスが海で大暴れするシーンは圧巻…![c] 2025 Universal Studios. All Rights Reserved.


――いまのやりとりだけでもお2人の気が合っていることは伝わってきました(笑)。デヴィッドさんに伺いますが、スピルバーグとは長きにわたってタッグを組んでいらっしゃいますね。彼との仕事は、どんなふうに進行するのですか?

デヴィッド「スピルバーグと共同作業するうえで有難いのは、“彼とだけ”話し合えば仕事を進められることです。ほかの映画だとこうはいきません。何人ものプロデューサーと話し合い、それぞれの要望を聞き入れないといけない。そういう作品の時、私は自分が脚本家というより交渉人の仕事をしているように思えてきます。いろいろな方の意見を取り入れた結果、作品がダメになったということもありました。その点、スピルバーグはクリエイティブの全権を持っているので仕事がしやすい。もちろん、相手がスピルバーグだからプレッシャーは大きいですよ。それでも、彼と私で映画の骨格を作っていくことにはやりがいを感じます。私としては、『誰よりも映画好きなこの男をどうやって喜ばせるか?』ということだけに集中すればいいのですから」

体長20m超、体重13t以上とされる、地上最大級の草食恐竜、ティタノサウルス
体長20m超、体重13t以上とされる、地上最大級の草食恐竜、ティタノサウルス[c] 2025 Universal Studios. All Rights Reserved.

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