“近畿地方のある場所”に向かう、ヤバすぎる謎のバスツアーに潜入…!なにも知らない乗客たちは、怪奇現象の数々に阿鼻叫喚!?

コラム

“近畿地方のある場所”に向かう、ヤバすぎる謎のバスツアーに潜入…!なにも知らない乗客たちは、怪奇現象の数々に阿鼻叫喚!?

背筋による同名小説を原作に、鬼才・白石晃士監督が菅野美穂&赤楚衛二をW主演に迎えて映画化した『近畿地方のある場所について』(8月8日公開)。7月16日に行われた“近畿地方のある場所”でのプレミア上映では、【報告書】から会場を導き出さないと参加できない前代未聞イベントで大きな話題となった。

“東京のある場所”で行われたミステリー・バスツアーに潜入!
“東京のある場所”で行われたミステリー・バスツアーに潜入!

そして7月29日には、公式HP、SNSにて公開された“謎の資料”をもとに、集合場所となる“東京のある場所”を導きだした方のみが体験できるミステリー・バスツアーが開催された。本稿では、乗客みな目隠しされているという、あまりにもヤバすぎるバスツアーに潜入成功したMOVIE WALKER PRESS編集部員の体感レポートをお届けする。

近畿地方のある場所に向かうバスのりば
近畿地方のある場所に向かうバスのりば

“東京のある場所”として案内されたのは、まさかの観光名所である東京タワー。本当にこの場所でよいのか少し不安に思いながらバスのりばに到着すると、不気味な停留所が待ち構えていた。山科慶子ちゃんという行方不明の少女の張り紙が貼られているのに気味の悪さを感じたが、続々と集まった参加者はこのバスのりばの前で記念写真を撮り始めていく。本当にこの場所でそんなことをしていいのだろうか…と不安になってしまう。

不穏すぎるバスのりばで記念撮影をしだす参加者たち
不穏すぎるバスのりばで記念撮影をしだす参加者たち

その後、参加者は“ある場所”へと向かうバスに誘導されるのだが、そのバスの全面には謎のお札のようなものがビッシリ。あまりにも異質すぎるバスを見て、このツアーに潜入したことを後悔し始めたが、参加者たちはまるでツアーを楽しみにしているかの様子で笑顔で車内に乗り込んでいった。バスに乗り込むと参加者は全員目隠しをするように指示され、「このバスは“近畿地方のある場所”行きです。元の場所へはお戻りになれませんのでご注意ください」との車内アナウンスと共に、バスは発進。一体全体どこに向かうというのだろうか?

いざバスの車内に潜入!
いざバスの車内に潜入!

東京タワーを離れると、やたらと音量のでかいアナウンスが流れ始め、バスは終点を目掛けて走る。最初に向かったのは、「先留袋小路(さきどめふくろこうじ)」という不穏すぎるネーミングの停留所。“視える方専用”の北村心臓内科クリニックがあるという謎のアナウンスも流れ、走り出して数分で異世界にやってきたような気分だ。参加者たちからも「こわい!」「やばい!」との声が上がるも、一部からは笑い声が聞こえるなどまだ余裕がありげな様子であった。

参加者は目隠しをし、バスツアーがスタートした
参加者は目隠しをし、バスツアーがスタートした

「先留袋小路」と「やすらかプラザ前」を通過し、バスは「失踪坂上(しっそうざかうえ)」に向かい始める。「身に覚えのないあなたの失踪届を見かけた場合は、お近くの交番、または当バス係員にお申し出ください」という、もはやこの世のものとは思えないアナウンスが流れた直後、乗客の誰かが降車ボタンを押し、バスは「失踪坂上」で停車することに。見た限り参加者は誰もボタンを押していないし、そもそもこのバスに停車ボタンは付いていなかったはずだが…。

「絶対無理…」という声も聞こえだしてくるなど、参加者がみな一気に不安になっていくなか、バスは「失踪坂上」で停車。微かな物音にも「誰か入ってきた?」などと疑心暗鬼になっていたが、「ママ…ママ…どこにいるの…」という少女の声が聞こえ始めると、目隠しをしている参加者たちは「無理無理無理無理…」などと叫び、車内はパニック状態に。母親を探している様子の少女は、車内に乗り込み奥まで進んでいったが、やがて声は聞こえなくなり、なにもなかったかのようにバスは次の停留所に向かって出発した。撮影に成功した少女の後ろ姿を見ると、最初の停留所に貼られていた行方不明の少女、山科慶子ちゃんに似ているような…?

【写真を見る】バスの中に突然少女が乗り込んできた…この後ろ姿、行方不明の少女に似ている…?
【写真を見る】バスの中に突然少女が乗り込んできた…この後ろ姿、行方不明の少女に似ている…?

行方不明の少女の名は山科慶子ちゃんというらしい
行方不明の少女の名は山科慶子ちゃんというらしい[c] 2025「近畿地方のある場所について」製作委員会

再出発したバスは、「置去り団地一丁目」「無縁山 一音寺(むえんざん いちおんじ)」「千里首塚(せんりくびづか)」「関西ホルマリンプール」「旧スピリチュアルスペース前」「あのダム前」を次々と通過していく。どこを走っているのかさっぱりわからないが、どうやら終点の“近畿地方のある場所”に近づいて来ているようだ。常に不穏な内容だった車内アナウンスは、ノイズが増えて聞き取りにくくなり、アナウンスとは別に「おやまにきませんか」とものすごい低い声の呼びかけが聞こえてくる。このバスに乗車してから40分ほどしか経っていないが、東京から近畿まで移動していることを考えると、このバスの車内では時空が歪んでいるのだろうか。

いったいどこへと向かっているのだろうか
いったいどこへと向かっているのだろうか

そんなことを考えているうちに終点「近畿地方のある場所」へとまもなく到着するとのことだが、ここに来て幾度と様子がおかしかった車内アナウンスが、「次、停まり…ト…トマリマ…トマリマスススススス…」とついに完全に壊れ始める。やがて明らかに人間ではない“なにか”による「オヤマニイキマセンカ…」と怪しげな声が聞こえ始め、「今度はなに!?」と叫ぶ参加者がいるなど緊張が走る。その直後、バスが無数の“なにか”によってドンドンドン!と叩かれ大きく揺れ、バス車内は「やばいやばいやばいやばい」と阿鼻叫喚のパニックに陥っていた。

バスが“なにか”に叩かれ、パニックで阿鼻叫喚の車内
バスが“なにか”に叩かれ、パニックで阿鼻叫喚の車内

しばらくするとバスを叩くような音がおさまり、終点にたどり着いた参加者たちはバスツアーからようやく解放された。バスに乗る前に見せていた笑顔はもう消えてしまっており、黙々と降車して一箇所に集まりだす。

“ある場所”に到着し、ようやくバスから降りることができた参加者たち
“ある場所”に到着し、ようやくバスから降りることができた参加者たち

バスから降りるやいなや、集団になりはじめたが…
バスから降りるやいなや、集団になりはじめたが…

最後にバスツアーを乗り越えた参加者に感想を取材しようと思っていたのもつかの間、集団を形成したまま、全員が“ある場所”と思われる場所へと消え去ってしまった。

参加者たちのその後について、情報をお持ちの方はご連絡ください。


取材・文/MOVIE WALKER PRESS編集部

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