『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』公開日は9月12日に!すれ違う夫婦を収めた予告編&本ビジュアル
西島秀俊が主演する日本、台湾、アメリカ合作映画『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』が9月12日(金)に公開されることが決定。あわせて予告編と本ビジュアルが解禁された。
本作は西島と台湾を代表する俳優のグイ・ルンメイが共演するヒューマンサスペンス。ニューヨークを舞台に、息子が誘拐事件に巻き込まれた1組の夫婦を通じて、人種の壁や孤独、人と人が分かり合うことの困難さなどを活写。『ディストラクション・ベイビーズ』(16)、『宮本から君へ』(19)の真利子哲也が監督を務める。撮影は多国籍のスタッフが集結し、2024年11月~12月末までオールニューヨークロケを敢行。ブルックリンを中心に、チャイナタウンやハーレムなど、リアルな街の日常を映しだした。
このたび解禁された予告編では、ニューヨークで暮らすアジア人夫婦に突如として起こった“息子の誘拐”という悲劇をきっかけに、崩壊していく夫婦の姿が映しだされる。廃墟の研究を専門とする大学助教授の夫と、劇団のアートディレクターとして夢を追い続ける妻。映像は、息子が誘拐されたことをきっかけにこれまでせき止めていた感情を吐露し、責め合う二人の姿が不穏に満ちた音楽と共に描かれていき「カイ(息子)に話すべきだった」と、この家族にはある秘密が隠されていることを示唆する描写も見て取れる。
徐々に理性を失うがごとく“壊れていく”夫婦。混沌と感情が暴走するなか、一発の銃弾が暗闇で放たれた刹那、その閃光で謎の人形が照らすシーンも。息子の誘拐事件をきっかけに、自分自身を見つめ、封印していた想いを吐露する2人。予告編の後半、事件をきっかけに露わになった“秘密”や“疑念”を乗り越え、新たな関係性を築こうとする2人の明るい行く末を予感させる展開を見せたのも束の間。それを打ち破るアラートのような緊迫感の音と共に、謎の人形とそれに対峙する夫の姿が映しだされる。
あわせて本ポスタービジュアルも解禁。ニューヨークの街を背景に、割れた窓ガラスや瓦礫が散在する廃墟にたたずむ夫と妻。そして、2人の間でじっとこちらを見つめる謎の人形。「愛が、試される。」というコピーも相まって、この謎の人形こそが物語の鍵を握り、2人の運命を左右する存在なのか、あるいは、2人の行く末を審判する存在なのかと、見る者の想像力を掻き立てるビジュアルデザインに仕上がっている。
ニューヨークを舞台に1組のアジア人家族の崩壊と再生をスリリングに描く本作。日台のスターによる緊張感張り詰める共演をスクリーンで見届けてほしい。
文/スズキヒロシ