鈴鹿央士&山田杏奈&太田駿静がイルカたちに感動!映画『ChaO』ジャパンプレミアで水族館の思い出も告白
映画『ChaO』(8月15日公開)のジャパンプレミアが7月1日に開催され、マクセル アクアパーク品川でスペシャルコラボドルフィンパフォーマンスが、T・ジョイ PRINCE 品川で舞台挨拶が行われ、ドルフィンパフォーマンスには鈴鹿央士、山田杏奈、太田駿静(OCTPATH)が参加、舞台挨拶には青木康浩監督が加わり、イベントを盛り上げた。
『鉄コン筋クリート』(06)、『海獣の子供』(19)など数々の名作を送りだしてきたSTUDIO4°Cの最新作で描かれるのは、種族と文化を超えた恋と奇跡の物語。画を1枚1枚描く手書きアニメーションにこだわり、圧倒的な作画量と美しい背景美術で、瑞々しくもかわいく人間と人魚の恋模様を描きだすオリジナルアニメーションとなっている。船舶を作る会社で働くサラリーマン・ステファン役の鈴鹿と人魚王国のお姫さま・チャオ役の山田がW主演を務める本作は、アヌシー国際アニメーション映画祭2025の長編コンペティション部門で、最高賞に次ぐ審査員賞を受賞している。
客席後方から登場した鈴鹿、山田、太田の3人は、大きな拍手に包まれながら、プール脇に設置されたステージに到着。イベント会場にちなみ、それぞれの水族館の思い出を語ることに。小さいころの家族旅行で水族館を訪れることが多かったという鈴鹿は「最近は撮影で来ることが多いです。癒されながら撮影ができるので、水族館での撮影があると聞くと『よし!』と思います」とお気に入りの撮影ロケ地であることを明かした。鈴鹿の好きな水族館の生き物はクラゲだそうで、「ふわふわした感じが好き。ずーっと見ていられます」と微笑んでいた。
この日のドルフィンショーを朝から楽しみにしていたという山田は鈴鹿と同じく、仕事で来ることが多いとしながらも、思い出は「小学生のころに家族で行った時のこと」と明かす。「イルカにタッチできる体験で初めて触って、ナスみたいだって思いました。学校で友達に『ナスみたいだった!』と言って回っていました」と振り返り、イルカのトレーナーさんたちにその感想が合っているかを尋ねる一幕も。「合ってます!」との声に山田は「よかった~」と安堵していた。
太田は「小さいころは陽気な子だった」と前置きし、やってはいけないことだけど、水槽をバーンと叩いてしまうような子どもだったと反省しながら告白。「すごく怒られた記憶があります」と苦笑いの太田は、大人になったいまのお気に入りは「大きければ大きいほどいい。マンボウとか」と大好きな生き物を明かし、満面の笑みを浮かべていた。山田も大きい生き物に興味があるそうで、「でっかいカニは絶対見ちゃう。足が長いタイプのカニは、水族館に来ると見ちゃいます」とウキウキしながら話していた。
イベントでは倖田來未による本作の主題歌「ChaO!」に乗せたコラボドルフィンパフォーマンスも披露され、登壇者も観客も大興奮。パフォーマンスを見た鈴鹿は「最後『ChaO』ポーズをしてくれたのがうれしかった」とニコニコ。「楽曲にぴったりのパフォーマンスにびっくり!」と話した山田は、「上のお水が落ちてくるのもすごくすてきでした」と幻想的な演出にも注目。太田は「歌詞とリンクしているところがすごくよくて。『Chao』を感じることができて、感動しました」と大満足の様子。最後は、映画のヒットを祈願して、キャストの合図でドルフィンたちがジャンプに挑戦。キャストとイルカたちの息ぴったりのパフォーマンスで大いに盛り上がるなか、イベントは終了した。
パフォーマンス後は、スクリーンでの舞台挨拶へ。「ステファンとチャオが織りなす恋物語で惹かれる部分は?」との質問に鈴鹿は「チャオの一途な姿を見ているとキュンキュンします。微妙なところも丁寧に描かれている、その空気感が好きです」とニッコリ。山田は「人間界の生活に慣れていないながらも、ステファンのために靴を洗ったり、ご飯を作ったり。頑張るチャオの一途なところは魅力的だと思うし、2人の心が繋がっていく関係性がすてきだなと思いながら観ていました」と愛おしそうに語る。「ステファンとチャオがどんどん理解し合っていくところは、いつのまにか愛おしくなります」と微笑んだ太田は、観終わったあとに「可愛かった」と思うと同時に、「どういうことだったんだろう?」と惹き込まれるような、気になるポイントもあるとも指摘していた。「ステファンもチャオも不器用」と指摘した青木監督は「どのキャラも観終わったあとに、カッコよかったとか、可愛かったとか思ってもらえるように考えて作った」とも明かし、それこそが本作の魅力になっているとにっこり。見どころや注目ポイントを説明しなくても、「観たら感じてもらえるはず!」と出来栄えに自信といった様子で語っていた。
アニメーション作品に声で参加するたびに、「壁や難しさを感じますし、(声の表現は)奥深いと思っています」と話した鈴鹿。役作りでは「とにかくたくさん作品を観て、どうやって声を出しているのかなどを想像しました」と明かす。収録前には練習の日を設けてもらったとも話したが、「びっくりしたのは、途中から監督が『録れるわ〜』って言い出して。練習だと思って行ったのに、本番になって録り始めて。心臓がバクバクしていました」と裏話も披露。鈴鹿のこの告白に、青木監督は練習だと思って挑んでいたことが「いい力の抜け具合になっていたのかも」とニヤリとしていた。
山田は「とにかくかわいく!というリクエストがあって。できる限り声を高めにするなど、模索しながら、アドバイスを受けながらのアフレコでした」と振り返る。青木監督は「少しおどおどしたこの感じがチャオに合っている。山田さんがチャオに見えているので問題なし!」と大絶賛。山田は恐縮しながらも、青木監督の「ピッタリ!チャオそのもの!」とのコメントをうれしそうに受け止めていた。声優に初挑戦した太田は「初めての声優。声優界のルールやマナーを知らなかったので、礼儀作法をYouTubeで勉強しました」と事前準備に触れる。ブースでの椅子の使い方や、マイク前に行く際の作法などをいろいろと学んだそうだが、「アフレコは1人での収録で…」と事前に学んだマナー的なものが役に立つ場面がなかったとしょんぼり。しかし、せっかく勉強したので「次回に活かしたいです!」と声の表現に興味津々と言った様子で語っていた。
アヌシーでの受賞について青木監督は「ほかの作品を楽しむ時間もなく、あれよあれよという間にもらってしまって…」と茶目っ気たっぷりに語りながら、持参したトロフィーも披露。サインをたくさん求められたり、チャオのぬいぐるみはどこで売っているのかなど、たくさん質問されたとうれしい反響を明かし、「だいぶおもしろい旅でした」と満喫した様子だった。
作品にちなみ、“ステファンが突然、人魚のチャオと結婚するくらいの衝撃的な出来事”を発表するコーナーも。鈴鹿はデビューまでの経緯に触れ、「通っていた高校で『映画の撮影をします。芸能人を見に行く、くらいの気持ちで(エキストラに)応募して』とあったので、友達と応募したら現場でスカウトされて…」と明かし、「スカウトの次の日に社長さんが見にくるという段取りになっていて。お母さんと事務所の社長さんと面談して」ととんとん拍子に話が進んだと振り返り、何度も話している内容だけど、これ以上に衝撃的な出来事はないとも強調していた。
「そんな衝撃的な話はないです!」と困り顔の山田は「今日のことでもいいですか?」と確認し、「今日の3人の衣装のカラーリング」を挙げる。「打ち合わせしていないのに、リンクしているようで朝イチに『幸先いいな』と思いました」とニコニコ。また「公開に向けて、いい空気を作っていけそうな気がしました」とうれしそうにコメントした。「オーディション番組出身なのですが…」と話し始めた太田は「初めての順位発表で101人中6位という結果になったことにびっくりしたのですが、後から現メンバーに『あの時調子に乗ってたよね。あの時はめっちゃ嫌いだった』って言われて。順位にも衝撃だったけれど、そんなふうに思われていたこともある意味衝撃でした」と苦笑いしつつも、いい思い出になっていると笑い飛ばし、トークを盛り上げ、大きな拍手を浴びていた。
取材・文/タナカシノブ