アダム・ウィンガードにタイ・ウェスト、ギャレス・エヴァンスも…登竜門的ホラー「V/H/S」シリーズから羽ばたいた売れっ子たちを総ざらい!
ジャスティン・ベンソン&アーロン・ムーアヘッド
『シンクロナイズドモンスター』(16)のナチョ・ビガロンドによる下ネタホラー「Parallel Monsters」など個性的な作品が並ぶ3作目『V/H/S ファイナル・インパクト』(14)で注目したいのが、ジャスティン・ベンソン&アーロン・ムーアヘッドのコンビだ。
危険なスタント映像を撮るためにメキシコのティファナにやって来たスケートボーダーの少年たちが、謎の骸骨集団相手にスケボーで立ち向かうという「Bonestorm」を作り上げたこのコンビ。近年は「ロキ」や「デアデビル:ボーン・アゲイン」といったMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の良作ドラマで監督と製作を担当しており、ここのところパッとしないMCUの希望的存在となっている。
マット・ベティネッリ=オルピン&タイラー・ジレット
コンビではなくユニットとしてシリーズに長らく携わっているのが、映画制作集団のラジオ・サイレンス。ハロウィンの日に行われる奇妙な儀式を題材とした1作目『V/H/S シンドローム』の「10/31/98」をはじめ、『V/H/S/99』や『V/H/S/85』のプロデューサーとしてフランチャイズを支えてきた。
そんなラジオ・サイレンスの中心人物がマット・ベティネッリ=オルピンとタイラー・ジレット。彼らは「スクリーム」のリブートシリーズや金持ち一家に嫁いだ花嫁の命懸けのかくれんぼを描いた『レディ・オア・ノット』(19)、誘拐した12歳の少女が実は吸血鬼だった…という『アビゲイル』(24)など、個性豊かなジャンル映画を作りだした、現在のホラー界を担う重要人物だ。
スコット・デリクソン
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(99)のエドゥアルド・サンチェスのように、名を上げてからシリーズに参加する監督も。『ドクター・ストレンジ』(16)や『ブラック・フォン』(21)のスコット・デリクソンもその1人。『V/H/S/85』では「Dreamkill」の監督を務めた。
「Dreamkill」は、残忍な連続殺人事件と不吉な夢のなかでの殺人が結びついていくというもの。『ブラック・フォン』から大きな影響を受けており、つながりもあるという点でも観逃せない本作。どのような作品なのか?気になる人は劇場に足を運んでみてほしい。