綾野剛&亀梨和也14年ぶり共演『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』大雨対峙シーン&息ピッタリのインタビュー映像

綾野剛&亀梨和也14年ぶり共演『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』大雨対峙シーン&息ピッタリのインタビュー映像

綾野剛が主演を務め、柴咲コウ、亀梨和也と共演する映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』(6月27日公開)から、本作で14年ぶりの共演をはたした綾野と亀梨の対峙シーンとインタビューを収めた映像が到着した。

【写真を見る】撮影中、本物の豪雨に見舞われた共演シーンは必見
【写真を見る】撮影中、本物の豪雨に見舞われた共演シーンは必見[c]2007 福田ますみ/新潮社 [c]2025「でっちあげ」製作委員会

本作は、日本で初めて教師による児童への虐めが認定された体罰事件の真相に迫った福田ますみによるルポルタージュ「でっちあげ 福岡『殺人教師』事件の真相」を映画化。主人公の小学校教諭、薮下誠一を綾野が演じ、体罰をされたと主張する児童の保護者、氷室律子を柴咲が演じる。亀梨は、事件を取材する実名報道に踏み切った週刊誌記者、鳴海三千彦役で出演している。

このたび解禁されたのは、本編に加えメイキングやインタビューなどが凝縮された特別映像。実に14年ぶりの共演にも関わらず「昨日会った?というテンションで会えちゃう」という綾野と「不思議だよね」としつつも笑顔で同意する亀梨。綾野が「誇りに思う」と語り、亀梨が「素敵な思い出」と振り返るのは、本作の見どころの一つであり、二人が極限状態で魂をぶつけ合った豪雨の中での対峙シーンだ。

殺⼈教師の疑惑を向けられることとなる薮下と、そのいじめの対象とされる児童の⺟、律⼦からの訴えにより実名報道に踏み切った週刊誌記者、鳴海。映像では自身への疑いを晴らすために、証言を得ようと保護者宅のインターホンに向かって「お願いします!」と何度も頼み込む薮下と、それを待ち構えていたかのように薮下にフラッシュを浴びせる鳴海の姿が。マスコミの報道で極限まで追い詰められた薮下は、雨の中傘も差さずに鳴海の胸ぐらを掴み、感情を爆発させながら自分の思いを訴える。

実はこのシーンは人工的に雨降らしを行っているのではなく、なんと本物の豪雨だったのだ。テスト段階では晴天だった天候が本番直前で急に雲行きが怪しくなると、あっという間に強い雨が降りだしたという。綾野がこのシーンの撮影について「亀ちゃんは嵐まで呼んじゃうから!本当に強烈だった」と笑うと、亀梨も「それは剛くんでしょ!すごいですよ。最初は(スタッフによる)雨降らしだったのにリアル雨ですから。一瞬、10分くらい一気に」と続ける。さらに「傘も(足元に)置いておかないといけないのに風がすごいからギリギリまで剛くんが押さえていて。で、(本番が)終わったあとパーン!と晴れて『嘘でしょ!?』って」と目を丸くして語ると、綾野も「普通に見たらスタッフさん降らせすぎって思うくらいの。(あまりに強い風と突然の豪雨に)脅威さえ感じた」と、奇跡のような出来事を興奮気味に振り返った。

全身がずぶ濡れになり、気力も体力もすり減るような過酷な1日だったが、あらためてこの日の撮影について亀梨は「シーンとすごくリンクしていて、素敵な思い出になっています」と嬉しそうに語る。綾野も「とても豊かでしたし一緒にできて幸せでしたし、このシーンを亀ちゃんと立ち向かえたことをすごく誇りに思うというか。自分の俳優人生の中でとても大事なプロセスになりました」と満足そうに振り返った。

ともに重要なシーンを作り上げた綾野と亀梨だが一緒にインタビューを受けるのはこれが初めて。綾野は初めての共演について「自分の至らない芝居を真正面で受けてくれたんです。初めて共演者の人に認めてもらえたというような、すごくそれが残っていて支えになっているんです」とエピソード明かし、14年が経ち2回目の共演となった本作では「今回また現場でこういう形で再会して、お互いの成長を確かめるようにすごく丁寧に作っていけた」と振り返る。さらに亀梨について「僕の方が年齢は上なんですけど、面倒見のいい兄貴肌」と言うと、亀梨も「お芝居の向き合い方をすごく悩んでいた時期にアツく語ったときがあって」と、振り返りつつ「それがすごく印象に残っていて、俳優業をやる上の恩人的な人」と絶大な信頼を寄せていることを明かした。あわせて解禁されているテスト後の瞬間を捉えたメイキング写真からも、2人の間には、和やかながらも堅い信頼感で結ばれた絶妙な空気が流れているように感じられる。


綾野と亀梨、2人だからこそ作り上げることができた今回の薮下&鳴海の対峙シーン。本物の嵐も呼び寄せた迫力満点の共演をぜひスクリーンで堪能してほしい。

文/スズキヒロシ

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