『ハルビン』が作品賞&大賞の栄冠!第61回百想芸術大賞を名スピーチとベストモーメントで振り返る

『ハルビン』が作品賞&大賞の栄冠!第61回百想芸術大賞を名スピーチとベストモーメントで振り返る

韓国の映画、ドラマ、バラエティ、演劇などあらゆるエンターテイメントの頂点を決める、“韓国のゴールデングローブショー”とも呼ばれる第61回百想芸術大賞が、5月5日に開催された。本稿では、各部門の受賞者や受賞作、涙あり笑いありのスピーチ、会場を沸かせたベストモーメントなどを振り替えてみる。

「おつかされま」が4部門を受賞!混戦の主演女優賞はキム・テリへ

やはり存在感を示したのが、作品賞から俳優賞まで8部門にノミネートされるなど大本命と目されていた「おつかれさま」だった。作品賞は、現在次回作を準備中の脚本家、イム・サンチュンに代わり監督が受け取った。IU扮するエスンの母チョン・グァンネを演じ助演女優賞を獲得したヨム・ヘランは「私たちのエスン!お母さん賞もらったよ!“부장원(二等賞)”じゃなくて“장원(一等賞)”だよ!」と、ドラマの中でエスンがもらった賞よりも上の等級、大賞を獲得したことを喜んでみせ、バイプレーヤーの女優たちをチアアップするコメントを残した。2人はドラマ公開直前に亡くなったキャスト、カン・ミョンジュへの哀悼も口にするなど、チームの結束の強さも垣間見せた。

 「おつかれさま」チームで笑顔の1枚
「おつかれさま」チームで笑顔の1枚画像はパク・ボゴム(@bogummy)公式インスタグラムのスクリーンショット

特に個性を発揮したサンギル船長役のチェ・デフンは、「人々が幸せで楽しそうにしている姿を見たかったので、演技を始めました。厄介なこの世のなか、 疲れた瞬間が来たら皆さん一度叫んでみてください。“학씨(クソ)!”」と決めセリフで大喝采を浴びた。

そんななか、主演女優賞は韓国ドラマで初めて女性国劇をテーマにした「ジョンニョン:スター誕生」のキム・テリが受賞した。「二十五、二十一」以来2回目の受賞に、女性国劇と伝統を繋いできた先人への感謝とともに、キム・テリらしい言葉で喜びを表現した。

【写真を見る】トロフィー片手にキュートな表情のキム・テリ
【写真を見る】トロフィー片手にキュートな表情のキム・テリ画像はPRIZM(@DISCOVERPLAYGET)の公式Xより

「こんなに大きな賞をもらうには足りないものが多くて、心残りで悔しいんですが、妥協しないように努力しました。正解ではありませんでしたが、それがあの時の私のロマンだったようです。足りない部分をロマンだと思うのはおそらく次をもっと頑張ろうという思いからのようです。上手くやりたいという欲を恥ずかしがらず、原動力として進める俳優になれるよう努力します」

“第二の全盛期”の幕開け!チュ・ジフンが主演男優賞に輝く

主演男優賞は、スマッシュヒットを飛ばしファンミーティングが開催されるなど年明けの話題をさらった「トラウマコード」の大成功により第二の全盛期を迎えたチュ・ジフン。颯爽とステージに上がったり、トロフィーを見つめて「フッ…」と微笑むなど、ペク・ガンヒョクのキャラ全開で会場を沸かせた。

「トラウマコード」の型破りな天才医師を演じたチュ・ジフン
「トラウマコード」の型破りな天才医師を演じたチュ・ジフンNetflixシリーズ「トラウマコード」独占配信中

クールな言葉は大変彼らしかった一方、「このトロフィーは、同僚たちがいなければ受け取れない賞。なので、今日は私が代表して賞を受け取っている気持ちです」とあくまで謙虚だった。

チュ・ヨンウ、ピョン・ウソク、キム・ヘユンも!ライジングスターが揃って授賞

新人賞はその名の通り韓国ドラマ新時代を感じさせる顔ぶれとなった。「こんなにも親密な裏切り者」のチェ・ウォンビン。本作は未だ日本未配信だが、すでに目利きの韓国ドラマファンの間では話題沸騰中だ。今回新人賞とともに監督賞も揃って授賞しており、質の高さはかなり期待できる。そして上半期の話題の中心にいた新人、チュ・ヨンウが「オク氏夫人伝 -偽りの身分 真実の人生-」で文句なしの受賞となった。

『パイロット(原題)』で映画部門主演男優賞を受賞したチョ・ジョンソク
『パイロット(原題)』で映画部門主演男優賞を受賞したチョ・ジョンソク画像はPRIZM(@DISCOVERPLAYGET)の公式Xより

ファンの愛情でこそ賞を受けられるPRIZM賞は、「ソンジェ背負って走れ」のベストカップル、ピョン・ウソクキム・ヘユンが仲良く授賞の喜びを語った。

まずピョン・ウソクが、「私がドラマで演技をしながらたくさんのフィードバックを受けましたが、最も心に残ったのが『癒しになる』という言葉です。これからも私が皆さんにとって癒しのような俳優になれるよう頑張ります」と述べ、最後に「ウチェトン(ファンダムネーム)、すごく愛してるよ!」と会場を沸かせた。

2024年最高の韓国ドラマと絶賛された「ソンジェ背負って走れ」
2024年最高の韓国ドラマと絶賛された「ソンジェ背負って走れ」[c]tvN


続けてキム・ヘユンが「この賞はすごく重いんですよね…ファンの方の愛と同じくらい重い賞をいただくことになりました。この賞の重さと同じくらい、ハッピーエンディング(ファンダムネーム)の皆さんが私にくれる愛と同じくらい、懸命に努力する俳優になれるよう頑張ります」と、ファンダムへ格別の愛情を示した。

ちなみに、この日は韓国も“こどもの日”ということで、会場のトップ俳優たちの幼少時代の写真が、次々にスクリーンに映し出される余興コーナーも。「カメラで写真を撮られるのが子どもの頃から嫌いで…」と意外な過去を打ち明けたのは、泣き顔で犬を抱きしめる5歳のイ・ビョンホン。キム・テリは「前髪を自分で短く切った後の写真です(笑)」とおちゃめなエピソードを披露。「飴がすごく好きで…」と、今と変わらぬキュートな口元の1枚はピョン・ウソクだった。最後に登場したつぶらな瞳の男の子は、名バイプレーヤーのヒョン・ボンシク。隣りに座っていた「良いが悪い、ソ・ドンジェ」の共演者イ・ジュニョクに盛大に突っ込まれて照れ笑いし、大いにコーナーを盛り上げた。


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