『白雪姫』吉柳咲良、圧倒的な歌声で会場を魅了!月城かなと&ダイアン津田&諏訪部順一もうっとり
ディズニーが伝説的作品を新たなミュージカル版として実写映画化した『白雪姫』(3月20日公開)の劇中歌お披露目イベントが2月10日に日本橋三井ホールで行われ、プレミアム吹替版で白雪姫を演じる吉柳咲良が出席。劇中歌をオーケストラによる生演奏で初披露したほか、女王役、7人のこびとのおこりんぼ役、魔法の鏡役のプレミアム吹替版声優が発表された。
ディズニー初の長編映画であり、世界初のカラー長編アニメーションとしても知られる『白雪姫』(37)を新たに実写化した本作。外見の美しさと権力に執着する邪悪な女王によって闇に支配されていた王国で、雪のように純粋な心を持つ白雪姫が巻き起こす奇跡を描く。
1937年に発表されてから今日に至るまで、“世界で最も長く”愛され続けているディズニープリンセスである白雪姫。白雪姫そのものといったドレスで登場した吉柳は、「これを着ると、本当にプリンセスの声を務めさせていただけるんだと実感が湧いてきて。心が温かい気持ちになります」と感激しきり。役が決まった瞬間について「現実なのかなんなのか、最初は理解が追いつかなかった」と照れ笑いを見せながら、「『夢が叶ったんだね』『絶対に観に行くね』といろいろな方からたくさん温かいメッセージをいただいて。ファンの方もすごく喜んでくれた」と想いをあふれさせていた。
プリンセスを演じるというのは、やはり憧れだったという。「プリンセスというのはどうしても自分とは遠くにあるものだと勝手に思っていたところがあったんですが、実はずっと憧れていた存在でもあって。声を務めることができて、ちょっと自分に自信が持てたような気がする」と胸の内を吐露した吉柳。「私はネガティブになりがちな性格でもあるんですが、白雪姫はいつも前を向いて、常に笑顔で思慮深く、やさしく、尊敬するところばかり。憧れの気持ちを持ったまま、このプリンセスの声を演じるのに恥じないようにと、日々プリンセスの心得のようなものを胸に刻みながら生きています」と影響も受けている様子。「小さいころから憧れていた人を具現化した存在が、私にとっての白雪姫」と並々ならぬ愛情を傾けていた。
ステージでは、女王役を月城かなと、7人のこびと・おこりんぼ役を津田篤宏(ダイアン)、魔法の鏡役を諏訪部順一が演じることが発表となった。月城は「オーディションのあと、いつお返事が来るのがまったくわからなくて。聞いた瞬間は、声にならない叫びでした」と微笑み、「(演じたのは)普段は隙のない美貌の女王。そんな女王が見せる一瞬の動揺や焦りを、実写版のガル・ガドットさんがとてもステキに演じていた。ガル・ガドットさんの表情をよく見ながら、歌もセリフも録らせていただきました」とアフレコを回顧。
「めちゃくちゃうれしかったです」と笑顔を弾けさせた津田は、「飛び跳ねちゃいました。オーディションを受けさせていただいて、返事が来るまでは寝つきが悪くて。合格してからすごく寝れました!」と声を大にするなか、諏訪部は「魔法の鏡というのは、重要なポジション」と役柄を紹介しつつ、「オリジナルが低音の響きのステキな声をしていた。その響きは寄せつつ、ただ怖くなりすぎないように。日本のちびっ子たちを脅かさないようにというディレクションがありましたので、そのバランスに気をつけました」と役作りについて明かしていた。
7人のこびとのなかで、好きなキャラクターがいるという吉柳。「7人のこびとのなかでも、心を奪われた子がいる。おとぼけって言うんです」と続けると、津田が「おこりんぼちゃうんかい!」と鋭いツッコミ。「僕が喋ったあとに滑る可能性があるので、なにか鳴らしてください」とオーケストラにお願いしながら、「僕はおこりんぼですよ!頼みますよ!」「ええ加減にせえよ!」と役柄同様に怒り続けて会場の笑いを誘った。演じるうえではプライベートでも「普段よりも、どんなことでも怒っていました。ふとしたことでも怒っていて、家族にすごく迷惑をかけた」とおこりんぼを降臨させたことで、家族を巻き込んでしまったと反省していた。
また、劇中歌の「口笛ふいて働こう」「夢に見る ~Waiting on a Wish~ 」を吉柳が生歌唱する場面もあった。吉柳は、オーケストラの生演奏に乗せてパワフルでありながらやさしい歌声を響かせた。「緊張していた」という彼女だが、それを感じさせないような伸びやかな歌声に会場からも大きな拍手が上がり、吉柳は「リハーサルよりもうまく、楽しく歌えたと思います」とにっこり。「夢に見る ~Waiting on a Wish~ 」の歌唱では、月城が「吉柳さんが歌に込められた願いがまっすぐに伝わってきて、とてもステキでした」と惚れ惚れとし、諏訪部も「とっても上手。あとでリンゴをあげる」と称えて、これには吉柳が「やったー!」と喜び爆発。
「めちゃくちゃよかった」としみじみと語った津田は、「この歌声は、ゴイゴイスーです!」とすごさを持ちギャグで表現し、さらに「ゴイゴイスーどころか、スーススー!ですよ。その一個上です。さすがです!」と大絶賛し、吉柳を大笑いさせていた。
取材・文/成田おり枝