監督
農地上で発電する営農型太陽光発電農場(ソーラーシェアリング農場)を運営する若きファーマーたちの挑戦と成長を追ったドキュメンタリー。原発事故により廃業に追い込まれたもののソーラーシェアリングに活路を見出した有機農業者や、原発事故のために耕作放棄された農地をソーラーシェアリングによって続々と復活させた農家など、農業とエネルギーの可能性を信じて働くファーマーたちを取材する。監督は「原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち」の小原浩靖。「平成狸合戦ぽんぽこ」の音楽や「原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち」の主題歌を手がけた白崎映美が、本作の主題歌とナレーションを担当した。
ストーリー
2011年の福島第一原子力発電所事故で放たれた放射性物質により廃業に追い込まれた福島県二本松市の有機農業者・近藤恵は、農地の上で太陽光発電をおこなうソーラーシェアリングに農業復活の道を見出し、2021年に農場を完成させた。2023年5月から1年8ヶ月の撮影を敢行し、農業と発電事業を運営する若きファーマーたちの挑戦と成長を追う。また、福島市に近い中山間地の川俣町で2012年からソーラーシェアリングを始め、原発事故のために耕作放棄された農地を続々と復活させてきた齋藤広幸も追い、家族経営の農家が小規模でも力強い持続可能な社会をつくっている様子を捉える。農家が太陽光発電による電力販売で安定した収入を得て、よりよい作物の追求と若き就農者の受け入れ・育成を行う。このことは、低収入の米農家、農業者の老齢化などといった農業問題の解決、さらには、日本の食糧とエネルギーの自給を増やすことにも繋がっていく。
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作品データ
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