病魔に侵された中年兵士が飢餓と孤独に苦しんだ末、目の当たりにした陰惨な戦場を描く戦争映画の4K版。自身のフィリピンでの戦争体験をもとに大岡昇平が執筆した同名小説を、『犬神家の一族』の市川崑が映画化。『青年の樹(1977)』の船越英二、『運命屋』のミッキー・カーチス、『皇帝のいない八月』の滝沢修らが出演する。
ストーリー
第2次世界大戦末期のフィリピンのレイテ島で、日本軍の敗戦が色濃くなるなか、田村一等兵は結核を患い、野戦病院行きを余儀なくされる。しかし、病院からも食糧不足を理由に入院を断られてしまう。飢えに駆り立てられるかのように、熱帯のジャングルを彷徨うなかで田村は、別の部隊に同行するも、米軍の一斉砲撃により他の兵士たちは全滅してしまう。