第39回東京国際映画祭、『妹兄とマンホールの蓋』が東京グランプリ!成田凌が最優秀男優賞に輝く

第39回東京国際映画祭、『妹兄とマンホールの蓋』が東京グランプリ!成田凌が最優秀男優賞に輝く

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第39回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが11月4日、ヒューリックホール東京で開催され、各賞が発表された。コンペティション部門の最高賞にあたる東京グランプリ/東京都知事賞には、『妹兄とマンホールの蓋』(ミルチョ・マンチェフスキ監督)が輝いた。

第39回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが行われた
第39回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが行われた

世界中から優れた映画が集まる東京国際映画祭。今年の「コンペティション」部門には、112の国と地域から1892本がエントリー。「コンペティション」部門の審査委員長は、オーストラリア・タスマニアを拠点に、映画監督・脚本家・プロデューサーとして40年以上にわたり活動してきたロルフ・デ・ヒーア。審査員をアレックス・ロー、オ・ジョンワン、渡辺真起子、ヨブ・ムーアが務めた。

東京グランプリ/東京都知事賞は、『妹兄とマンホールの蓋』が受賞した
東京グランプリ/東京都知事賞は、『妹兄とマンホールの蓋』が受賞した

東京グランプリ/東京都知事賞を受賞した『妹兄とマンホールの蓋』は、北マケドニアの首都スコピエの周縁部を舞台に、社会からこぼれ落ちた人々の尊厳をユーモアと寓話性を交えて描く物語。主人公となるのは、貧しい環境のなかで暮らし、銅製の胸像やマンホールの蓋を盗んでスクラップとして売って、生計を立てている兄妹ヴィクトルとマリナ。ある日、彼らが盗んだ国家的英雄の胸像がヴィクトルの足に落下し、ヴィクトルは大けがを負う。その事故をきっかけにマリナとヴィクトルはスコピエの社会の底辺をさまようことになる。

「すばらしい旅路となりました」
「すばらしい旅路となりました」

グランプリ発表の瞬間、大きな喜びの声を上げた『妹兄とマンホールの蓋』のメンバー。俳優のサラ・クリモスカ、フィリップ・トライコヴィッチ、プロデューサーのヤネ・チョルトシェフが笑顔を弾けさせながらステージに上がった。10月26日に大雨のなかで行われたレッドカーペットイベントには、マンホールの蓋を持ってカーペットを歩き、会場を盛り上げていた彼ら。「私たちは、マンホールカバーを持ってやってきました」と楽しそうに切り出したチョルトシェフは、「マケドニアにこの美しい賞を持って帰ることができます。すばらしいディールです」とユーモアたっぷりに語り、会場の笑いを誘った。「この映画を作れるかどうかわからない状況から、東京でこのような場を楽しむことができました。すばらしい旅路となりました。信じてくださった方たちに感謝を申し上げます」と心を込め、大きな拍手を浴びていた。

ミルチョ・マンチェフスキ監督からは、ビデオメッセージが到着
ミルチョ・マンチェフスキ監督からは、ビデオメッセージが到着

ミルチョ・マンチェフスキ監督からは、ビデオメッセージが到着した。同映画祭への参加は4回目だというマンチェフスキ監督。「『妹兄とマンホールの蓋』を愛してくれてうれしいです。この賞は実現しないかもしれなかった。風変わりな映画へのささやかな名誉回復です。変わった家族の物語であり、持てる者と持たざる者の物語であり、メッセージではなく、人間を描いた映画」だと紹介しながら、たくさんの感謝を伝えていた。

成田凌が、最優秀男優賞に輝いた
成田凌が、最優秀男優賞に輝いた

最優秀男優賞は、『男ともだち』(11月6日公開)の成田凌が受賞した。30歳を目前に人生に行き詰まるイラストレーターの神名(松岡茉優)と“男ともだち”・ハセオ(成田)の、曖昧で確かな関係性を描く。この日は欠席となった成田に代わり、三島有紀子監督がトロフィーを受け取った。「この光景を成田凌さんに見せたい。おめでとうございます」と会場を見渡しながらお祝いの言葉を贈った三島監督は、「審査員の皆さん、成田さんのよさを見つけてくださって、ありがとうございます」と感謝しきり。

三島有紀子監督、成田凌に感謝
三島有紀子監督、成田凌に感謝

「成田さんは、沈黙のなかに、身体性のなかに、そして言葉の裏に感情を宿すことができる俳優さんです」と成田の持つ特別な俳優力について触れ、「私たちは彼を信頼していましたし、彼が戦友となってこの作品を豊かにしてくれた」とお礼を述べた。

三島有紀子監督と審査委員の渡辺真起子がハグ!
三島有紀子監督と審査委員の渡辺真起子がハグ!

さらに「この映画は、“男ともだち”がずっと“みる”という行為を続けます。彼は我々の現場のことも、監督である私のこともずっと“みて”そばにいてくれました。彼のステキなエピソードをひとつ」と笑顔で語り始めた三島監督は、「どうしても雪が降ってほしい日に、全然降らなくて。空を見上げて『雪、降ってくれないかな』と言っていたら、成田さんが横で『雪、降れ』と空に向かって言ってくれて。それで雪が降ったんです」と撮影時の出来事を紹介。「彼は、映画、現場を豊かにする力がある俳優さんだと思います。全員、あなたのことを心から誇りに思っています」と熱っぽく語っていた。

クロージング作品『コロニー/群体』のメンバーも駆けつけた
クロージング作品『コロニー/群体』のメンバーも駆けつけた

またクロージング作品『コロニー/群体』(2027年1月1日公開)のヨン・サンホ監督、ク・ギョファン、ヤン・ユミン(プロデューサー)、日本語吹替版を担当する奈緒(セジョン役)、梶裕貴(ヨンチョル役)もセレモニーに登壇した。謎の感染拡大によって完全封鎖された超高層ビルを舞台にした本作。想像を超えるスピードで感染・進化を遂げる未知の存在と、極限状態に追い込まれた生存者たちの闘いを描く。サンホ監督は「とても光栄」と映画祭の参加に感慨をにじませ、ク・ギョファンは「観終わった後には、たくさん話をしてくれたらうれしい」と希望。奈緒は「東京国際映画祭の場で、尊敬する皆さんと舞台に立てて、とても光栄に思います」、梶も「このようなステキな場で、ステキな作品の吹替声優として、お呼びいただけたこと。本当にうれしく思っています」と感激をあらわにしていた。

フェスティバル・ディレクターの久松猛朗
フェスティバル・ディレクターの久松猛朗

同映画祭の久松猛朗フェスティバル・ディレクターは、「映画祭はいろいろな映画を楽しみ、映画について語り合い、映画について祝い、映画のお祭りの場所であるべきだと思っています」とコメント。来年は第40回目の開催という節目の年となる。「この開催は次の10年を占う、大変重要な開催だと考えています。国内外からより多くのゲストの方をお迎えして、より多様で、多彩で、華やかで、祝祭感あふれる映画祭にしたいと思っています」と未来を見つめていた。


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