大泉洋『BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる』で老化を自虐!「一番変わったのは私の体」白石和彌監督は50代の探偵に太鼓判

大泉洋『BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる』で老化を自虐!「一番変わったのは私の体」白石和彌監督は50代の探偵に太鼓判

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開催中の第39回東京国際映画祭(TIFF)にて11月2日、ガラ・セレクション部門作品『BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる』(12月25日公開)の舞台挨拶が丸の内ピカデリーで行われ、主演の大泉洋、白石和彌監督が登壇した。

東京国際映画祭で『BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる』の舞台挨拶が行われた
東京国際映画祭で『BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる』の舞台挨拶が行われた

本作は、札幌の歓楽街・ススキノを拠点に活動する探偵とその助手の活躍を描く映画「探偵はBARにいる」シリーズの最新作。大泉洋演じる探偵と、松田龍平演じるその相棒・高田が、雪に閉ざされた北の町を舞台に、過去と現在が複雑に絡み合う事件の真相に迫る。2人をトラブルに巻き込む依頼人は、鈴木京香演じる探偵のかつての恋人。シリーズで初めて、探偵と深い関係にあったヒロインが登場し、これまで描かれてこなかった探偵の新たな一面を浮き彫りにする。

「なにが変わったんですか?と聞かれたら、私の老化」
「なにが変わったんですか?と聞かれたら、私の老化」

エンドロールが終わると、客席からは自然と大きな拍手が沸き起こった。上映後の会場に姿を現した大泉は、袖で待機している際に観客の拍手を耳にすることができたそうで、「とてもうれしい」と感無量の面持ち。「とても余韻のいい映画。『これから私が話すことで、その余韻が台無しになっていくんじゃないか』、『出ないほうがいいんじゃないか、私は』と思ってしまう」と想像を繰り広げて会場を笑わせながら、「でも私は、出たらしゃべるし。どうでもいい話をしてしまう。余韻を大事にしたい方は、出て行ったほうがいいんじゃないか」と自虐コメントを重ね、さらに観客を笑わせていた。メガホンをとったのは、『孤狼の血』(18)、『死刑にいたる病』(22)などで知られる白石監督。シリーズへの参戦について「うれしい」と喜びながら、「大泉さんと龍平くんのコンビが、どんな感じであの雰囲気ができているのか楽しみに撮影に入った。楽しみながら撮影をした」と充実感を口にしていた。

観客の拍手に「とてもうれしい」と感無量の面持ち
観客の拍手に「とてもうれしい」と感無量の面持ち

原作は、気鋭のミステリー作家・東直己の「ススキノ探偵シリーズ」。2011年には映画化第1弾『探偵はBARにいる』、続いて第2弾『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』(13)、第3弾『探偵はBARにいる3』(17)が公開。9年ぶりとなる最新作が登場した。

9年前との変化に話が及ぶと、「1作目から数えて、15年」と切り出した大泉は、「世の中も変わり、時代も変わりましたが、一番変わったのは私の体」とコメント。「お気付きの方も多いと思いますが、いよいよこの映画からサウナのシーンもなくなりました。裸になることもなくなった。あと探偵といえば、革のコート。あの服で冬の北海道、1か月の撮影はもうできません。あれでよく30代、40代の私は、撮影していたなと思います。53歳の私は、もうあれはできません。この映画はまず、『衣装を変えてくれ』というところから始まりました」と年齢を重ねたことによる変化を、ユーモアたっぷりに語った。「監督が、『探偵があの衣装を変える理由がわからない』と言うので、『寒いんだよ!』と言って」と続けると、白石監督は「あのコートで歩いてもらわないと、『探偵』を撮っている気がしない。衣装合わせに行ったら、『あれは着たくない』『サウナは嫌だ』『アクションもしんどい』と…」と大泉のぼやきを暴露して、会場を笑わせていた。

【写真を見る】大泉洋、舞台挨拶で「余韻を大事にしたい方は、出て行ったほうがいいんじゃないか」さっそく笑いを巻き起こした
【写真を見る】大泉洋、舞台挨拶で「余韻を大事にしたい方は、出て行ったほうがいいんじゃないか」さっそく笑いを巻き起こした

改めて「だからなにが変わったんですか?と聞かれたら、私の老化」と強調した大泉。「アクションもいらないという話をした。『犯人は、あなただ』でいいじゃないかと。最初は少なめだったんですが、最後の炭鉱のシーンなんかは、すごいアクションが増えてるの。びっくりしちゃって」と結局は体を酷使するアクションに挑むことになったという。白石監督は「『探偵』といえばやはり、アクションあり、笑いあり、シリアスな芝居あり。全部がないと。後半、大泉さんはアクションをするたびにゼーゼー言っていた。それはそのまま使っていたりします」と満身創痍の大泉の姿を振り返った。大泉が所属する「TEAM NACS」のメンバーとしてはもちろん、白石和彌監督作品の常連俳優としても知られる音尾琢真が、満を持してシリーズ参戦を果たしたことも話題。大泉は「音尾を殴ることだけを楽しみにやっていた。アイツも殴ってくるから腹が立つ」と、音尾との共演を楽しんだ様子だ。

メガホンを取った白石和彌監督
メガホンを取った白石和彌監督

ヒロインに鈴木京香を迎え、大人のほろ苦いラブストーリーが展開する。大泉は「日本では10代のキラキラした恋愛の映画はたくさんあるけれど、我々の世代のちょっとせつない恋のお話はあまりないので。僕ら世代は、そういうものが観たかったりする。北海道に降る雪のような美しさと、せつなさと、清々しさがある映画な気がする」と本作に感じている魅力を吐露。

白石和彌監督「50代になった探偵は本当にカッコいい」
白石和彌監督「50代になった探偵は本当にカッコいい」

主題歌となるサカナクションの「グッドバイ」も映画の余韻を彩る。大泉は「最後もまた、北海道のアーティストの曲で締める。美しい。歌っている山口一郎ってヤツは、僕はあまり好きじゃないんだけど。この映画が、アイツの印象で終わるのが悔しい」と愛あるいじりを交えながら、「これ以上ないくらい、『BYE BYE LOVE』に『グッドバイ』がハマる」と大絶賛。「ラブストーリーに年齢は関係ない」と語った白石監督は、「『1』、『2』、『3』の探偵もカッコいいですが、50代になった探偵は本当にカッコいい。笑い方は変わらないですが、ますますこの映画にマッチした年齢になられてきたんだなと感じた」と本作での大泉の存在感を称えていた。


取材・文/成田おり枝

「第39回東京国際映画祭」特集

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