衝撃的なメタモルフォーゼ…!ボディホラーとして観るDC最新作『クレイフェイス』が現代社会に投げかける本当の恐怖

衝撃的なメタモルフォーゼ…!ボディホラーとして観るDC最新作『クレイフェイス』が現代社会に投げかける本当の恐怖

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『スーパーマン』(25)のジェームズ・ガン率いるDCスタジオが放つ『クレイフェイス』(公開中)。美貌と実力を兼ね備えたハリウッドの次世代スターがすべてを失い、怪物“クレイフェイス”となっていく過程を描いた衝撃の心理スリラーだ。実は、『ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館』(12)、『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』(24)のジェームズ・ワトキンスが監督を、『ドクター・スリープ』(19)のマイク・フラナガンが脚本を務めていることでホラーファンも必見の本作。ナノテクノロジーを使った治療によって、肉体が変化していく恐怖を描くボディホラーでもある、映画の魅力をひも解いていきたい。

【写真を見る】バットマンのヴィラン誕生の瞬間を描く『クレイフェイス』をホラーの視点で読み解く!
【写真を見る】バットマンのヴィラン誕生の瞬間を描く『クレイフェイス』をホラーの視点で読み解く![c] DC Studios. All Rights Reserved.

禁断の治療に手を出した人気スターを待ち受ける悲劇

クレイフェイスは1940年に「バットマン」のヴィランとして誕生したキャラクター。“クレイ”の名の通り、粘土のように自在に姿かたちを変える能力を持っている。クレイフェイス初の実写映画である本作は、治療の副作用で怪物と化した男の悲劇として映像化された。

ゴッサム・シティの荒んだ街からのし上がり、ハリウッドで成功をつかんだ二枚目スターのマット・ヘーゲン(トム・リス・ハリス)。ところが裏社会を仕切るマルコ・ザボ(デヴィッド・デンシック)の女に手を出してしまったため、大切な顔を無残に傷つけられてしまう。容貌を失い、名声や仕事もなくした失意のマットは、科学者ケイトリン・コー(ナオミ・アッキー)が難病治療のために開発中のナノセルの存在を知る。彼女を説き伏せ治療を受けたマットは元の顔を取り戻すことに成功。だが、その影響で姿かたちが変化する“クレイフェイス”と化していく。

俳優として順調にスターダムを駆け上がっていたマット
俳優として順調にスターダムを駆け上がっていたマット[c] DC Studios. All Rights Reserved.

治療の副作用でマットの身体は思いもよらない変化を遂げていく

細胞を変化させるナノセルで、欠損した皮膚や筋肉を元通りにしたマット。修復には成功したが、体内のナノセルが感情の起伏に合わせ変化し始める。怒りや悲しみ、憎しみなどストレスに反応し、その肉体は思いもよらない姿になっていく――。このように、肉体が変化する恐怖を描いた作品を「ボディホラー」と呼ぶ。ヒトとハエが遺伝子レベルで結合する『ザ・フライ』(86)、遺伝子操作で生まれた生命体を描いた『スプライス』(10)、アンチエイジングをテーマにした『サブスタンス』(24)など、このジャンルには多くの作品があり、ジェームズ・ガンの長編監督デビュー作『スリザー』(06)でも人間から怪物へ変化していく様がハイテンションに描かれた。

美しい顔を失ったマットは元の顔を取り戻すため、未認可の技術に手を出す
美しい顔を失ったマットは元の顔を取り戻すため、未認可の技術に手を出す[c] DC Studios. All Rights Reserved.

感情の動きに合わせて顔や体が粘土のように変化するようになったマット。美貌を失くした自分を無慈悲にも見捨てたエージェントや自分をだました弁護士たちを目にした彼は、ある時は顔が崩れ落ち、またある時は上下のまぶたが貼り付く副作用に見舞われる。しかもナノセルはストレスに即座に呼応するため、予測は不可能。そのためマットは二枚目から無残な顔へと変わる恐怖や恥辱を、ループするように味わい続けることになる。ナノセルはマットが眠っている間にも反応するため、睡眠中に潜在意識のなかに現れた人間に次々に変化していくシーンもすさまじい。


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