「第一印象は変な映画!」「いつ爆発するかわからない心理的恐怖」吉田恵輔監督が人間の業をあぶり出す『mentor』を観た映画ファンによる感情カオス体験をレポート!
「人間そんなに強くない。綺麗事だけでは生きられない」“人間描写の鬼”吉田恵輔監督による歪んだ共依存と業を描く演出の凄み
『ヒメアノ〜ル』、『空白』、『ミッシング』などで人間の嫌な部分、みっともなさを描いてきた吉田監督。本作でも、これらをユーモアや毒っ気で包み込む“ならでは”の演出美は健在。善人に思える人だって時に信じられないような暴言を吐くこともあるだろうし、それは決してスクリーンのなかだけの出来事ではなく、誰もが覚えのある感情だからこそ、観客はどこか気まずい気持ちになってしまう。映画ファンを唸らせる脚本、目の付けどころが深い人物描写への称賛の声も多い。
「人間はそんなに強くない。綺麗事だけでは生きられないことを、吉田監督は非常に繊細に巧みに表現してくださると感じています」(30代・女性)
「怒りの終局や再生に帰結するように見せて、最後にタイトルを回収する流れに、吉田監督の人の悪さが全開に発揮されて笑うしかなくなった」(40代・男性)
「出てくる人物すべて、善人か悪人か区別することができないあまりにも人間らしいところや、こうなりたくないと思いつつ共感してしまうような人間描写が本当にすばらしく、吉田監督らしさを感じた」(10代・女性)
「普通なら映さないような汚い部分や格好悪い部分まであえて隠さずに描くことで、登場人物をきれいに見せるのではなく、感情を持った一人の人間として生々しく描いているように感じました」(10代・女性)
「この作品がきっと誰かの“mentor”のような存在に」観終わったあと、きっと誰かと語りたくなるはず!
『mentor』は“赦し”や“贖罪”をテーマに物語の幕が開けるが、そこからなにかにすがらないと生きていけない“共依存”、アイデンティティの不完全さまで掘り下げられ、人間の真理をシニカルに突いていく。そして、脳裏に焼き付いて離れない衝撃的なラストシーン…。観終わったあと、必ず誰かと語りたくなることからも、「とにかく観てほしい」という熱量高いコメントが数多く確認できた。
「過去に囚われている人にも前を見ている人にもお勧めできる作品かなと思う。龍之介、拓海、埜本、どの視点に立って観るかで色が変わる作品だと思うし、そうすることで何度でも楽しめる作品」(20代・女性)
「いつも感情を押し殺してしまっている方、周りを気にかけすぎてしまっている方、自分の感情との付き合いに悩んでいる方は、この映画を観て感情をさらけ出してみてほしいです。おかしいと思ったら周囲を気にせずに笑ってください。歪な関係で緊張感あるシーンがずっと続きますが、観終わったあと、不思議とさっぱりします」(30代)
「誰が観ても、登場人物の人間らしさや心の揺らぎ、態度の変化のどこかに共感して、自分を顧みてしまう作品な気がします。なので、どんな人でも観てみてほしいし、お勧めしたいです。人間は完璧じゃないし、でもそれでも生きていけるし、明日は来る。この作品自体がきっと誰かの“mentor”のような存在になると思います」(40代・女性)
文/平尾嘉浩
※吉田恵輔の「吉」は「つちよし」が正式表記

