『DIGGER/ディガー』の妙演も納得!演技派としても魅せるトム・クルーズの超一流ぶり
「ミッション:インポッシブル」や「トップガン」シリーズを大ヒットさせ、誰もが認めるアクションスターのトム・クルーズだが、最新作『DIGGER/ディガー』(公開中)ではその演技力が高い評価を得ている。40年以上、ハリウッドのトップに君臨するトムなので、俳優としての実力の高さは当然といえば当然。改めて“演技派”トムの輝かしいキャリアを振り返ってみよう。
『卒業白書』のブレイクと『レインマン』で見せた心に残る名演
いわゆる「青春スター」として注目されたトム・クルーズだが、最初のブレイク作である『卒業白書』(83)でゴールデン・グローブ賞主演男優賞(コメディ/ミュージカル部門)へのノミネートを果たしており、早くからその実力は証明されていた。当時21歳のトムが、ワイシャツとブリーフ姿で踊るシーンが有名だが、高校生ジョエルを演じるにあたって減量を敢行。そのうえで未来への不安や、若さゆえの危うい心情を丁寧に表現するという、実はハードルの高い挑戦をこなしている。
『卒業白書』の成功によって、その後の出演作が常に大きな話題となるなか、トムの演技が“開花”したと言っていいのが『レインマン』(88)だろう。父の遺産をめぐって、長年疎遠だった自閉症(サヴァン症候群)の兄と再会する、輸入車ディーラーのチャーリー役で出演。最初は自己中心的だった彼が、兄との旅で思いやりの心にめざめる。
そのプロセスをトムはナチュラルに演じ切り、観る者の心を揺さぶることに成功した。本作は兄役のダスティン・ホフマンがアカデミー賞主演男優賞に輝いたが、スクリーンタイム(登場時間)はトムのほうが長く、彼がノミネートすらされなかったのは、アカデミー賞の残念な歴史の一つ。タイトルの「レインマン」の意味を伝えるワンテイクや、監督のバリー・レヴィンソンが演じた医師とのシーンでのアドリブなど、改めてトムの名演技に感動する。
