成宮寛貴&青木マッチョ、『藁にもすがる獣たち』 の多彩な格闘シーンで築いた絆「クライマックスのアクションを楽しんでほしい!」
江戸川乱歩賞受賞作家、曽根圭介の同名小説を映画化した『藁にもすがる獣たち』(公開中)は、まさに快作と呼びたいループ型ノンストップ・サスペンス。消えた1億円をめぐり、金に困った弱小YouTuberの大学生やヤンチャな不良警官、抜け目ない夜職悪女、ヤクザ、認知症気味のおばあちゃんらが絡んでもつれ合い、壮絶な争奪戦を繰り広げる。ド派手なアクションを交えつつアップテンポで展開する物語は、スリル満点であるだけでなくユーモアや人間味もしっかりにじみ出て、とにかく目が離せない。
そんな快作に、悪役的なポジションで参加したのが成宮寛貴と青木マッチョ。10年ぶりの映画出演となる成宮は、ヤクザからの借金を抱えて困った立場に追い込まれた挙句、1億円をなんとしても手に入れようとする不良警官、江波戸良介役。お笑い芸人であり、本格的な映画出演は初めてとなる青木は、そんな江波戸をトコトン追い込むヤクザの刺客、おかっぱヘアの怪力男・エリンギ役を演じる。共演シーンも多く、初共演にしてすっかり打ち解けた様子の2人に、本作の激しいアクション撮影の舞台裏について、話を聞いた。
「城定監督からオファーをいただき、また一緒に組めてうれしかったです」(成宮)
――お2人は、まったくタイプの異なる“悪役”を演じられていますが、それぞれどのように役を受け止めましたか?
青木「エリンギは良介(成宮)を倒すこと以外、なにも考えていません。お金のことはどうでもよくて、目的はそれだけ。その結果として、恐ろしい悪役になったんじゃないかなあと思います」
成宮「僕が演じたキャラクターは欲に弱いし、女性にも弱い。確かに悪いヤツなんだけど、わずかな優しさも残っていて、それがまた弱みになります。一見、振り回している側に見えますが、周りは個性の強いキャラクターばかりだから、実は振り回されている側なんですよね。なので芝居の最中は、受けに回ることを心掛けました。誰にでもいい顔をして、やり過ごすところは、なんかかわいいなと思ったし、ほかのキャラクターにしてもお金のために必死になって不器用さを出すところがかわいいと思います」
青木「僕にもかわいさはありました?」
成宮「ピチピチのTシャツ姿がかわいかったですよ(笑)」
青木「そうだ、僕は役のために生け花教室、通いました」
成宮「嘘つけ(笑)」
青木「ホントですって!映画をがっつりやるのは初めてだったので、役作りをどうすればいいのかわからなくて、エリンギの趣味が生け花だったから、とりあえず教室に通ったんですよ。ちゃんと生け花も完成させて、それから撮影に臨みましたが、花をぞんざいに扱う役だったので、なんだかイヤな気持ちになりました(笑)」
――現場でアイデアを出して、それが映画に反映されたことはありましたか?
成宮「俳優業に復帰して、最初のドラマ(「死ぬほど愛して」)の監督が城定(秀夫)さんでした。今回は監督からオファーをいただき、また一緒に組めてうれしかったし、アイデアも出しやすかったんですよ。信頼関係ができていましたから。例えば、僕のラストのシーンは監督と話し合いながらつくっていきましたし、すごくいいシーンになっていると思います」
青木「僕はもう初めての経験でしたから、言われたとおりにやる、という感じで。個人的に頑張ったことがあるとすれば、前夜に水をがぶ飲みして顔をむくませて、目つきを悪くしたことくらいです」
成宮「言われてみると、いまのほうが目つきが優しい気がする!撮影の時は、目つきが鋭かったですよね」
青木「もうホント、それだけです。自分からアイデアを出すような余裕はなかったから」
