一度入ったら脱出不可能!?『CUBE』に『8番出口』、話題の『バックルームズ』まで異質な空間ホラーたち
全米&全世界興収ランキング1位を獲得した異色ホラー『バックルームズ』(公開中)。インターネット発の都市伝説をベースにした本作は、地下に広がる「あるはずのない空間」に迷い込んだ男の物語。弱冠21歳のケイン・パーソンズ監督が、無人のオフィス風の空間がどこまでも続いていく違和感や不気味さで不安をかき立てる。キャラクター同様に、ホラー映画に欠かせない重要な要素がこのような空間。本作と同じく、現実世界と地続きの不気味な空間の怖さを描いたホラー映画を紹介したい。
殺人トラップが仕掛けられた立方体空間『CUBE』(97)
突如として、謎の立方体に閉じ込められた男女6人がそこからの脱出を目指す大ヒットシリーズ第1弾。立方体の前後左右、そして上下の面にはハッチがあり、そこから移動することができるが、その先にはまた別の立方体空間が広がっている。さらに、部屋の中にはランダムでトラップが仕掛けられており、火炎や酸を発射する装置、体を一瞬で切り刻むワイヤースライサーなど、そのどれもが死を伴う危険極まりないものばかり。また、この立方体群はより大きな立方体空間の中に設置されたものであり、それぞれが定期的に移動を繰り返すことから全体の構造も一定ではないという厄介な設計になっている。
立方体はなぜ作られたのか?6人が閉じ込められた理由は?その理由や背景を語らない不条理な世界観が話題に。一方で、各部屋をつなぐハッチには3桁の数字が刻まれており、その数字を読み解くことが脱出のヒントにつながる(?)ロジカルな要素もあり、ほかのソリッドシチュエーション系作品とは一線を画している。本作のヒットにより、重力や時間を歪めるなど難易度を増した『CUBE2』(02)、立方体の管理者と被験者の2つの視点で展開される『CUBE ZERO』(04)のほか、菅田将暉主演の日本版リメイク『CUBE 一度入ったら、最後』(21)も製作された。
灼熱地獄に雪山、天地逆さまの空間が舞台の脱出ゲーム『エスケープ・ルーム』(19)
高額な賞金に誘われて、ある企業が主宰する命懸けの脱出ゲームに参加した男女6人を描くサバイバルスリラー。謎の招待状を受け取り、オフィスビルに集った年代も素性も異なるゲーム参加者が強制的に知力と体力の限界を試される。ゲームのステージは灼熱地獄と化す待合室に始まり、リアルに再現された極寒の雪山、落下したら死ぬ床と天地が逆のビリヤードルーム、猛毒が充満する病室などの疑似空間。6人が室内に隠されたヒントを探り当てながら、ステージを進んでいくスリリングな展開に加え、ステージとリンクしたそれぞれの過去を絡めた心理戦も見どころ。ゲーム生存者が仕掛け人であるミノス社に復讐する続編『エスケープ・ルーム2:決勝戦』(21)も製作された。

