KONAMIによるサイコロジカルホラーゲーム「サイレントヒル」シリーズ。そのなかでも根強い人気を誇り、2024年にはリメイク版もリリースされた「SILENT HILL 2」が映画『リターン・トゥ・サイレントヒル』として実写化され、Prime Videoにて独占配信中だ。監督を務めるのは、初めてシリーズが映画化された『サイレントヒル』(06)を手掛けたクリストフ・ガンズ。ガンズ監督がシリーズに戻ってくるのは20年ぶりとなる。主演には『戦火の馬』(11)のジェレミー・アーヴィン、ヒロインに『ジグソウ:ソウ・レガシー』(17)のハンナ・エミリー・アンダーソンを迎え、霧と闇に包まれたサイレントヒルの恐怖と絶望、戦慄のトラウマ描写がよみがえる。
今回、そんな本作の見どころを語ってくれたのが、X(旧Twitter)ほかSNSで60万人以上の総フォロワー数を持ち、幻想的な廃墟写真などで世間を魅了する写真家toshiboだ。ゲームのような非日常の光景を記録した作品集「ゲーム旅」を発表し、自身もゲーム好きであることから「サイレントヒル」シリーズもプレイしてきたという。様々な廃墟をカメラに収めてきたtoshiboがおススメする『リターン・トゥ・サイレントヒル』の見どころとは?作品の感想を聞くと共に、最近撮影したという「サイレントヒル」のような景色も紹介してもらった。
「奥行きのあるストーリー、考察の余地があるところがおもしろい」
ジェイムス(アーヴィン)は、最愛の妻メアリー(アンダーソン)を失い、失意の底で酒に溺れる日々を送っている。そんなある日、存在するはずのない妻から一通の手紙が届く。そこには“サイレントヒルで待っている”と書かれており、助けを求めている様子だ。かつて2人で過ごし、愛し合った町、サイレントヒルへと導かれるジェイムス。しかしそこは、いまや闇にのみ込まれ、不気味な霧が立ち込めていた。襲い来る異形の怪物たちを振り切り、メアリーを見つけようとするジェイムスだったが、しだいに彼の正気を揺るがす、ある“恐ろしい真実”と向き合わざるを得なくなる…。
toshiboが「サイレントヒル」に初めて触れたのは中学生の頃に遡る。「初めて手にしたのは『SILENT HILL4 THE ROOM』です。サイレントヒルが登場しない独特なシナリオなのですが、すっかり魅了されてそれまでのシリーズもプレイするようになりました。霧が立ち込めるサイレントヒルという街を探索するうちに、突如錆だらけの裏世界に迷い込んでしまうのがフォーマット。劇中に登場する廃墟の構造も印象的で、隣接する建物同士がつながっていました。普通だとありえないじゃないですか?この世界観もハマった理由ですね」。
続けて、シリーズならではの演出にも言及。「例えば、『バイオハザード』だと倒すべき敵ははっきりしていますよね。一方で、『SILENT HILL 2』は主人公を操作してサイレントヒルに消えた妻を捜索し続けることになり、どこに向かっているのかゴールがわからないんです。エンディングも複数用意されていて、解釈をプレイする人に委ねているところも特徴ですね。このような奥行きのあるストーリー、様々な考察の余地があるところがおもしろいです」。
「映画化に合わせて筋道がより明確になっている」
本作を観た率直な感想については、「ジャンプスケアがあって超怖かった」と苦笑し、廃墟を撮り続けてきた写真家らしからぬ一面を見せる。「霊的なものは怖くないのですが、驚かされるのは苦手なんです(笑)。映画で印象的だったのは現在と過去が交互に映しだされたり、主人公が抱えている真実がゲームとは微妙に異なっている点です。ゲームだと主人公が自身の罪悪感に徐々に向き合っていく難解なストーリーなのですが、今回は筋道がより明確になっているようでした。そういう意味で映画化に合わせた新しい解釈だと感じます」と語る言葉通り、ゲームとの違いを比較するのもおもしろさであるようだ。

