介護の効率化をテーマに“正しさ”と“狂気”の境界線を問う『廃用身』染谷将太扮する院長の横顔を捉えたアザービジュアル

介護の効率化をテーマに“正しさ”と“狂気”の境界線を問う『廃用身』染谷将太扮する院長の横顔を捉えたアザービジュアル

染谷将太主演で現役医師作家による衝撃作を映画化した『廃用身』(公開中)。今回、染谷演じる漆原院長の横顔を映したアザービジュアルが解禁となった。

【写真を見る】画期的な治療法を提唱する漆原院長(染谷)
【写真を見る】画期的な治療法を提唱する漆原院長(染谷)[c]2025 N.R.E.

ある町のデイケア「異人坂クリニック」に通うお年寄りの間で、漆原院長(染谷)が考案した“画期的な”治療が密かに広まっていた。究極のコスパの良い介護を目指すその医療行為は、〈廃用身〉をめぐる、従来の常識を覆すもので、その結果予想外の“好ましい副作用”が現れたという。噂を聞きつけた編集者、矢倉は、老齢期医療に革命を起こす可能性を感じ取り、漆原に本の出版を持ちかける。しかしやがて、デイケアに関するとある内部告発が週刊誌に流出。さらに、患者宅で起きた衝撃の事件をきっかけに、すべてが暗転していく。監督と脚本を務めるのは『家族X』(10)、『三つの光』(17)などで国際映画祭での評価を通じ、世界で注目を集めてきた吉田光希。共演は北村有起哉、瀧内公美、六平直政、廣末哲万、中村映里子、中井友望、吉岡睦雄らが名を連ねる。

メイン館となる劇場では、初日となる金曜の夜回から週末まで満席が続き、ほかの劇場でも満席回が続出する熱量を見せた。さらにXでは、観客による感想投稿が急増。ハッシュタグ「#超賛否両論廃用身」が拡散し、“熱狂”と“拒絶”が同時発生する異例の反応が相次いでいる。特に賛否両論が飛び交う作品として口コミが広がっており、「今年一番、人を選ぶ映画」「万人受けしないが刺さる人には深く刺さる」といった投稿も多数見受けられる。鑑賞後には「あのラストはどう受け取るべきか」「なにを描いていたのか」といった議論も活発化している。

このたび解禁されたアザービジュアルには、劇中で革新的な高齢者医療サービス「Aケア」を提唱する医師、漆原(染谷)の横顔を大胆に切り取った姿が写しだされている。どこか遠くへ視線を向けるその表情からは、自らの信念に一切の迷いを感じさせない、異様なまでの確信が滲みでる。ビジュアル内には、「老人の"不要な手足"を切断する」というフレーズとともに、「Aケア」「私は医療を科学ではなく『サービス』と考えています」など、漆原が劇中で語る衝撃的な言葉の数々も配置されており、一見すると常軌を逸した思想でありながら、その冷静かつ理路整然とした語り口によって、思わず耳を傾けてしまいそうになる危うさを放っている。さらに、「でも、少し残酷だと思いましたか?」という挑発的な問いかけが添えられ、観る者自身の倫理観や価値観を静かに揺さぶる仕上がりに。“正しさ”と“狂気”の境界線を問いかける本作の世界観を象徴する、印象的なビジュアルとなった。


“観た人同士で語りたくなる映画”として、賛否両論を巻き起こしている本作をぜひ劇場で確かめてほしい。

文/鈴木レイヤ

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