ゲスト声優を務めた二宮和也&谷口崇監督が振り返る、劇場版「おしり前マン」制作の裏側「僕たちだけのおしり前マンでいてほしかった儚さもある」

ゲスト声優を務めた二宮和也&谷口崇監督が振り返る、劇場版「おしり前マン」制作の裏側「僕たちだけのおしり前マンでいてほしかった儚さもある」

自身のYouTubeチャンネルの総再生回数は1億回を超え、テレビ番組やCM、音楽アーティストへのイラスト提供など、ジャンルを越えて活動を続けてきたアニメ・イラスト作家の谷口崇。そんな谷口の代表作であり、1枚の落書きから誕生したオリジナルヒーロー作品「おしり前マン」が『おしり前マン~復活のおしり前帝国~』(公開中)としてまさかの長編映画化。監督、脚本、作画、編集、声、歌までをすべて1人で手掛ける自主制作アニメで注目を集めてきた谷口だが、今回はなんとシークレット“おしりキャスト”として二宮和也を迎え、映画化に挑戦した。

ユニークな世界観はさらにスケールアップ。CGを用いたミュージカルシーンなど印象的な場面が随所に盛り込まれている。物語は、普通のサラリーマン・前尻(まえじり)を装いながら街の平和を守り続けてきたおしり前マンが、「おしり前帝国復活計画」と記された文書を発見したことから動き出す。そこにはかつて存在した「おしり前帝国」がおしりが後ろの人たちに滅ぼされていたことが書かれていた!復讐と帝国の復活に燃える謎のボスが裏で動き出していることを知ったおしり前マンは、かつての師「おしり前レジェンド(先代おしり前マン)」に修行を頼むが…。

どのような経緯で二宮がゲストになったのか?おしり前マンの誕生の秘密は?創作の裏話やアフレコ収録の思い出を谷口監督と二宮に振り返ってもらった。

「まさか本当に二宮さんに決まるとは思っていなかった」(谷口)

——映画化が決まった経緯を教えてください。

谷口「いままでショートアニメやWEB CM、企画モノなどを作ってきて、ちょうど昨年20周年を迎えました。そのタイミングで、本作のプロデューサーの紙谷(零)さんから長編制作のお話をいただいて、映画を作ることになりました」

落書きから誕生したオリジナルヒーロー作品「おしり前マン」が、まさかの長編映画化!
落書きから誕生したオリジナルヒーロー作品「おしり前マン」が、まさかの長編映画化![c]2026映画「おしり前マン」/ ⾕⼝崇

——監督、脚本、作画、編集、声…とこれまですべて1人で手掛けててきましたが、どうして今回、ゲストを迎えることにしたのでしょうか。

谷口「4、5分のアニメを全部1人でやるというのがひとつのネタみたいなところではあったのですが、長編にするにあたり、やっぱりストーリー性は持たせたいと思って。78分間、1人で喋り続けると、観ている人たちがだんだんこれっておかしなことなんじゃないか?って気づき始めるかもしれないと思ったんです。僕と誰かがやりとりする映像の構成にしたいと思ったので、まずはその相手を選ぶことになりました」

——二宮さんにオファーをした理由を教えてください。

谷口「アイデア出しの際にポロッと二宮さんの名前を出したのですが、まさか本当に決まるとは思っていなかったので、『二宮さんに決まりました!』と聞いた時は、二宮さんの顔が思い浮かびながらも、そんなわけないと思ったくらいです。いまだに信じられないというか…」

 和やかな雰囲気の中でアフレコを振り返る谷口監督と二宮
和やかな雰囲気の中でアフレコを振り返る谷口監督と二宮撮影/木村篤史

二宮「それ、ずっと言ってますよね(笑)」

谷口「『おしり前マン』はギャグ作品で、劇中のキャラクターが積極的にボケない世界観です。ボケてるのかボケてないのかわからない空気を持った人がいいなというので、二宮さんだ!と思って。『よにのちゃんねる』(二宮が出演しているYouTube番組)も観ていたので」

二宮「ありがとうございます!」

「おしり前マンは意外と大人たちよりも子どもたちのほうが刺さるんじゃないかな」(二宮)

——二宮さんは「おしり前マン」の存在はご存知でしたか?

二宮「YouTubeで観ていたので知っていました」

——出演の決め手を教えてください。

二宮「『おしり前マン』は、基本的に監督が1人でやるもの、1人で作っている世界観が支持されている大きな要因のひとつだと思っていたので、そこに他者が介在するというのがアリかナシなのかという意味を含めて、オファーにはとても驚きました。監督も言っていたように、いかに振りかぶらないでボケられるかはすごく重要だったので挑戦だと思ったし、あまり逸脱せずに、初めからそこにいたかのようにいられることを目標にしようと思っていました(笑)」

おしりが前にある、ごく普通のサラリーマン・前尻の正体はおしり前マンだった!
おしりが前にある、ごく普通のサラリーマン・前尻の正体はおしり前マンだった![c]2026映画「おしり前マン」/ ⾕⼝崇

——谷口監督の印象を教えてください。

二宮「割と静かなタイプの方。見た目的にも尖った人だったら、『おしり前マン』のシュールな世界観を創っていることを理解できるけれど、こういう感じの人が考えているんだ、という怖さはあります。この感じで世の中に潜んでいるんだなって…(笑)」

——二宮さんが思う「おしり前マン」の魅力とは?


二宮「わかりやすさだと思います。大人も観て楽しいともちろん思えるのですが、一番響くというのかな。刺さるのは子どもたちだと思います。入り口と出口が違うというのか。ビジュアル先行で入ったとしてもおしり前マンのある種の説法みたいなものが、意外と大人たちよりも子どもたちのほうが刺さって、理解してくれるんじゃないかなと思うし、そこが魅力だと感じています」

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