来日したティモシー・シャラメ「日本で撮ることに意味がある映画!」『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』ジャパンプレミアで虜になった共演者にも感謝
映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』(3月13日公開)のジャパンプレミアが3月5日、品川プリンスホテル内ステラボールにて開催され、主演のティモシー・シャラメが来日。監督、脚本を務めたジョシュ・サフディ、エンドウを演じた東京2025デフリンピック卓球日本代表の川口功人(トヨタ自動車)、スペシャルゲストの窪塚洋介とジャパンプレミアの舞台挨拶に登壇した。
本作は、1950 年代の NY を舞台に、卓球の世界チャンピオンになって人生一発逆転を狙う野心家のマーティ・マウザー(ティモシー・シャラメ)の物語。ゴールデングローブ賞主演男優賞受賞、アカデミー賞9部門ノミネートと賞レースでも快進撃を続けており、3月16日(日本時間)に発表を控えるアカデミー賞の結果にも注目が集まっている。
見せ場のひとつ、クライマックスの卓球シーンは、昨年2月に東京・上野でも撮影された。撮影以来1年ぶり3度目の来日となるシャラメは「ロス、ニューヨークで撮影しても『日本です』ということはできるけれど、作品にとっては日本で撮影することがとても大切だった。日本でもヒットするとうれしいです」と笑顔を見せる。「日本は世界一の食がある国」で大好きな場所だと話したシャラメは、日本滞在で印象に残っていることを訊かれると「おいしいものを食べたし、ショッピングもした。ラーメンもお寿司もおいしいし、人生最高のイタリアンを日本で食べることができました」と答え「いい答えが浮かばない…」と食べ物の話ばかりになってしまったことに苦笑いした後、「映画は最高です!楽しんで!」と日本の観客に呼びかけた。
サフディ監督は上野での撮影を「タイムトラベルしているようだった」と振り返る。「1952年の日本が想像できるような光景が広がっていた」と日本で撮影したことが映画にとてもいい影響を与えたことを喜び、「ひいおじいちゃんが日本で戦後を過ごしていたこともある」と自身にとっても日本が特別な場所であると明かしていた。
エンドウを演じた川口選手はシャラメとの共演シーンに触れ「アドリブがすばらしかった」とニッコリ。「お芝居がすばらしいのはもちろんですが、目の前にいる彼は、アスリートの顔でした」と卓球シーンを大絶賛。シャラメも川口に魅了されたようで、「彼が映画に出てくれたことはとても光栄」と微笑み、アメリカでは映画を観た観客が、川口演じるエンドウの虜になっているとも話し、舞台挨拶前のレッドカーペットイベントで川口の母にも会うことができたとニコニコ。「とってもすてきな息子さんです!」とステージから離れた場所にいる川口の母に笑顔で手を振りながら、大絶賛していた。
スペシャルゲストとして登場した窪塚は、シャラメについて「独特のオーラをまとったすばらしい俳優だけど、作品の中では無責任で破天荒で最低な男を演じています。でも、彼が演じるとそれがかっこいい。よく言えばドタバタストーリー(笑)。とにかくおもしろい映画です」とおすすめ。シャラメのファンだという窪塚は「マジでいままでの彼の作品とは違う!」と感想を伝え、「ムード、空気、目もそうだけど。ヒース・レジャーやホアキン・フェニックスが好きってシャラメはよく言ってるけれど、彼らに勝るとも劣らない空気感がありました!」と熱く語り、さらに、川口については「すごい数の役者が嫉妬していると思う。すごくかっこいい役です!」と話していた。
窪塚がシャラメに演じる時に大切にしていたことを役者として知りたいと尋ねると「答えはシンプル」とシャラメ。「演技に対して、熱いパッション、強烈な思いを思っている。映画ではその気持ちを卓球に向けていました。高いレベルの”アツさ”をキープすることを心がけていました。『沈黙-サイレンス-』の時も同じだったのでは?」と、窪塚の出演作にも触れてリスペクトしているとも語っていた。
「なによりも難しかったのは集めてもらった3、400人にあの時代の雰囲気を表現してもらうことだった」と振り返ったサフディ監督。「あの時代を経験していない人に表現してもらうことがチャレンジングだった。写真もあまり残っていないし」と語ったサフディ監督は、入念にリサーチを重ねたと明かし、アメリカでは見つからない光景で撮影ができたことを改めて「よかったです」と語り、満足の表情を見せていた。また、サフディ監督は窪塚が主人公ペコを演じた『ピンポン』(02)も観ているそうで、「原作をポン・ジュノ監督からもらって。日本語だったけれど読みました。原作も読んでいるし、ポン・ジュノも一番好きな漫画の一つだと言っていました」と興奮気味に窪塚に伝える場面もあった。
シャラメは最後の挨拶で「映画では日本がとても重要なポイントになっています」と再度言及し、日本の観客に直接映画をおすすめできたとご機嫌。イベントが終了間際になっても壇上からも手をのばしてファンと握手するなど、手厚いファンサービスで最後までイベントを熱く盛り上げていた。
取材・文/タナカシノブ
