『レンタル・ファミリー』大規模ロケに潜入!日曜日の東京・神楽坂でどうやってハリウッド映画を撮影した?

コラム

『レンタル・ファミリー』大規模ロケに潜入!日曜日の東京・神楽坂でどうやってハリウッド映画を撮影した?

総勢200人超!大迫力の「化け猫パレード」撮影の裏側

神楽坂は正午から歩行者天国となるため、午前中と比べてもかなりの人だかりができてきたなか、境内での撮影が終了し休憩をはさみつつ、化け猫の仮装でダンスパフォーマンスを行う「化け猫パレード」のシーンへと移っていく。このシーンでは神楽坂の車道を大胆に使い、総勢200名以上にも及ぶボランティア&エキストラによってパレードが行われる。実際の「化け猫パレード」に参加しているパフォーマーたちに集まってもらったとのことで、大がかりなシーンでも抜群の連帯感でまとまっていた。

ド迫力でパレードが行われ、思わず一般の人も見入ってしまう
ド迫力でパレードが行われ、思わず一般の人も見入ってしまう撮影/植村忠透

スタッフたちは画面に映り込んでも大丈夫なよう猫耳を着け、なかには簡単なメイクをしている人も!?車道にカメラが移動できるようにレールを敷き撮影準備が完了すると、まずはリハーサルから始まる。音楽隊の太鼓が大音量で轟き始めると、全員が前へと進みながら踊りだしパレードがスタート!通りすがりの歩道の人たちが、思わず見入ってしまう迫力だ。しかしある程度の距離を進んだところでスタッフから合図されると、太鼓の音が鳴りやみ、化け猫パフォーマーたちは最初の位置へと戻っていった。そう、これは“映画の撮影”なので、当たり前なのだが一度のパレードですべてを撮り切ることはできないのだ。

指示を出すスタッフも猫耳着用!連帯感がすごい
指示を出すスタッフも猫耳着用!連帯感がすごい撮影/植村忠透

カメラアングルを変えてはリハーサルと本番と、何度もパレードが繰り返し行われ、そのたびに何度も往復することに。3月下旬の昼ごろとはいえ気温も低く、撮影が進むにつれて疲れも当然溜まるのだが、周りのパフォーマーたちと声掛けをしながら士気を高めていき、全力のパフォーマンスを披露し続けていた。

その後1~2時間パレードは続けられたが、撮影はまだまだ終わらない。次はフレイザーとシャノンを交えてのパレードだ。ロケ撮影ゆえに日没というタイムリミットがあるなか、リハーサルと本番の一回一回を、俳優陣、パフォーマー、スタッフら全員の集中力を注ぎ込む姿には、離れた位置で見学していた編集部員も魂が打ち震える感覚になる。この躍動感のあるシーンは、撮影のために集まった数百人が各々の役割を完璧にやり遂げた結果生まれており、作品のポスタービジュアルとして使用されるのも納得がいく。

何度も往復して撮影をしても、笑顔は決して絶やさない!
何度も往復して撮影をしても、笑顔は決して絶やさない!撮影/植村忠透

途中、天気予報どおりに小雨となる場面もありつつも、パレード撮影はその後も撮影アングルを変えながら繰り返し行われ、ついに最後の「カット」の声がかかる。その場にいた全員が清々しい笑顔となり現場全体に充実感が漂った…のもつかの間、途端に雨が強くなり撮影できないほどの土砂降りに。ギリギリのタイミングで撮影しきれたのは、映画の神様がHIKARI監督に味方したのか、いやはや化け猫たちが発揮した魔力なのか…。ともあれ、早朝から準備が始まり、日没ギリギリまで行われた神楽坂でのロケ撮影は終了した。

この一連の撮影にフレイザーも来日した際のインタビューで、「エキストラの皆さんは全員ボランティアでしたが、『これが私たちの仕事、私たちは猫だ』という意識で演じてくださいました。彼らがすばらしい衣装を身につけ、街中で歌い踊る光景に心から興奮しました。日本のエキストラは世界一だと、僕は本気で思っているんです」と大絶賛。また、エグゼクティブ・プロデューサーを務めた小泉朋も「スタッフのなかには不安視する人がいましたし、確かにリスクはあると思っていたんですけど、おかめ家さんたち『化け猫フェスティバル』を主催する皆さんが一緒につくってくださって、なにしろ助けていただいたなと実感しています」と感謝しきりの様子だ。

フレイザー&シャノンも最高の笑顔を魅せ、ポスタービジュアルにも使用された
フレイザー&シャノンも最高の笑顔を魅せ、ポスタービジュアルにも使用された[c]2026 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.

また、すでに本作を鑑賞した方ならご存じだと思うが、この『化け猫フェスティバル』のシーンは実際の映画の上映時間のなかではとりわけ長いシーンではない。だが演者やスタッフ、ボランティアを含めた全員が一丸となって全力を作り上げた瞬間の積み重ねによって、本作のなかでも印象深く心に残る場面へと深化しているのであろう。

『レンタル・ファミリー』で日本の魅力を再発見!

鑑賞前後でチェックしたい『レンタル・ファミリー』特別ロケーションマップ
鑑賞前後でチェックしたい『レンタル・ファミリー』特別ロケーションマップ[c]2026 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.

日本でオールロケを敢行した本作は、自然な形で日本独自のカルチャーが盛り込まれ、日本各地の美がスクリーンに刻み込まれている。今回現場レポートをした神楽坂以外にも、文豪・坂口安吾にも愛された浅草にあるお好み焼きの名店「染太郎」や、武蔵新田駅近くの「中華麺舗 虎」、麻布台ヒルズにある「チームラボボーダレス」など多くの名所が登場する。公開に合わせて制作された特別ロケーションマップでは、そんな数々のロケ地情報が集約されているので、ぜひこのマップと共に本作で東京をはじめとした日本の魅力を味わいながら、温かさと優しさに満ちたドラマを堪能してほしい。


取材・文/MOVIE WALKER PRESS編集部


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