『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』『映画ラストマン -FIRST LOVE-』が初登場!年末年始は“テレビドラマの劇場版”が新たな風物詩に?
2025年最後の週末となった12月26日から12月28日までの全国映画動員ランキングが発表。本格的な冬休みに到来し、『ズートピア2』(公開中)の勢いはますます加速。今週も2位以下に大きな差をつけて、公開初週末から4週連続のNo.1を勝ち取った。その詳細をお伝えする前に、今週は初登場タイトル2本を取り上げていきたい。
今年の年末も、人気ドラマの劇場版がしのぎを削る!
2位に初登場を果たしたのは、天海祐希主演で2014年のスタート以来、2つのスペシャル版を含む5シーズンで展開してきたテレビドラマ「緊急取調室」の初の劇場版にして完結編となる『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』(公開中)。映画化の発表から3年、待望の公開となる同作は、初日から3日間で動員17万4000人、興収2億4400万円を記録。
また、福山雅治演じる全盲のFBI捜査官の皆実と、大泉洋演じる刑事の護道がバディを組んで難事件に挑む、2023年4月期にTBS「日曜劇場」で放送された「ラストマン -全盲の捜査官-」の劇場版『映画ラストマン -FIRST LOVE-』(公開中)は4位に初登場。こちらは初日から3日間で動員13万4000人、興収1億8500万円を記録している。
コロナ禍以降、映画館に観客を呼び戻す起爆剤のひとつとしてアニメ映画と双璧を成している“テレビドラマの劇場版”。この2025年も、昨年末に異例の月曜日公開が選ばれた『グランメゾン・パリ』(24)を皮切りに、『劇場版 孤独のグルメ』(25)や『劇場版 トリリオンゲーム』(25)、そして夏休みに大ヒットを記録した『劇場版 TOKYO MER〜走る緊急救命室〜南海ミッション』(25)など、人気ドラマの劇場版が相次いだ。
2000年前後に「踊る大捜査線」シリーズが火付け役となった前回のブームの頃には、“テレビスケール”の作品が相次いだことでやや批判的に見られたこのジャンルだが、昨今はかなり力の入った作りをした作品も目立つ(逆にテレビドラマ自体も映画的なスケール感を意識した作品が増えてきたようにも思える)。深夜ドラマなどスケール感を出すことが難しい作品では、テレビ放送と巧みに連動させるなど“映画として観る意味”を新たに創出するなどの試みも見受けられている。
とはいえ、やはりこのジャンルの最大の特色は、テレビでリラックスして観ていた作品を劇場でも味わえるという“安心感”に他ならない。先述の『グランメゾン・パリ』をはじめ、年末年始に期待値の高いテレビドラマの劇場版が公開され期待通りのヒットを収めているのは、普段映画館にあまり足を運ばない客層がやってくる長期休みだからこそ、“安心感”が求められた結果なのではないだろうか。
2021年の暮れは『あなたの番です 劇場版』と『99.9 刑事専門弁護士 THE MOVIE』、2022年の暮れは『Dr.コトー診療所』、昨年は先述の『グランメゾン・パリ』と『劇場版ドクターX』と、民放各局の作品が満遍なく年末年始に公開されていることがわかる。今年の場合はテレビ朝日系列とTBS系列、すなわち昨年の再戦というかたちになる。今年も例によって好成績を収めているとなれば、年末年始=テレビドラマの劇場版という傾向は、今後もしばらく続いていくはずだ。
