浜辺美波&SnowMan目黒蓮、W主演の『ほどなく、お別れです』完成報告会で「浮ついていない雰囲気がいい」と褒められガッツポーズ

浜辺美波&SnowMan目黒蓮、W主演の『ほどなく、お別れです』完成報告会で「浮ついていない雰囲気がいい」と褒められガッツポーズ

小学館文庫小説賞の大賞受賞作で、現在累計40万部を突破している長月天音の「ほどなく、お別れです」シリーズ。“葬祭プランナー”という職業に焦点を当てた同作が実写映画化され、2026年2月6日(金)に公開される。11月20日には完成報告会が開催され、W主演の浜辺美波と目黒蓮(SnowMan)のほか、彼らと共に作品を彩る森田望智、鈴木浩介、永作博美、夏木マリら豪華キャスト陣、そして三木孝浩監督が登壇。撮影現場でのエピソードなどを語った。

『ほどなく、お別れです』は2026年2月6日(金)公開
『ほどなく、お別れです』は2026年2月6日(金)公開(C)2026「ほどなく、お別れです」製作委員会 (C)長月天音/小学館

本作は、就職活動に全敗し途方に暮れる中、とあるきっかけで葬儀会社にインターンとして就職した清水美空(浜辺美波)と、彼女を厳しく指導する指南役の葬祭プランナー・漆原礼二(目黒蓮)がタッグを組んで“最高の葬儀”を目指す…といったヒューマンドラマ。このたびの完成報告会では最新予告映像が初解禁。手嶌葵による「アメイジング・グレイス」が主題歌として起用されることも発表された。

出演オファーを受け、初めて台本を読んだときの感想を聞かれた浜辺は、「想像がつかない部分がたくさんありましたが、だからこそ挑戦してみたいと思い、引き受けさせていただきました」と話す。「最初にいただいた脚本が本当に素晴らしくて、読みながら泣いてしまったことを覚えています。それと同時に、実際に葬儀の場に行って、美空として故人の方やご遺族の皆さんと対峙したときに、自分はどれくらい心が動くのか?どんな感情になってしまうのか?というところで想像のつかない部分があって。そんな作品に挑戦をしてみたい。三木監督のもとで、ぜひまたごいっしょできれば嬉しいな…と思い、お引き受けさせていただきました」

葬儀会社にインターンとして就職した清水美空を演じる浜辺美波
葬儀会社にインターンとして就職した清水美空を演じる浜辺美波撮影:ソムタム田井

一方の目黒は、台本だけでなく漫画版も読み込み、作品の世界観に魅了されたそう。「最初に台本を読ませていただいて、その後すぐに漫画版も読ませていただいたんですけど、ただ悲しいだけのお話ではないな…と感じたんです。確かに、悲しい要素が多い作品ではあるんですけど、それと同時に“今、生きていることの喜び”だったり、“残された遺族の方たちにとっての希望”みたいなものがしっかりと感じられる作品で、そこにすごく惹かれまして。自分もこんなに素敵な作品に関わりたいな…と心から思い、オファーを受けさせていただきました」

美空を厳しく指導する指南役の葬祭プランナー・漆原礼二を演じる目黒蓮
美空を厳しく指導する指南役の葬祭プランナー・漆原礼二を演じる目黒蓮撮影:ソムタム田井

目黒が演じる漆原は葬祭プランナーであり、納棺師としての顔も持つため、その所作を身に着けるため所作の練習だけでなく気の持ちようでも心がけたことがあると話す。「着物などをお借りして、家でもひたすらたたみ方の練習をしました。あと、実際に葬祭プランナーの方たちが練習されているところを動画で撮っていただいて、それをくり返し見させていただいたり。所作の一つ一つを美しく見せることを意識しましたが、そこで間違っちゃいけないなと思ったのは、ただ単に“きれいな振り付け”になってはいけない…ということです。あまり表には出さないものの、漆原にはしっかりと、故人の方やご遺族の方たちに向けた想いがあるので、それを感じ取っていただける所作を目指して、納棺の儀に取り組ませていただきました」

浜辺は、そんな目黒の練習にも毎回立ち会ったそうで、海外から帰国後、そのまま休まずに撮影に挑む彼の姿勢には驚かされたとか。「初めて立ち会わせていただいたときから、手の動きが本当にきれいで。それでいて、亡くなられた方への慈しみも感じられる所作で、純粋に美しいなと思い、見入ってしまいました。目黒さんは同じ時期にヨーロッパに行かれることが多かったんですけど、帰国後、そのまま休まずに朝一で現場に来られて、まだ撮影の準備が始まる前から納棺の儀の練習をされていて。その姿勢が本当にすごくて、まさに漆原のような存在として、現場では常に引っ張っていただきました」

【写真を見る】「同世代の俳優の中でもっとも浮ついていないおふたりです」と紹介された浜辺美波と目黒蓮
【写真を見る】「同世代の俳優の中でもっとも浮ついていないおふたりです」と紹介された浜辺美波と目黒蓮撮影:ソムタム田井

これを受けて目黒が「練習の間も、実際に美空が座る位置で浜辺さんがずっと見ていてくれたのはありがたかったですね。ちゃんと正座をして、手の動きなどを間違えないように見守ってくれて。おしゃべりをするわけでもないんだけど、そうして同じ時間を共有することで、美空と漆原の空気感といいますか、ふたりの関係性を築くことができたので、本当に感謝しています」と話すと、浜辺は「私はただ座っていただけです」と返し、ステージは和やかな雰囲気に。

そんなW主演の浜辺と目黒に対して、三木監督は「同世代の俳優の中でも、特に落ち着いているといいますか。浮ついていない雰囲気がいいんですよ」と、その人となりを大絶賛。「だからこそ、葬祭プランナーという難しい役どころをオファーさせていただいたんです」と話す。「今見ていただいた通りで、現場でもこうやって、お互いにリスペクトし合う感じが本当にいい関係性のおふたりなんですよ。僕は個人的に、浜辺さんと目黒さんは、この世代でいちばん落ち着いているといいますか、“浮ついてない度”ナンバーワンの俳優なんじゃないかなと思っています。今回の葬祭プランナーという役どころは、いろんな家族の生と死の狭間で、その別れを見送る役なので、落ち着きや誠実さが重要になってくるんです。おふたりは、そんな難しい役どころを見事に演じきってくださって。本当にオファーさせていただいてよかったと思っています」

『ほどなく、お別れです』を手掛けた三木孝浩監督
『ほどなく、お別れです』を手掛けた三木孝浩監督撮影:ソムタム田井

この監督の言葉を受け、満面の笑みでガッツポーズを取る浜辺。すると目黒から「浮ついていないところがいいという話だったのに、浮ついてない?」とのツッコミが入る。これに対し浜辺は「だって、あんなふうに言ってもらえたら嬉しいじゃないですか」と返し、会場は笑いに包まれた。


取材・文/ソムタム田井

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