『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』や『マインクラフト/ザ・ムービー』が大ヒット!待機作もめじろ押しなゲーム原作映画たち
異世界転生(転送)映画としてもハイクオリティ『マインクラフト/ザ・ムービー』
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』ではクッパの声を演じていたジャック・ブラックが出演した、もう一つの大ヒットゲームの映画化作品が『マインクラフト/ザ・ムービー』(25)。原作の「マインクラフト」は、広大な世界を冒険しながら材料を得て、食べ物や植物、武器や道具、建造物、機械などを作りだし、自分だけの世界を構築していくオープンワールド型のサンドボックスゲーム(明確なストーリーや目標がなく、自由に空間を楽しむタイプのゲーム)だ。プレイヤーが、ゲームだからこそできる幻想的な世界を作ってみたり、実在する都市を徹底再現してみたりと、それぞれの楽しみ方ができるのが「マイクラ」の魅力。さらには、プログラミングの教材として教育現場で活用されるシーンも増えているようだ。
映画版では、現実世界からマイクラの世界に飛び込み、日ごろ夢想しているものをアイテムとして生みだし、冒険に役立てていく。ゲーム世界から戻っても成長した自分のまま、現実と折り合いをつけて自分らしく生きていくという成長物語で、異世界転生(本作では“転送”と言われている)映画としても完成度が高い。さらに、オリジナルでおなじみのキャラクターやアイテムたちが実写として登場することで、ただ四角いだけではなく毛がもふもふだったり、敵キャラが思いのほかおどろおどろしいビジュアルだったり、映画ならではの楽しみ方ができるのもおもしろみの一つだった。映画を観たあとは、思わず「マイクラ」をやりたくなってしまうはず。
メジャー、インディーズ、国内外問わずヒット作が生まれるホラーゲーム
昔から定番であったホラーゲームの映画化も引き続き盛り上がりを見せている。架空の町を舞台に、主人公が自身の悩みや葛藤、トラウマと向き合い、自らの答えを探し求めるサイコロジカルホラーゲームシリーズ「SILENT HILL」。2006年に映画第1作『サイレントヒル』が、2012年には「SILENT HILL 3」を原作とした『サイレントヒル:リベレーション3D』が公開。さらに現在、ゲーム「SILENT HILL 2」をベースに、愛する人から受け取った手紙に導かれ、“サイレントヒル”を訪れる男の姿を描いた第3作『Return to Silent Hill(原題)』の企画も動いており、2026年に米国で公開予定だ。
ゲームとしては、1999年に第1作「SILENT HILL」が発売されて以降、完全版やリメイクも含めると10作品以上がリリースされている。クリーチャーを倒していくアクション要素に加えて、恐ろしくも美しさをはらんだ映像や物語性が重視された展開など、映画のような余韻を残すゲーム性が高く評価されている。さらに、今年9月に発売されるとすさまじい勢いで話題を集めたゲーム版最新作「SILENT HILL f」では、日本に舞台を移し女子高生を主人公にしていたり、いままでにないタイプの“バケモノ”が登場したりと、ゲームでの展開は次のステージに進んだ感がある。同種のゲームではホラー鬼ごっこゲーム「Dead by Daylight」の映画化が予定されており、『パラノーマル・アクティビティ』(07)や『ハッピー・デス・デイ』(17)などで知られるブラムハウスが制作を担当。ホラーゲームの映画化は花盛りである。
一方、冒頭でも述べたように、メジャーなメーカーでなくても評判を呼んで映画になるインディーズゲームも多く、2026年1月23日(金)に続編の日本公開が控える『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』(23)と、日本発で世界から注目を集めた『8番出口』(25)が記憶に新しい。
「フナフ」の略称で親しまれる「ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ」は、プレイヤーが廃墟と化したレストラン「フレディ・ファズベアーズ・ピザ」で夜間警備員となり、防犯カメラや扉、ライトなどその場にあるものを駆使して襲いかかる機械人形(アニマトロニクス)から生き残る、というゲーム。人形たちは、扉の入り方や接近時に声が聞こえるなど、それぞれに行動パターンがあるので、全キャラの行動に意識を向けながら対処していく計画性が肝になる。映画では、主人公のマイク(ジョシュ・ハッチャーソン)が、フレディ、ボニー、チカといった“怖カワイイ”(?)おなじみの機械人形たちから逃げ惑う姿が描かれた。
そして、ゲーム「8番出口」は、無限の地下通路からの脱出を試みるホラーサスペンスゲーム。通路を進むなかで、扉や駅広告などに潜む大小様々な“異変”を見つけたら引き返し、8番出口からの脱出を目指す、というシンプルな作り。間違い探し的なおもしろさや、どの“異変”が現れるかの運要素、RTAとして楽しむ…といったところに中毒性があり、「8番出口」の発売後には大枠を踏襲したゲームが多数登場し、「8番ライクゲーム」というジャンルも確立された。
映画のほうは、二宮和也主演で公開されるとスマッシュヒット。公開からおよそ2か月で、このジャンルとしては異例の50億円を超える興収を叩きだしている。その人気は東京メトロとのコラボによって現実世界にも飛びだし、駅構内や地下街にちりばめられた謎を解いていく脱出ゲームには大勢の参加者が挑んでいた。2026年1月から2月にかけて行われる第55回ロッテルダム国際映画祭の「ライムライト部門」に正式出品が決定しており、まだまだ話題は続きそうだ。
ほかにも、「夜間警備」、「誘拐事件」などでも知られるチラズアートの代表作の一つ「夜勤事件」も、映画『夜勤事件 The Convenience Store』として2026年2月20日(金)に公開される。チラズアートの作品は、比較的短い時間でクリアができるボリュームながら、しっかりゾワゾワさせられるシナリオが組まれているところがミソ。価格も1000円以内で購入できるものがほとんどで、なかにはワンコインの作品も。その手軽さからアレもコレもといろいろとプレイしたくなってしまうわけだ。映画のほうは、ゲーム版のストーリーに映画オリジナルの展開が加わっているとのことで、エンディングの先のさらなるエンディングに期待したい。
