「これまでにないアクション映画を撮ることが長年の夢」『KILL 超覚醒』主演俳優&監督が舞台裏を語り尽くすオフィシャルインタビュー映像
「ジョン・ウィック」シリーズの製作陣によるハリウッドリメイクも決定したインド発のアクション映画『KILL 超覚醒』(11月14日公開)からオフィシャルインタビュー映像が解禁された。
本作はインド東部ジャールカンド州から首都ニューデリーへの約1200キロのルートを疾走する寝台列車特急寝台列車を舞台に、そこに偶然乗り合わせた特殊部隊の最強戦士と総勢40人の最凶強盗一族との死闘を活写するバイオレンスアクション映画。途中停車なし、逃げ場なしという究極のシチュエーションで繰り広げられる戦いを、リアリティを追求したアクション演出と痛みが伝わってくるバイオレンス描写、さらに衝撃的なストーリー展開で描きだす。
このたび解禁されたのは、主演を務めるラクシャと監督のニキル・ナゲシュ・バートのオフィシャルインタビュー映像。主人公アムリト役のラクシャは、テレビシリーズを中心にキャリアを重ねてきた若手俳優で、これが映画デビュー作となる。一方、監督のニキルはインド映画界で20年以上活躍してきた経験豊富なフィルムメーカー。日本に紹介されるのは初めてとなる本作は、ニキル自身が大学時代に利用した長距離列車が強盗団の襲撃を受けた実体験を基に構想したという。
ニキルは当時の状況について「寝台列車で旅した時、隣の一等客車が強盗に襲われました。30人ほどの強盗が夜の間に略奪したのです。朝起きて、隣の車両で強盗があったことを知りました」と説明。その出来事が彼の心に長く残り、本作の制作へと至ったという。
映画初出演にして主演を務めることとなったラクシャは、アクションシーンについて「訓練はみっちり8カ月間。パンチから人を投げるまでなんでもやりました。伝説的なアクション監督オ・セヨンさんのおかげです。皆を導いてくれました」と語る。オ・セヨンは『スノーピアサー』(13)、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(15)なども手掛けている韓国の世界的アクション監督だ。また、影響を受けたアクションスターを聞かれると「『ロッキー』の主人公です。彼はボクサーですが、映画を見ていままでにない感情がわきました。席から身を乗り出して、彼のように戦いたいと思いました。子どもの頃のヒーローです。“こんな風に戦って人生の勝者になりたい”と思いました。それから学校が舞台の『ネバー・バックダウン』。総合格闘技が流行っていて、かっこいい映画でした。影響を受けました。もちろん『ジョン・ウィック』からも。目標がはっきりしました」と話す。
最後に過激なジャンル映画を制作しようと思った動機についてニキルは語る。「“抑圧された怒り”が映画のテーマです。それから激怒、憤怒、自分の実力を証明すること。そしてコロナ禍が起き、すべてが合わさって、インドで前例のないアクション映画を作ろうと思い立ったのです」とコメント。また本格的なアクションを撮りたかった所以として自身の育ってきた環境からも影響を受けたと言い「私は悪名高いビハール州で育ちました。子どもの頃は無法地帯で、いま州都はだいぶ良くなりましたが、昔は暴力が蔓延していて、ファニやビニのような人たちにたくさん会いました。そのような環境で育って彼らの生き方を身近に見てきたのです。これまでにないアクション映画を撮ることが長年の夢でした」と明かした。
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文/スズキヒロシ
