第38回東京国際映画祭が華やかに開幕!レッドカーペットで吉永小百合&のんが笑顔、高橋海人は芳根京子をエスコート

第38回東京国際映画祭が華やかに開幕!レッドカーペットで吉永小百合&のんが笑顔、高橋海人は芳根京子をエスコート

アジア最大級の映画の祭典、第38回東京国際映画祭(TIFF)が10月27日に開幕。東京ミッドタウン日比谷の日比谷ステップ広場と日比谷仲通りで映画祭の開幕を祝福をするレッドカーペットイベントが行われ、豪華な顔ぶれが集結。華やかな装いで長さ162メートルに及ぶカーペットを歩き、沿道から大歓声を浴びた。

コンペティションの審査委員が集結!
コンペティションの審査委員が集結!

世界中から優れた映画が集まる東京国際映画祭。今年の「コンペティション」部門には、108の国と地域から1970本がエントリー。厳正な審査を経た15本が期間中に上映され、クロージングセレモニーで各賞が決定する。「コンペティション」部門の審査委員長は、2013年から2018年までロカルノ国際映画祭、さらに2020年から2024年まではベルリン国際映画祭のアーティスティック・ディレクターを務めていたカルロ・シャトリアンが担う。

トップバッターを飾った『てっぺんの向こうにあなたがいる』のメンバー
トップバッターを飾った『てっぺんの向こうにあなたがいる』のメンバー

レッドカーペットに、国内外から約270名のゲストが集まったこの日。イベントのトップを飾ったのは、オープニング作品『てっぺんの向こうにあなたがいる』(10月31日公開)。世界最高峰エベレストの女性世界初登頂に成功した登山家、田部井淳子の実話を基にした物語で、主演を務める吉永小百合は、のん、阪本順治監督と晴れやかな笑顔で歓声に応えた。

吉永小百合は艶やかな着物姿、のんはボルドーのドレス姿を披露
吉永小百合は艶やかな着物姿、のんはボルドーのドレス姿を披露

吉永は、藤色と薄紫の二色着物に田部井淳子の笑顔を映した帯を締めた、艶やかな着物姿を披露。「33年ぶり、東京国際映画祭に参加させていただきました。オープニングの映画になりました『てっぺんの向こうにあなたがいる』で、この3人でまいりました。どうぞよろしくお願いします」と挨拶し、大きな拍手を浴びた。吉永演じる多部純子の青年期を演じたのが、のん。のんは、大胆にデコルテを見せたボルドーのドレスをセレクト。吉永と一緒に会場を見渡し、うれしそうに目尻を下げていた。

第38回東京国際映画祭、コンペティション作品に選出された『金髪』
第38回東京国際映画祭、コンペティション作品に選出された『金髪』

国際映画祭の華ともいえる「コンペティション」部門は、日本から2作品が選出された。坂下雄一郎監督が三代目 J SOUL BROTHERSの岩田剛典を主演に迎えた映画『金髪』は、日本独特のおかしな校則、教師のブラックな職場環境、暴走するSNSやネット報道という現代社会の問題を題材に、大人になりきれない教師が生徒たちに振り回されながらも成長していく様を描く物語。

クールな装いで手を振った岩田剛典
クールな装いで手を振った岩田剛典

劇中で“ダサい教師”を演じた岩田は、縁無しのメガネにブラックのスーツ&グローブという“クール”な出立ちでフォトコールに対応。白鳥玉季、坂下監督らとレッドカーペットを歩いた。金髪集団がステージ前にズラリと並ぶ場面もあり、会場からどよめきが起きていた。

寛一郎、河瀬直美をエスコート!
寛一郎、河瀬直美をエスコート!

そして中川龍太郎監督による『恒星の向こう側』からは、中川監督をはじめ、福地桃子、河瀬直美、寛一郎らが集結。母の余命を知り故郷に戻った女性が、寄り添おうとしながらも拒絶する母との衝突を経てその愛を理解していく内容となり、福地演じる娘の母親役として、映画監督の河瀬が出演していることでも話題。寛一郎にエスコートされてステージに上がった河瀬は、シックなブラックドレスにパールのアクセサリーを輝かせたスタイル。同じくブラックドレスの福地と共に沿道に手を振った。

北川景子&森田望智のお目見えに、会場から歓声が上がった
北川景子&森田望智のお目見えに、会場から歓声が上がった

日本公開前の国内外の話題作をプレミア上映する「ガラ・セレクション」部門で上映される『ナイトフラワー』 (11月28日公開)に主演する北川景子は、森田望智、内田英治監督と華やかにドレスアップして登場。

シスターフッドを繰り広げる2人が美しいドレス姿でレッドカーペットを歩いた
シスターフッドを繰り広げる2人が美しいドレス姿でレッドカーペットを歩いた

本作は、借金取りに追われながら東京へ逃げてきた母親(北川)が、子どもの夢を叶えるために危険な世界へと足を踏み入れていく衝撃のヒューマン・サスペンス。北川演じる夏希のボディガードとなる格闘家の多摩恵役を、森田が演じている。北川はゴールドのエレガントなドレス、森田は美脚を見せたブラックの個性派ドレスでお目見え。観客から「きれい…」とうっとりとした声が上がるなか、後ろ姿も美麗なドレスでシスターフッドを繰り広げる2人が笑顔を弾けさせていた。

【写真を見る】高橋海人、笑顔で芳根京子をエスコート!
【写真を見る】高橋海人、笑顔で芳根京子をエスコート!

第12回小説野性時代新人賞を受賞した君嶋彼方の同名小説を映画化『君の顔では泣けない』(11月14日公開)からは、坂下雄一郎監督、芳根京子、高橋海人がステージに上がった。初共演となった芳根と高橋が、“入れ替わってしまうふたり”を演じた本作。芳根はスタンドカラーとふわりとしたスリーブもキュートなホワイトドレスに身を包み、自身にとって初となるレッドカーペットイベントへの参加となった高橋は、ネイビーのスーツにゴールドのアクセサリーをキラリと光らせたファッション。高橋はステージの登壇&降壇時のどちらも、芳根の手を取ってしっかりとエスコート。会場から歓声を集めた。

齊藤京子、映画初主演を務めた『恋愛裁判』で東京国際映画祭に参戦!
齊藤京子、映画初主演を務めた『恋愛裁判』で東京国際映画祭に参戦!

元・日向坂46の齊藤京子が映画初主演を務めた『恋愛裁判』(2026年1月23日公開)からは、齊藤が共演の倉悠貴、脚本の三谷伸太朗、深田晃司監督と共に参加。アイドルグループのセンターを務める女性が「恋愛禁止ルール」を破ったことで裁判にかけられる物語を通じて、華やかな世界の裏側に潜む孤独や犠牲、そして自己を取り戻すための闘いを描く。齊藤はクロスネックのホワイトドレスで、胸元のリボンやレースもかわいらしい1枚。センターに入ったスリットから、メタリックカラーのヒールをのぞかせていた。

佐野晶哉(Aぇ! group)、柿澤勇人らと映画をアピール
佐野晶哉(Aぇ! group)、柿澤勇人らと映画をアピール

アニメーション部門『トリツカレ男』の佐野晶哉(Aぇ! group)、柿澤勇人、高橋渉監督も、映画祭で自信作をアピール。いしいしんじの同名小説を原作にミュージカルアニメーションとして映画化した本作は、なにかに夢中になるとほかのことが一切見えなくなってしまう主人公のジュゼッペが、公園で風船を売っている女の子ペチカに恋に落ちることから展開するラブストーリーだ。ジュゼッペとして声優を務めた佐野は、歌声も披露している。佐野は刺繍の施されたブラックのタキシードでレッドカーペットを闊歩。ハツカネズミのキャラクター、シエロのぬいぐるみを手にした柿澤と楽しそうにポーズを繰り出していた。

夫婦を演じた岸井ゆきの&宮沢氷魚は、ブラックの装いで笑顔
夫婦を演じた岸井ゆきの&宮沢氷魚は、ブラックの装いで笑顔

女性監督の作品、あるいは女性の活躍をテーマとする作品に焦点をあてたウィメンズ・エンパワーメント部門『佐藤さんと佐藤さん』(11月28日公開)からは、ダブル主演を果たした岸井ゆきの、宮沢氷魚と、天野千尋監督が出席。本作は、佐藤という同じ苗字を持った凸凹な男女の15年間を描いた人間ドラマ。岸井は、レースのシャツや厚底シューズも技アリのシックなコーデ。夫婦を演じた宮沢と、息ぴったりのブラックの装いで晴れやかな笑顔を見せていた。

ジュリエット・ビノシュのパンツスタイルがカッコよすぎ!
ジュリエット・ビノシュのパンツスタイルがカッコよすぎ!

海外からも、豪華な面々が顔をそろえたこの日。監督デビュー作『イン・アイ・イン・モーション』を引っ提げて来日をしたジュリエット・ビノシュが姿を現すと、「ジュリエットー!」と待ち侘びていたファンから歓声が上がった。カンヌ国際映画祭でのJAPAN NIGHT開催により形成された日仏のネットワークのなかで、MEGUMIが本プロジェクトのテーマ性とビノシュのビジョンに共感し、共同プロデューサーとして参画している。ビノシュとMEGUMIは肩を組んで顔を寄せ合い、手を繋いで歩くなど、ステージ上のやり取りからもチームワークのよさを伝えていた。

池田エライザは、フリルをたっぷりと施したゴージャスなドレスをセレクト
池田エライザは、フリルをたっぷりと施したゴージャスなドレスをセレクト

フェスティバル・ナビゲーターに就任したのは、昨年の東京国際映画祭で東京グランプリを受賞した『敵』をはじめ、数多くの映画で活躍している俳優の瀧内公美。コンペティション審査委員長のカルロ・シャトリアンのもと、審査員を務める俳優のグイ・ルンメイ、編集のマチュー・ラクロー、俳優の齊藤工、映画監督のヴィヴィアン・チュウ。そして映画を通して環境、貧困、差別といった社会課題への意識や多様性への理解を広げることを目的として2023年に新設された「エシカル・フィルム賞」の審査委員長を担当する、池田エライザもレッドカーペットに降臨。会場には、いよいよスタートした映画の祭典への期待と熱気が渦巻いていた。

第38回東京国際映画祭(TIFF)レッドカーペットイベントの様子
第38回東京国際映画祭(TIFF)レッドカーペットイベントの様子

今年の映画祭は、10月27日(月)から11月5日(水)の10日間、日比谷、有楽町、丸の内、銀座地区にて開催。東京グランプリを競うコンペティション部門をはじめ、あらゆる部門で184本の映画が上映される。

※高橋海人と高橋渉の「高」は、はしごだかが正式表記


取材・文/成田おり枝

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