「アバター」シリーズ制作の裏側に迫る2部構成のドキュメンタリー「炎と水―メイキング・オブ・アバター」配信決定
『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(22)とシリーズ最新作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』(12月19日公開)の撮影現場に密着した2部構成のドキュメンタリー作品「炎と水―メイキング・オブ・アバター」が11月7日(金)より動画配信サービス、ディズニープラスの「スター」で独占配信される。
神秘の星パンドラを舞台に、先住民のナヴィと侵略を狙う人類との戦いを描いてきた「アバター」シリーズ。“アバター”として潜入した元海兵隊員のジェイク(サム・ワーシントン)はナヴィのネイティリ(ゾーイ・サルダナ)と恋に落ち、家族を築き人類と戦う決意をする。シリーズ2作目の『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』では海へと戦いの場を移し、ジェイクが愛する者のために人類と対峙。侵略を退けることに成功するが、家族の命を奪われるという大きすぎる犠牲を伴った。今年12月に公開される最新作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』では同じナヴィでありながらパンドラを憎むアッシュ族のヴァラン(ウーナ・チャップリン)が人類と手を組み襲来し、かつてない“炎の決戦”が始まる。
今回のドキュメンタリーの作中では、カリフォルニア州のマンハッタンビーチやサンペドロやシャスタ湖、ハワイ、フランスのチャンネル諸島、ニュージーランド、バハマなど世界各地で行われた大規模な撮影の全貌に迫っていく。
このたび解禁された予告編で垣間見えるのは、壮大な世界を描くための“本物”にこだわり抜いた撮影の様子と、リアリティを持たせる俳優陣の生の演技によって、究極のスペクタクル3D映像が生み出される舞台裏だ。冒頭、監督のジェームズ・キャメロンは「“アバター”はテクノロジーを活用する。だが作り手は才能豊かな人たちだ。すべての表現や感情の動きを捉えて、世界に命を吹き込む」とコメント。デジタル技術に目を奪われる本作だが、俳優たちの生身の演技、そしてスタッフたちのリアルを追求した撮影だからこそ“究極の映像体験”、“本当の感動”を生むと作品の魂について語る。
涙を流す熱演を魅せるネイティリ役のサルダナは「役者がいなければ、パンドラにあるのは景色だけ」と力を込め、ジェイク役のワーシントンも「どのシーンも演技に基づく、すべてが本物だ」と力説。パフォーマンスキャプチャーなどの最先端技術に、俳優の真に迫る演技が掛け合わさることで観る者の心を揺さぶる“本物の感動”が生まれる。映像内には『タイタニック』(97)や「アバター」シリーズをはじめ数々のキャメロン作品でプロデューサーを務め、昨年7月に病気のため惜しまれつつ亡くなったジョン・ランドーの姿も映されていて「演技をキャプチャーしデジタル化する、それを水中でも行いたい。役者はパンドラに似た環境で演技できる」とパフォーマンスキャプチャーを地上だけでなく水中でも行ったと明かしている。
さらに海のシーンの撮影では、68万ガロンもの巨大水槽を建設し、俳優たちは事前にフリーダイビングなどの水中訓練を重ね、実際に水中で演技を行った。キリ役を演じるシガーニー・ウィーバーはキャメロンから「“3~4分は息を止めてくれ”と」とディレクションを受けた水中での演技を回想。“海の部族”のひとり、ロナルを演じるケイト・ウィンスレットは潜水時間7分15秒を記録し喜ぶ姿が映しだされ「体力も集中力も要るけど、すばらしい経験だった」と振り返った。こうした俳優たちの実演により生み出された珠玉のシーンの数々。映像のラストではキャメロンが「山ほどの問題を乗り越えた」と壮絶な舞台裏を語りつつ、その言葉には強い自信と熱意を感じさせる。
映画史に残る興行収入を記録する「アバター」シリーズの舞台裏を貴重な映像と共に記録した本作。ついに公開されるシリーズ最新作の公開前に、ぜひドキュメンタリーもチェックしてほしい!
文/スズキヒロシ