久石譲、初めてのハリウッド映画は「すべてが新鮮」『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』日本版予告

久石譲、初めてのハリウッド映画は「すべてが新鮮」『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』日本版予告

コリン・ファレルとマーゴット・ロビーがダブル主演を務め、音楽家の久石譲がハリウッド作品に初参加した『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』(12月19日公開)から、日本版予告とポスターが到着した。

【写真を見る】日本版予告とあわせて解禁となったポスター
【写真を見る】日本版予告とあわせて解禁となったポスター

友人の結婚式で出会った男女がレンタカーのカーナビに導かれてたどり着いた、奇妙な“ドア”。通り抜けると2人は「人生で一番やり直したい日」へとタイムスリップしていた。“ドア”は過去へつながっていて、2人は人生のターニングポイントとなった出来事をもう一度やり直すことで、自分自身、そして大切な人たちと向き合っていく。最悪な思い出から最高の愛を見つけるための、2人の時空旅行がはじまる。

このたび解禁された日本版予告では、前半部分に久石が手掛けた劇中音楽が使用されており、本作の美しくも不思議な世界観が見事に表現されたメロディが鳴り響く。大草原にぽつんとたたずむ“赤いドア”や植物園のような場所に現れた“青いドア”といった、本作のキーアイテムである「時空旅行へと誘うドア」をはじめ、その向こう側に広がる幻想的でロマンティックな世界が美しくエモーショナルに描かれた予告となっている。

またあわせて公開されたポスターは、幻想的でいて爽やかな配色が印象的なデザイン。晴天にも関わらずカラフルな傘を差す2人の間に、本作の象徴である「過去に戻れるドア」が出現。周りにはドアや灯台、花々が魚眼レンズでのぞいたかのごとく円形に連なるなど、ファンタジーテイストあふれる仕上がりとなっている。

さらに、久石からのコメントも到着。彼の輝かしいキャリアの中でもハリウッド作品で音楽を担当するのは今回が初めてのこと。ハリウッド初進出という大きな節目となった本作の音楽について「すべてが新鮮で、どのように曲を作っていったらよいかをたくさん考えました」と振り返り「トラウマを持っている男女が過去と向き合いながら心を通わせていくというストーリーの、ハートウォーミングなところを感じていただけるよう心がけました」とコメント。

かねてより久石の大ファンであるコゴナダ監督については「彼は本当にすばらしいです」と称えたうえで、「コゴナダ監督はまるで絵画のように綺麗な映画を撮られる方なので、その映像とマッチングするようにしっかり書こうと思いました」と意気込みを語り、結果として「ハリウッド映画ということでポップスミュージックも多く使われている分、僕は自分のスタイルの曲だけを書くことができた」、「自分なりにとても満足のいく仕事ができたと感じています」と充実した様子。

久石は、先月にアメリカ、ニューヨークで開催された本作のプレミアイベントにも登壇。主演の2人と並んだ3ショットや、久石が音楽を手掛けたスタジオジブリの大ヒット映画『ハウルの動く城』(04)にちなんだTシャツを着用した監督のコゴナダとの2ショットを披露。彼らと和やかに会話する場面も見受けられた。本作の監督を務めるコゴナダはスタジオジブリの大ファンであり、本作でも宮崎駿作品から大きなインスパイアを受けているとコメント。その強い思いから、同監督作品の映画音楽を手掛け、日本が誇る作曲家でもある久石へ本作の音楽を熱烈オファー。日本とも縁深い作品となっている。

そして、久石による音楽が収録されたオリジナルサウンドトラックが12月10日(水)より発売されることが決定。本作のサウンドトラックがCD版として発売されるのは日本のみで、久石が手がけた音楽のほか、人気急上昇中の歌手レイヴェイが書き下ろした楽曲なども収められた貴重なアイテムとなっている。


日本を代表するアーティストともいえる久石が満を持してハリウッド映画に初参加した本作。実力派俳優の共演を盛り上げる音楽にもぜひ注目してほしい!

文/スズキヒロシ