松村北斗はSixTONESのメンバーといると「弾けている」?『秒速5センチメートル』初日舞台挨拶で、高畑充希&宮崎あおいからギャップを指摘され照れ笑い

松村北斗はSixTONESのメンバーといると「弾けている」?『秒速5センチメートル』初日舞台挨拶で、高畑充希&宮崎あおいからギャップを指摘され照れ笑い

『君の名は。』(16)、『天気の子』(19)、『すずめの戸締まり』(22)など、記録的な大ヒット作を生み出してきた新海誠監督が2007年に手掛けた劇場アニメーションを実写映画化した『秒速5センチメートル』の初日舞台挨拶が10月10日にTOHOシネマズ日比谷で行われ、松村北斗、高畑充希、森七菜、青木柚、木竜麻生、上田悠斗、白山乃愛、宮崎あおい、奥山由之監督が出席した。

『秒速5センチメートル』の初日舞台挨拶で、観客と一緒にフォトセッション!
『秒速5センチメートル』の初日舞台挨拶で、観客と一緒にフォトセッション!

映像美、音楽、特徴的なセリフでつづられた『秒速5センチメートル』。その詩的な世界観は、センチメンタリズムが凝縮された新海ワールドの原点との呼び声も高く、公開から18年経ったいまもなお、世界中で愛され続けている。新海監督のアニメーション作品としては初の実写映画化となり、主人公・遠野貴樹の18年間にわたる人生の旅を、幼少期、高校生、社会人の3つの時代で描き出す。この日の模様は、全国136館の劇場で生中継された。

会場を見渡して感無量の面持ちを見せた奥山由之監督
会場を見渡して感無量の面持ちを見せた奥山由之監督

主人公の遠野貴樹を演じた松村は、「いよいよ公開したんだなという興奮がありますが、やっぱり不安な気持ちはあって。これだけたくさんキャストがいて、それを束ねた奥山さんがどれだけすごかったかというのを現場で感じていました。先ほど1人ずつ登壇していくなかで、監督が入られた時に一段と拍手が大きくなったのを聞いて、この映画の届き方としてすごくステキな、一番の正解な届き方をしているんだなと思った」としみじみ。上映後の会場を見渡して「不思議な空気感ですね」と微笑みながら、「この映画はせつなくて美しい物語だと感じていただけるのかなとは思いつつ、エンディングを迎えた時にハッピーエンディングなのか、どんなエンディングなのか、自分たちのなかで解釈していくもので。(観客の顔が)『いまからじっくり1人で考えたい』という顔にも見える。それだけ真摯に受け止めてくれたんだなと、うれしい気持ちです」と感無量の面持ちを見せていた。

ヒロイン・篠原明里を演じた高畑充希
ヒロイン・篠原明里を演じた高畑充希

撮影から宣伝期間にかけて印象深かったことに話が及ぶと、松村は第30回釜山国際映画祭に参加したことをあげた。オープンシネマ部門の公式上映には3000人以上の観客が駆けつけていたそうで、「上映が終わったら、観客の皆さんがこっちに寄ってきて円のように囲まれて。そこで拍手を浴びた時に、この光景は一生忘れないだろうなと思いました」と感激しきり。それだけ近い距離で観客の反応を浴びたのは「初めて」と熱を込めた。

宮崎あおい、「こんなに違うお顔を持っていらっしゃるんだ」と松村北斗のギャップに惚れ惚れ
宮崎あおい、「こんなに違うお顔を持っていらっしゃるんだ」と松村北斗のギャップに惚れ惚れ

また貴樹が通う高校の教員を務める輿水美鳥役を演じた宮崎は、宣伝活動をするなかで、高畑と一緒に松村が所属するグループ「SixTONES」の番組に出演したことがとても思い出に残っているという。「チームの皆さんがすごく仲良しでステキだった。役者さんとしての松村さんしか知らなかったので、こんなに違うお顔を持っていらっしゃるんだと思って」と正直に打ち明けると、松村は照れ笑い。

人差し指を口元に当てて大照れ
人差し指を口元に当てて大照れ

会場も笑いに包まれるなか、宮崎は「キラキラしていて、皆さんがチームでみんなでフォローし合ったり、みんなで盛り上げ合ったりという空気感がすごくステキで。いい時間を過ごされているんだなというのが、とてもうれしくなった。そんな違う一面を見られたことがうれしかったです」と目尻を下げた。ヒロインである篠原明里を演じた高畑も、俳優でいる時、グループにいる時の松村とでは「2人いるのかなって思うくらい違う」と証言。再び会場からは笑いが起こり、これには松村が「しーっ」と合図するように人差し指を口元に当てて大照れ。高畑は「現場では静かだけれど、(メンバーといる時は)弾けている姿が最高にステキでした。どちらもステキですが、いい仲間といられてうらやましい。あんなに信頼できる人たち、心を許せる仲間がずっと横にいてくれるっていいなって。あの日、めっちゃ楽しかった。お腹がはち切れるくらい笑った」と宮崎と笑顔を見せ合っていた。


笑顔いっぱいの舞台挨拶となった(左から森七菜、青木柚)
笑顔いっぱいの舞台挨拶となった(左から森七菜、青木柚)

劇中に「残したい言葉」というキーワードが登場することから、これまで出会った言葉のなかで「一言だけ残すとしたら?」という質問に答えるひと幕もあった。松村は「真面目な雰囲気ですか?ふざけた回答なら、とろろとか、もちはだとか」と茶目っ気たっぷりに回答。続けて「やめない」というワードを口にし、「この仕事をしているとしんどい時もいっぱいあって。頑張れていないなと思ったり、ハードルを越えられていないなと心がボロボロになっていく時に、『やめない』というところまでハードルを下げるとなんとかなる時がある。『やめない』という自分のなかで最低ランクの目標、モットーを持っているといい」と持論を明かした。さらに「もちはだは、気持ちいいよっていうこと。頑張ってもちはだにすると、洗顔の時に気持ちいいよということ」ともちはだについて掘り下げると、奥山監督が「今日はチームの人がいないから、僕らは回収ができない。大丈夫ですか?」とツッコミ不在を心配し、松村と会場を笑わせていた。

※宮崎あおいの「崎」は「たつさき」が正式表記

取材・文/成田おり枝

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