角野隼斗によるエンディングテーマも解禁に！『ナイトフラワー』ロング予告“究極の愛の物語編”が公開

トランスジェンダーの主人公と少女の絆を描き大きな話題となった『ミッドナイトスワン』(20)で第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞に輝いた内田英治監督が原案、脚本、監督を手掛けた最新作『ナイトフラワー』が11月28日(金)に公開される。本作より、世界的ピアニスト角野隼斗が書き下ろしたエンディングテーマを使用したロング予告が解禁となった。

内田監督自ら『ミッドナイトスワン』に続く “真夜中シリーズ”と銘打つ本作は、借金取りに追われながら東京へ逃げてきた母親が、2人の子どもの夢を叶えるためにドラッグの売人になることを決意し、危険な世界へと足を踏み入れていく衝撃のヒューマンサスペンス。

主人公の永島夏希を演じるのは国民的人気俳優の北川景子。ほぼスッピンで顔を崩して大きく笑い、関西弁で捲し立て、泣きじゃくり、夜のネオン街を全力で駆け回るなど、いままで見せたことのない表情で強くたくましい母を熱演している。北川演じる夏希のボディガードとしてシスターフッドを繰り広げる格闘家、芳井多摩恵役には、Netflixの「全裸監督」シリーズ、「シティーハンター」やNHK連続テレビ小説「虎に翼」などで注目を集める森田望智。共演にSnow Manの佐久間大介、そして本作で俳優デビューを飾る人気バンドSUPER BEAVERのボーカル渋谷龍太。さらに、渋川清彦、池内博之、田中麗奈、光石研ら、個性的かつ魅力的な布陣がそろい注目を集めている。

このたび解禁されたロング予告“究極の愛の物語編”では、ピアニストの角野が書き下ろした本作のエンディングテーマ「Spring Lullaby」が初披露。角野は、幼少期からクラシック音楽を学び、東京大学工学部を卒業後、大学院で人工知能を研究する一方で音楽活動を本格化。2021年の第18回ショパン国際ピアノコンクールではセミファイナリストとして注目を集め、2024年に日本武道館で開催された「角野隼斗 ピアノ・リサイタル at 日本武道館」は、単独ピアニストの観客動員数としては最多の13000人の観客を動員。登録者数は150万人を超え、総再生回数2億回を突破しているYouTubeチャンネル「Cateen かてぃん」では、クラシックに加えジャズやポップスなど幅広いジャンルを取り入れ、独自のアレンジや即興演奏で人気を確立。現在は国内外でソロ・リサイタルやオーケストラ共演を積極的に行いながら、YouTubeを通じた発信活動も続けている。

そんな角野の「Spring Lullaby」を使用したロング予告は、借金取りに追われて東京に出てきた母親の夏希が地球儀を制作するパート先でトラブルを起こすところから始まる。子どもを馬鹿にされ、我慢ならず暴れ回り、夜はスナック、そしてラブホテルの清掃の仕事を掛け持ちし、心身共に苦しい生活を送る様子が描かれる。そんな事情を知らない子どもたちは、無邪気に「餃子を食べたい！」とわがままを言い、心に余裕のない夏希は「いい加減にしなさい」と、命よりも大事な子どもにつらく当たってしまう。

そんななか、孤独を抱える格闘家の多摩恵と出会い、2人でドラッグの売人という危険な仕事に足を踏み入れるのだった。社会の片隅で生きてきた2人の女性が出会い、子どもたちの未来を守るために危険な世界へと踏みだす横で、多摩恵を心配する海(佐久間)、そして麻薬密売の元締めのサトウ(渋谷)が不気味な脅威を感じさせるなかで静かに浮かび上がるのは、登場人物たちがそれぞれに抱く究極の愛。角野が紡ぎだした「Spring Lullaby」の美しい旋律が乗ることでその輪郭がより一層際立ち、心を強く揺さぶるロング予告編が完成した。

映画本編のオリジナルサウンドトラックは、作曲家の小林洋平が担当。東京理科大学で宇宙物理学を学んだのち、大学院時代に奨学金を得てバークリー音楽大学の映画音楽科へ留学。在学中に「Alf Clausen Award」を受賞し、首席で卒業。帰国後は、映画、ドラマ、報道番組、ゲームなど多様なジャンルで劇伴や編曲、オーケストレーションを手掛けており、内田監督の作品は、『雨に叫べば』(21)、『異動辞令は音楽隊！』(22)、『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』(23)、連続ドラマW湊かなえ「落日」、『マッチング』(24)、『誰よりもつよく抱きしめて』(25)、『逆火』(25)に次いで8作目となる。

幸せを求めて暴走するヒューマンサスペンス『ナイトフラワー』。気鋭のスタッフキャストで贈る愛の物語を、ぜひ劇場で見届けてほしい。

文/サンクレイオ翼