手話だからこそ、まっすぐ交わる視線『君の声を聴かせて』恋が動きだす初デートのお誘い映す本編映像

手話だからこそ、まっすぐ交わる視線『君の声を聴かせて』恋が動きだす初デートのお誘い映す本編映像

誰もが経験したことのある恋のときめきと、人生の迷いさえもキラキラと輝くような青春のひとときを、美しい夏の日々と共に瑞々しく描く韓国映画『君の声を聴かせて』(9月26日公開)。明日に公開を控える本作より本編映像が到着した。

2009年に制作され、その年の国内興行収入第1位を記録した台湾映画『聴説』。14年の時を経て韓国でリメイクされた『君の声を聴かせて』は昨年、釜山国際映画祭の「Korean Cinema Today」部門招待作品としてスペシャルプレミアされ、一般公開を迎えた後も、観客動員数初登場第1位、公開月の興行成績1位を獲得するなど観客の熱い支持を集めた話題作だ。

主人公ヨンジュンを演じるのは、「弱いヒーロー Class1」、「D.P.―脱走兵追跡官―」、「悪鬼」など相次ぐ人気ドラマ、映画への出演などで唯一無二の存在感を見せてきた個性派俳優、ホン・ギョン。ヨンジュンが恋に落ちるもう1人の主人公ヨルム役には、「イルタ・スキャンダル ~恋は特訓コースで~」、「私たちのブルース」など、抜群の透明感と高い演技力で注目を集めるノ・ユンソ。第61回百想芸術大賞で将来有望な候補がひしめき合うなか、本作で見事映画部門新人演技賞を受賞した。ヨルムの妹ガウルには、日本でも人気を集めた元「IZ*ONE」のキム・ミンジュが扮し、商業映画デビューを果たす。現在の韓国で注目を集める3人の若手俳優たちが淡くまぶしい恋物語を紡いでいく。

映画が話題となったもう一つの大きな鍵は、通常のラブストーリーとは異なる方法で描かれるコミュニケーション。聴覚障がい者が登場する本作において、会話の大部分は手話によって繰り広げられ、口で喋るセリフは極端に減らしている。通じているのは「言葉」でなく「心」だと素直に感じ取れる繊細な物語が、単なるラブストーリーの枠には収まらない大きな感動と癒しを与える。

本日解禁となったのは、ギョンが演じるヨンジュンが、ある日の配達中に一目惚れをしたヨルムに、友だちになってほしいと誘うシーン。スクーターが故障し困っていたヨルムを助けたことをきっかけに会話をするようになる2人。見知らぬヨンジュンの優しさに戸惑うヨルムだったが、手話を使ってまっすぐに話す姿を見て、少しずつ警戒心を解いていく。そしてヨンジュンは、さらに1歩踏みだし、「友だちになった記念に、一緒にアイスコーヒーはどう?」と誘う、まさに2人の恋が動きだすシーンとなっている。

本作の鍵でもある“手話によるコミュニケーション”が身につくよう、何度も繰り返し練習をしたという2人。手話の演技についてギョンは「手話は相手がいま、自分にどんな気持ちを伝えたいのかが見える言語。だから手話はひとときも相手から目を離せません」と話しており、このシーンでも真っ直ぐに相手を見つめ伝えている姿がとても印象的だ。


今年の夏の終わりに、爽やかな青春をお届けする『君の声を聴かせて』。2人の恋の行方をぜひ劇場で見届けてほしい。

文/サンクレイオ翼

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