吉岡里帆、水上恒司ら『九龍ジェネリックロマンス』キャストが台湾ロケでの思い出を語る!カラオケや怪奇現象も!?

吉岡里帆、水上恒司ら『九龍ジェネリックロマンス』キャストが台湾ロケでの思い出を語る!カラオケや怪奇現象も!?

『恋は雨上がりのように』の眉月じゅん最新作にして、累計発行部数160万部超えの人気漫画『九龍ジェネリックロマンス』。そんな同作がアニメ化に続いて待望の実写映画となり、8月29日に公開を迎えた。同日には、これを記念した初日舞台挨拶がTOHOシネマズ 日比谷で開催。W主演の吉岡里帆水上恒司をはじめ、竜星涼、栁俊太郎、梅澤美波(乃木坂46)、フィガロ・ツェン、花瀬琴音らキャスト陣と池田千尋監督が登壇し、初日を迎えての喜びなどを語った。

【写真を見る】W主演の吉岡里帆、水上恒司ら豪華キャストが華やかな衣装で一堂に会した
【写真を見る】W主演の吉岡里帆、水上恒司ら豪華キャストが華やかな衣装で一堂に会した撮影:ソムタム田井

本作の舞台となるのは、かつて香港に存在した、美しくも妖しい街・九龍城砦。その風景を再現するため、狭く雑多な路地裏の商店など、誰もがなぜか“懐かしさ”を感じるような古い街並みを残す台湾にて、真夏のロケを敢行。ノスタルジーに溢れる世界で、切ないミステリーと極上のラブロマンスが描かれる。そんな『九龍ジェネリックロマンス』のストーリーは、以下の通り。

懐かしさで溢れる街・九龍城砦の不動産屋で働く鯨井令子(吉岡)は、先輩社員の工藤発(水上)に恋をしていた。工藤は九龍の街を知り尽くしており、令子をお気に入りの場所に連れ出してくれるが、距離は縮まらないまま。そんなある日、工藤と立ち寄った喫茶店の店員タオ・グエン(栁)に工藤の恋人と間違われた令子は、偶然1枚の写真を見つけるのだが、そこには工藤といっしょに自分そっくりの恋人が写っていて…。思い出せない過去の記憶、もう一人の自分の正体、九龍に隠された秘密。核心に迫る令子は、工藤が抱える切ない過去を知ることになる。

九龍城砦の不動産屋で働く鯨井令子を演じた吉岡里帆
九龍城砦の不動産屋で働く鯨井令子を演じた吉岡里帆撮影:ソムタム田井

舞台挨拶では、まずはキャスト陣がひと言ずつ挨拶を述べたあと、ロケ地である台湾での思い出を語る流れに。水上は数ある思い出のなかでも、栁といっしょに行ったカラオケスナックでの出来事が強烈に印象に残っていると話す。「栁さんが台湾に入られてすぐのころに、僕と池田監督と助監督の方で栁さんを誘って、カラオケスナックに行ったんですよ。そこで皆が順番に歌って、いよいよ栁さんの番になったとき、おもむろにカウンターのほうに歩いて行って、僕らに背中を向けて歌い始めて。その姿がなんとも愛おしいといいますか、先輩なんですけど、かわいいなって思いました(笑)」

鯨井令子の先輩社員・工藤発を演じた水上恒司
鯨井令子の先輩社員・工藤発を演じた水上恒司撮影:ソムタム田井

一方、巨大製薬会社の社長・蛇沼みゆきを演じた竜星も、台湾に到着した初日、池田監督と吉岡に誘われて食事に行き、その流れでカラオケに行ったという。池田監督によると「自然な流れでそうなりました。個人的には、吉岡さんの生歌が聴けてうれしかったです」とのことで、吉岡は竜星の歌いっぷりに感激したと話す。「あの時の竜星君は本当にすごくて、全力で矢沢永吉さんの曲を歌ってくれたんです。けっこう酔っていたんですけど、それでもカッコよくて、歌い方もすごく決まっていて。矢沢さんへの愛もひしひしと感じられて、竜星君の人となりといいますか、生き様を感じ取ることができた貴重な機会でした」

巨大製薬会社の社長・蛇沼みゆきを演じた竜星涼
巨大製薬会社の社長・蛇沼みゆきを演じた竜星涼撮影:ソムタム田井

続いてイベントの後半では、映画の中でも重要なキーワードである“過去”にちなみ、キャスト陣が「大切に思っている忘れられない過去」をフリップで発表するコーナーを実施。吉岡は「台湾のスタッフさんとカラオケ!!」、水上は「小学4年生の夏休み」、小黑役の花瀬は「お母さんのやきそば」、ユウロン役のフィガロは「初めてのラーメン」と答えるなか、壇上では楊明役の梅澤の「ある人からのお手紙」という回答を深掘りする流れに。こちらは6~7月にかけて、梅澤が舞台に出演していた際にあった出来事だという。

吉岡里帆の大切な過去は「台湾のスタッフさんとカラオケ!!」
吉岡里帆の大切な過去は「台湾のスタッフさんとカラオケ!!」撮影:ソムタム田井

水上恒司の大切な過去は「小学4年生の夏休み」
水上恒司の大切な過去は「小学4年生の夏休み」撮影:ソムタム田井

「大勢の方から応援メッセージが書かれたお手紙をいただいていて、毎公演、お手紙を読んでから劇場に立つことをルーティーンにしていたんです。そうしたらある日、一通だけ差出人が書かれていないお手紙が届いて。『どなたからだろう?』と思いながら読ませていただくと、すごく私のことをわかってくれて、応援してくれる内容だったので、感激してしまって。そうして最後に、付箋で隠されていた箇所をめくると、弟の名前が書かれていたんです」とのことで、これを聞いた吉岡は「いい弟さんだわ。グッときました!」と大絶賛。

梅澤も「その日の公演を見に来てくれていたのは知っていたんですけど、特に連絡はなくて。なのにお手紙で応援メッセージをくれたことに感動しちゃって、これは一生ものだなと思っています」と返し、客席を沸かせた。

梅澤美波(乃木坂46)の大切な過去は「ある人からのお手紙」
梅澤美波(乃木坂46)の大切な過去は「ある人からのお手紙」撮影:ソムタム田井

その次に「忘れられない過去」を発表する栁は、「そんな素敵な話のあとに出したくないな…」と渋りつつ、「小学生のころにみたワールドカップ」と書かれたフリップを公開。しかし、「エモくないから変更します」と切り出し、幼少期の祖父との思い出を即興で語り、笑いを誘った。

栁俊太郎の大切な過去は「小学生の頃にみたワールドカップ」
栁俊太郎の大切な過去は「小学生の頃にみたワールドカップ」撮影:ソムタム田井

そんな栁に続き、竜星が発表した回答は「怪奇現象」。遠方での撮影で、ホテルに泊まった時に体験した出来事だそうで、栁も同じ体験をしたという。「キャスト陣で集まって怖い話をしていたんですけど、そうしたらだんだん部屋の空気がどんよりしてきて、照明もチカチカするようになって。自分の部屋に帰りたくなったんですけど、一人だと怖くて帰れなかったので、栁君についてきてもらったんです。そうして自室に戻ったら、気分もよくなって。これでもう大丈夫だと思ったら、今度は栁君が怖くて帰れない…となって、僕の部屋で寝ることになったんです。とはいえ、部屋にはシングルベッドが一つしかなくて。どちらも譲らなかったので、けっきょく、体のでかい男ふたりで、シングルベッドで一夜を過ごすことになりました(笑)。そんな僕たちが本作で蛇沼とグエンを演じている…というのも、不思議な縁を感じますね」

竜星涼の大切な過去は「怪奇現象」
竜星涼の大切な過去は「怪奇現象」撮影:ソムタム田井


最後に、締めのひと言を求められた水上は、「大勢の方々にご協力いただいて、こうして初日を迎えることができ、本当にホッとしています。この作品を観ていただいて、一人でも多くの方に“人を好きになる気持ちっていいな”と思っていただけますと幸いです」とコメント。

吉岡も「皆様、今日は本当にありがとうございました。『九龍ジェネリックロマンス』の原作漫画は、ミステリー要素が満載でとても読み応えのあるおもしろい作品ですが、映画は映画で皆様に楽しんでいただけるよう、一生懸命制作した作品になっています。多くの方にご覧いただけますと幸いです」と話し、大盛況のうちに舞台挨拶は終了した。

取材・文/ソムタム田井

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