『君の声を聴かせて』ホン・ギョン&ノ・ユンソ&キム・ミンジュが来日!「劇場をいっぱいにしてくれてありがとう」ファンに感謝あふれる
韓国映画『君の声を聴かせて』(9月26日公開)のジャパンプレミアが8月28日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、来日を果たしたホン・ギョン、ノ・ユンソ、キム・ミンジュ、チョ・ソンホ監督が登壇した。
2009年に制作され、その年の国内興行収入第1位を記録した台湾映画『聴説』をリメイクした本作。誰もが経験したことのある恋のときめきと、人生の迷いさえもキラキラと輝くような青春のひとときを美しい夏の日々と共に清々しく描く。ステージに上がる際、キム・ミンジュの靴のストラップが外れてしまうハプニングがあったが、ホン・ギョンとノ・ユンソがしっかりとフォロー。劇中で温かな絆を体現したキャスト陣が、思いやりあふれる息の合った様子を見せ、会場を沸かせていた。
今回それぞれが、自身初の日本での舞台挨拶となった。大学を卒業したもののやりたいことが見つからず、両親が営む弁当屋を手伝うはめになった主人公のヨンジュンを演じたホン・ギョンは、「劇場をいっぱいにしてくださってありがとうございます」と会場を見渡して感激しきり。「日本の映画が大好きで、たくさん観ています。日本の好きな監督、俳優さんがたくさんいます。自分の出演した作品と一緒に日本に来ることができて、大好きな東京で映画を上映することができて、とてもうれしいです」と笑顔を見せていた。
ヨンジュンが恋に落ちるもう一人の主人公ヨルムを演じるノ・ユンソは、「先週、衝動的に福岡に旅行に行った」という。「映画と一緒に東京に来ることができて、本当にうれしいです。お仕事で日本に来られていることが不思議です。この映画がたくさん皆さんに愛していただけたらうれしい」と感無量の面持ち。元「IZ*ONE」のキム・ミンジュが、聴覚障がい者ながら水泳のオリンピック代表を目指すヨルムの妹、ガウルに扮した。キム・ミンジュは「いつもIZ*ONEとして日本に来ていたんですが、久しぶりにまた来日することができてうれしいです」としみじみ。「いつもファンの皆さんが待ってくださっているので、その気持ちに感謝しています。カッコよく、すてきに登場したかったんですが、靴の紐がほどけてしまって申し訳ありませんでした。ご迷惑をおかけしてしまったのでは…」と照れ笑いをのぞかせていた。
注目を集める3人の若手俳優が、輝くような青春を体現した。ソンホ監督は「誰が見てもヨンジュンだ、ヨルムだ、ガウルだと思ってくださると思う。私は3人に会った瞬間に、そう確信が持てました」とキャスティングに自信。役作りに話が及ぶと、ホン・ギョンは「誰もが人生において、一目で恋に落ちる瞬間があると思う。その時のときめき、緊張感、向き合った時の感情を刻みたいと思っていた」とコメント。ノ・ユンソは「ヨルムの行動は、私でもそうするんじゃないかと思えるものだった」と妹の夢のために、いつも自分のことは後回しにしてしまうヨルムに共鳴したと語る。
水泳選手役のキム・ミンジュは「もともと水泳はできなかった」と告白しつつ、「台本を読んだ時にガウルと私は性格が似ているなと思ったので、ガウルというキャラクターをうまく表現したいと思いました。そのためには水泳も頑張ってやらなければならないので、ガウルの夢に向かって進んでいくという気持ちと重ねながら、できる限りの練習をしました」と役柄への愛情を糧に、力を注いだと明かしていた。
手話によるコミュニケーションが作品の鍵を握ることから、3人は手話での演技にも挑んだ。「クランクイン前に、約3か月ほど手話を学ぶ期間があった」と振り返ったホン・ギョンは、「慌てることなく、ゆっくりと学ぶことができました。その期間中、3人が自然と親しくなる時間を持つこともできた。手話を学ぶことは大変なこともありましたが、ネガティブな大変さではなく、とても楽しく学ぶことができた」と練習期間に感謝。「一般的に会話をする時には、言葉を交わしながら時には相手の目を見ないで話したり、相手が言っていることに対して別のことを考えていることもある。それでもコミュニケーションが成り立つことがある。でも手話の場合は、全神経を集中させて相手を見て、目を合わせる必要がある。相手の心を理解するというのはどういうことなのか、とじっくりと考える機会になりました。人生においても大切な経験になりました」と心を込めた。
ノ・ユンソは「手話は、表情を読み取ったり、言葉ではなく、身体で表現していることを捉えることでもあります。演技面でも手話を通じて、いろいろなことを学んだ。成長できたと思えた」そうで、「手話そのものが、美しい言語であると思った」とたくさんの発見があったとのこと。「うまくできるかなと思っていた」というキム・ミンジュも、「実際に習ってみたら、とても楽しくて。ホン・ギョンさんとノ・ユンソさんと一緒に息を合わせながら習っていったので、気持ちが楽になりました。手話を習う機会に出会えて、とてもうれしかったです」と貴重な経験を果たしたと語っていた。
手を振ったり、ハートマークを送ったり、「ありがとう」と手話で示したりと、終始ファンへの愛をあふれさせていた登壇者陣。最後にホン・ギョンは、「誰かが誰かに対して恋に落ちるというのは、当たり前のことでもあるかもしれませんが、この現代においては、人に恋に落ちるというのもなかなか難しいことなのではないかとも思っています」と吐露。「いろいろな壁が立ちはだかっている状況に置かれていると思いますが、映画では人が恋に落ちることがしっかりと描かれています。また音がなくても、相手の心をしっかりと覗き込むことができるという想いが込められています」と本作の魅力を熱く口にし、「とにかく楽しんでいただけたらうれしいです」とメッセージを送っていた。
取材・文/成田おり枝