こういう映画が観たかった！『シャッフル・フライデー』に『プラダを着た悪魔』、笑って泣けるハッピームービー集めました
大迫力のアクションや戦慄もののホラー、哲学的な示唆に富んだ文学作品もいいけど、ふとした瞬間に観たくなる、笑いあり涙ありの、とにかくハッピーになれるコメディ映画。そんなあなたに紹介したいのが、今年、実写作品として全世界興行収入No.1を記録した『リロ＆スティッチ』(公開中)のディズニーが贈る、最新実写映画『シャッフル・フライデー』(9月5日公開)。ある金曜日、互いを想いながらもすれ違う母と娘、さらに祖母と母の再婚相手の娘の、家族4人の中身が入れ替わってしまう。ドタバタの大騒動が巻き起こるなか、それぞれが気づく相手の本当の気持ちとは？本作の公開に向けて、あわせて観ると期待がより高まる、ハートフルなディズニー作品を紹介したい！
笑って笑ってちょっぴり泣ける！ハートフルコメディ『シャッフル・フライデー』
まずは注目の『シャッフル・フライデー』から。ポップスターのマネージャーとして忙しい日々を送るアンナ(リンジー・ローハン)は、高校生の一人娘ハーパー(ジュリア・バターズ)と暮らすシングルマザー。思春期真っ只中の愛娘に振り回されながらも、セラピストの母テス(ジェイミー・リー・カーティス)にも支えられて充実した日々を送っている。そんなある日、ハーパーがかねてより仲の悪かったロンドンからの転校生リリー(ソフィア・ハモンズ)と大ゲンカ。学校から呼び出されたアンナは、シングルファーザーであるリリーの父、エリック(マニー・ジャシント)と運命的な出会いを果たし、瞬く間に恋に落ちた2人はついに結婚を決意する。
犬猿の仲のリリーと家族になるばかりか、ロンドンへ引っ越すと聞いて、当然ながらハーパーは猛反発。一方、リリーも亡き母を忘れることができず、父親の再婚そのものに反対している。そんななか、アンナの“独身さよならパーティー”で謎の占い師に出会ったアンナとテス、ハーパーとリリーは、“心の誤りを訂正し、ふさわしい場所に至れ”というお告げを受ける…。翌日“金曜”の朝、鏡を見たアンナとハーパーは驚愕。なんとそこには、自分自身ではなくアンナ⇔ハーパーの姿が写っているではないか。互いの中身が入れ替わったことに戸惑う2人に追い打ちをかけるように、祖母テスとエリックの娘リリーも入れ替わっていることが発覚する。
混乱する4人だが、周囲には入れ替わったことを隠していつも通り振る舞うことを決める。しかし、この状況をチャンスと見たハーパーとリリーは、お告げにあった“ふさわしい場所”が、両親を婚約前の状況に戻すことだと解釈し、結婚をジャマする作戦を次々と実行していく。
入れ替わったことで気づく相手の本当の気持ちとは？
母と娘が入れ替わる。こういったストーリーは過去にもあったが、さらに祖母と母の再婚相手の娘もシャッフルし、より複雑な状況に陥ってしまう本作。アンナ役には子役から活躍し、本作のアンナとテスが初めて入れ替わった珍騒動を描いた『フォーチュン・クッキー』(03)、『ミーン・ガール』(04)など数々のヒット作に出演したほか、歌手としてもデビューアルバムが100万枚超のセールスを記録したローハン。テスを同じく『フォーチュン・クッキー』に出演し、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(22)でアカデミー賞助演女優賞に輝いたことも記憶に新しい名優カーティスが演じる。突然大人になってしまったティーンエイジャーの戸惑いや不安、思い通りに動かない身体へのイラ立ち、鏡に映った自身の姿を見てショックを受ける表情までを振り切って演じた2人の全力投球は必見だ。
一方、ハーパー＆リリー役には、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(19)のバターズとディズニー・チャンネルの『アンダーラップ ミイラのトモダチ』(21)のハモンズをキャスティング。冒頭の大ゲンカのシーンなどで見せるフレッシュさから一転、中身がそれぞれアンナとテスに入れ替わってからの、スーパースター＆オスカー俳優が演じる2人の娘を落ち着かせるギャップがどうにもおかしい。このほか、リリーの父エリックを「スター・ウォーズ：アコライト」のジャシントが演じており、同作で見せた危険でセクシーな戦士とはまた違う、愛情深い父親を体現して新たな魅力を放っている。
入れ替わったことを隠して日常をやり過ごそうとするなか、それぞれの世代間ギャップから乗じるズレが畳み掛けるように描かれ、最初から最後までとにかく笑いが絶えない。しかしその過程で、立場が変わったことで、互いが抱える苦悩や本当の気持ちも理解できるようになり、それぞれが成長していく熱いドラマに思わず涙が…。誤解やわだかまりを越えた先で4人が選ぶ選択は？劇中ではかつてバンドマンだったアンナが、久しぶりにステージで披露するギター演奏に対する会場の盛り上がりなど、これぞハリウッド！とも言うべきエモーショナルなシーン、さらには2000年代から最新トレンドまでおさえたバリエーション豊かな衣装デザインなど、ハッピーになれる要素満載となっている。
