A24製作『テレビの中に入りたい』監督&主演2人のインタビューコメントを独占入手!幻想的な場面写真も一挙解禁
2度のオスカーに輝くエマ・ストーンが設立した制作会社フルーツ・ツリーと、気鋭の映画スタジオA24が共同製作を務め、北米公開時に若者を中心に大熱狂を獲得した『テレビの中に入りたい』(9月26日公開)。このたび本作でメガホンをとったジェーン・シェーンブルン監督と、主演のジャスティス・スミスとジャック・ヘヴンのインタビューコメント、ならびに場面写真を独占入手した。
本作の舞台は1990年代のアメリカ郊外。閉塞した日常をただやり過ごしているティーンエイジャーのオーウェン(スミス)とマディ(ヘヴン)にとって、謎めいた深夜のテレビ番組「ピンク・オペーク」が生きづらい現実世界を忘れさせてくれる唯一の居場所だった。夢中になるにつれて番組の登場人物と自分たちとを重ねるようになる2人だったが、ある日マディは去り、オーウェンはひとり残されてしまう。
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(18)などのメジャー大作でも活躍するスミスは、「いま自分がなにを読んだのかわからないけど、この映画に絶対に出たい」と、本作の脚本を読んだ時の第一印象を振り返る。一方、かねてからスミスのファンだったというシェーンブルン監督は、「彼は異なるタイプの役に変幻自在に溶け込むことができるカメレオン俳優。一緒に仕事をして、彼の技を目の当たりにしました」とすっかり脱帽した様子。「自身の経験を踏まえたり、いままでのキャリアとはまったく異なるアプローチだったりと、思いがけない方法でオーウェンに命を吹き込んでくれました」と賛辞を送る。
また、マディ役を演じたのは、『スキャンダル』(19)や『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』(20)のジャック・ヘヴン。「マディは、まさに子どものころの自分をモデルにしている」と強い共感をもって役に臨んだことを明かすヘヴンは「オーウェンとマディは同じように孤独で、自分の姿にとても苦しみを感じている。2人はなにか別のものを必死に求めていると思う。自分たちが生きている現実よりもリアルなものがあると、2人は知っているのです」と、一見対照的な両者に本質的な類似点があることを説明。
そんなヘヴンについて、自身もトランスジェンダーであるシェーンブルン監督は「ジャックは私が出会った人たちのなかで最も才能豊かで、思いやりのあるクリエイティブな人のひとりです」と絶賛。「トランスジェンダーのアーティストとしてハリウッドで道を切り開いている者同士すぐに共感し合えたし、同じような経験を数多くしている。いままで見たことがないような複雑な方法でトランスジェンダーとクィアの経験を探索するという強い願いも同じでした」と明かした。
あわせて解禁された場面写真には、物憂げな表情のオーウェンや真剣なまなざしで正面を見つめるマディの姿など、どこか幻想的でエッジの効いたシーンの数々が切り取られている。「この映画は互いに必要としている人々と秘密の世界を見つけ、築くことを描いています」と語るシェーンブルン監督が魅惑の映像世界と共に放つ、アイデンティティにもがく若者たちのせつなくも幻想的なスリラーを、是非とも劇場のスクリーンで堪能あれ。
文/久保田 和馬