篠原明里役は高畑充希に決定！『秒速5センチメートル』原作・新海誠も「作っておいてよかった」と絶賛
『君の名は。』(16)、『天気の子』(19)、『すずめの戸締まり』(22)などの新海誠の劇場アニメーション『秒速5センチメートル(2007)』(07)を松村北斗の主演で実写化する『秒速5センチメートル』(10月10日公開)。このたび、本作の新キャスト、ティザービジュアル第4弾が解禁。さらに、原作者、新海のコメントも公開された。
映像美、音楽、特徴的なセリフで編まれた詩的な世界観が、センチメンタリズムが凝縮された新海ワールドの原点との呼び声も高く、公開から18年たったいまもなお、日本のみならず世界中で愛されている『秒速5センチメートル』。主人公、遠野貴樹の18年間にわたる人生の旅を描いた本作が、松村主演で実写映画が公開されることが発表されると大きな話題となった。さらに、松村演じる主人公、貴樹の幼少期を本作がデビューとなる上田悠斗、ヒロイン篠原明里の幼少期を、東宝シンデレラオーディションでグランプリを受賞した白山乃愛が演じることが発表されていた。メガホンをとるのは、米津玄師、星野源らのミュージックビデオを監督し、映像監督、写真家として活動する奥山由之。昨年公開されたオムニバス長編映画『アット・ザ・ベンチ』(24)で大きな注目を集めていた。
今回、ヒロインの篠原明里役に高畑充希が決定。篠原の姿が写る、ティザービジュアル第4弾が公開。主人公、遠野が、小学生のころに出会い、共に過ごすうちに心を通わせていく本作のヒロイン篠原。「来年も、一緒に桜見れるといいね」と、この先もずっと一緒に過ごしていけると信じていた幼い2人は、親の転勤を機に離れ離れになってしまう。中学生での再会時に交わした約束を最後に、それぞれの道を歩み続け、やがて大人へと成長した篠原(高畑)は、新宿で書店員として働く静かな日常を過ごしていた。
高畑は「新海さんのアニメの中に居る明里さんは、動くたび花びらが舞うような、『すてきな女性、という概念』みたいな存在だった」と、原作の明里に対する印象をコメント。「いただいた台本を開くと、そこには『概念』じゃなくて『人間』がいて、私が見させてもらっていた明里さんは、貴樹の目を通した明里さんだったのかなぁ、と。少しだけ明里さんを身近に感じることができました」と同級生でもある奥山監督率いる実写チームが再構築した本作へ期待を寄せた。
さらに、高畑演じる篠原の姿を映したティザービジュアル第4弾も解禁。曇る窓ガラスを背景に、バスの座席に座る篠原の横顔。目線の先には手に持つ1枚のチラシ。「好きな景色、好きな言葉。あの時、そういうもの全部に出会った。」のコピーが添えられ、大人になった篠原の想いが垣間見える、ある雪の日のシーンを切り取ったビジュアルになっている。
また、完成した映画を鑑賞した、新海の絶賛コメントも到着。「自分でも驚いたことに、泣きながら観ていた。『秒速5センチメートル』を作っておいてよかったと、心から思えた」とコメント。映画化発表時には、「奥山監督をはじめとした若く熱心なチームが再び『秒速5センチメートル』に向き合ってくれていることに、私はとても興奮しています」、「誰よりも完成を心待ちに、応援しています」とコメントを寄せていた新海。情報解禁のたびに自身のSNSでも期待を寄せるポストをしていたが、先日、本作の初号試写を鑑賞したという。「自分でも驚いたことに、泣きながら観ていました。原作由来の要素に自分で泣いているのか、奥山組に泣かされているのか、あるいは失われた2000年代に泣いているのか自分でもよくわからないまま、でもとにかく、強く感動させられました」と完成したばかりの本作に対する感想を述べた。「今回の実写映画では当時のその不器用な種が、青さも含んだままに見事な結実となっていました。『秒速5センチメートル』を作っておいてよかったと、(ほとんど初めて)心から思えました」と20年前に作られたアニメーション映画を新たに実写版として完成させた奥山組への感謝の言葉でコメントを締めくくている。
原作者も高く評価する実写版『秒速5センチメートル』。大切な人との巡り合わせを描いた、淡く、静かな、約束の物語をぜひ劇場で目撃してほしい。
