祝・26歳!山下美月、ヒロインを演じる『火喰鳥を、喰う』オファーの決め手は“振り幅の広い演技力”
第40回横溝正史ミステリ&ホラー大賞で大賞に輝いた原浩の同名小説を、水上恒司主演で実写映画化した『火喰鳥を、喰う』(10月3日公開)。連発する怪異と謎が絡みあい、翻弄されていく夫婦と超常現象専門家の姿が描かれていく本作で、水上演じる主人公の雄司の妻である夕里子役を演じたのは、今日7月26日で26歳の誕生日を迎えた山下美月だ。
本作は、信州で暮らす久喜雄司と夕里子の夫婦のもとに、戦死した先祖の久喜貞一の日記が届くところから始まる。その最後のページに綴られていたのは「ヒクイドリ、クイタイ」の文字。その日を境に、墓石の損壊や祖父の失踪など、久喜夫婦の周囲で不可解な出来事が起こりはじめる。彼らは超常現象専門家の北斗総一郎(宮舘涼太)の力を借りて真相を探っていくのだが…。
2016年に乃木坂46の3期生としてデビューした山下は、グループ在籍中から「映像研には手を出すな!」やNHKの連続テレビ小説「舞いあがれ!」など女優としても活躍。2024年5月にグループを卒業してからも、『六人の嘘つきな大学生』(24)や『山田くんとLv999の恋をする』(25)、「御曹司に恋はムズすぎる」など、映画やドラマなどで目覚ましい活躍を見せ、『名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)』(公開中)では声優業にも挑戦。
そんな彼女が夕里子役に抜擢された理由について、横山和宏プロデューサーは「(夕里子役は)儚げでありながらも凛とした強さを併せ持ち、憂いを帯びた眼差しが、真実の奥まで見据えてしまうような…そんな美しさを讃える存在である必要があり、山下さんにオファーしました」と振り返る。「そもそも乃木坂46時代から演技力に定評がありましたし、振り幅の広い演技ができる人(という印象があった)」と、山下に厚い信頼を寄せている。
山下自身は、夕里子という役柄は、「雄司と北斗の狭間にいてどちらにも引っ張られている」と考えていたという。「水上さんと宮舘さんのお芝居のアプローチもまったく違っていて、雄司に追いついていきたいと思いつつ、どこか北斗に共鳴してしまう。感情としては、二人にずっと揺さぶられている状態でした。お二方のお芝居にとても支えていただいたなと感じています」と、水上と宮舘に感謝の言葉を述べた。
果敢に難役に挑んでいくことで、持ち前の演技力にさらなる磨きをかけていく山下。彼女の演技に注目しながら、この驚愕のミステリー世界を堪能してほしい。
文/久保田 和馬