MCU不在のコミコンの救世主に!?リブート版『悪魔の毒々モンスター』にホラーファンが早くも大熱狂

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MCU不在のコミコンの救世主に!?リブート版『悪魔の毒々モンスター』にホラーファンが早くも大熱狂

ロイド・カウフマンとマイケル・ハーツが手掛け、1980年代にB級ホラー界に旋風を巻き起こした“トロマ映画”の代表格「悪魔の毒々モンスター」シリーズ。そのリブート作品となる『The Toxic Avenger』が、現地時間7月24日(木)から7月27日(日)にかけて開催される「サンディエゴ・コミコン」の“ホールH”でパネルディスカッションを行うことが決定した。

世界最大級のポップカルチャーイベントとして知られる「サンディエゴ・コミコン」。そのメイン会場であるホールHは、6000人以上を収容する大型ホール。例年マーベル・スタジオのキャストが大集合するなど、コミコンの目玉となる作品のプレゼンテーションが行われてきた会場として知られている。しかし今年は「アベンジャーズ」シリーズ最新作の公開延期に伴い、マーベル側はホールHでのイベントを見送り。“主役不在”の状況となっていた。

そうしたなか、『The Toxic Avenger』が“未審査”のホラー映画としては史上初めてホールHを使用してプレゼンテーションを行なうことが先日決定。メガホンをとったメイコン・ブレア監督や、出演のピーター・ディンクレイジ、イライジャ・ウッド、ジェイコブ・トレンブレイらが登壇し、作品の舞台裏トークやQ&A、限定映像の公開などが予定されている。

【写真を見る】伝説のB級カルトホラーが進化!“お蔵入り”になるほどの残酷&過激描写とは
【写真を見る】伝説のB級カルトホラーが進化!“お蔵入り”になるほどの残酷&過激描写とは[c]Everett Collection/AFLO

『悪魔の毒々モンスター』(84)は、いじめられっ子の青年が有毒廃棄物入りのドラム缶に飛び込んでしまったことから醜い“毒々モンスター”へと変貌し、悪と戦いながら町のヒーローとなっていく姿を描くホラーコメディ。日本を舞台にした『悪魔の毒々モンスター 東京へ行く』(89)、スランプに陥った主人公が巨悪との最終決戦に挑む『悪魔の毒々モンスター 毒々最後の誘惑』(89)とシリーズ化されたのち、1991年にはテレビアニメ版も製作。

さらに正統続編となる『悪魔の毒々モンスター 新世紀絶叫バトル』(00)を経て2008年にはミュージカル化。ミュージカル版の世界ツアーが終了した直後の2018年にリブート版のプロジェクトがスタートし、作品自体は2023年に完成。しかし同年のファンタスティック・フェスとなどで上映されたものの、残虐描写などを理由に配給会社が見つからず、劇場公開ができないまま一時はお蔵入りになっていた。

日本を舞台にした続編などシリーズ展開に加え、アニメやミュージカルも作られてきた
日本を舞台にした続編などシリーズ展開に加え、アニメやミュージカルも作られてきた[c]Everett Collection/AFLO

そんななか、今年1月にシネヴァースが北米配給権を獲得し、8月29日(金)に北米公開されることが決定。劇場公開に先立って行われた先行上映では、「文句なしに今年最高の映画」や「『デッドプール』にも匹敵する」など多くのホラーファンから大絶賛の声があがり、批評集積サイト「ロッテン・トマト」では批評家からの好意的評価の割合が92%と高評価を獲得。早くもホラーファンを熱狂させている同作が、コミコンでさらなる注目を集めることは間違いない。日本上陸を楽しみに待とう。


文/久保田 和馬

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