より共感できるヒーロー像に挑戦した新スーパーマン!『Pearl パール』『ツイスターズ』にも出演したデイヴィッド・コレンスウェットに注目
どこか青さも感じさせる、完全無欠のヒーローの新たな一面を表現
ハリウッドスターとして足場を固めたコレンスウェットにとって初の主演超大作が『スーパーマン』である。ガンによる新生DCユニバース第1弾で、スーパーマンは経験の浅い駆け出しヒーローとして登場。自分の信じる正義を頑なに貫いたり、恋人ロイス・レインとの口論でむきになるなど、どこか青さを感じるキャラクターを丁寧に演じている。
193cmと長身のコレンスウェットだが、これまでにスーパーマンを演じたリーヴやブランドン・ラウス、ヘンリー・カヴィルと比べると体格はスリム。筋肉を強調していないスーツデザインも手伝って線が細い印象だ。実写映画初登場のクリプトン生まれのスーパー犬、クリプトのやんちゃさに振り回されるなど、完全無欠なヒーローとして親しまれてきた“鋼鉄の男”の、これまでにない一面を見せている。レイチェル・ブロズナハン演じる恋人ロイスも敏腕記者でありながら伸びしろのある設定で、2人が今後のユニバースでどう成長していくのかも楽しみだ。
正義と希望の象徴から、共感できるヒーロー映画へとシフトした新生『スーパーマン』。多彩なヴィランとの熾烈なバトルや躍動感ある飛行シーンなどアクション&スペクタクルに加え、ヒーローとはなにかを問うシリアスな人間ドラマにガン監督お得意のユーモアなど盛りだくさんなエンタテインメント大作に仕上がった。
ヒーローらしい力強さから世間の批判にさらされ苦悩する姿まで、振り幅の広いキャラクターを演じ切ったデイヴィッド・コレンスウェットの熱演にぜひ注目してほしい。
文/神武団四郎
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